番外編ヒーハー(北欧旅行編1日目):ちゅーごくの洗礼
今回は本編のお話である、僕が2014年6月~2015年6月に経験したオーストラリアのワーホリからちょっと逸れて、番外編を書きたいと思います。そもそもオーストラリアのワーホリは北欧に留学に行くための準備の一環として行ったのですが、最近、その北欧に旅行で行ってきたので、その事についてリアルタイムに近い形で書きたくなったのです。僕にはスウェーデン人の友達がいる事は本編でも書いていますが、実はフィンランド人の友達もいて、この夏に予定が会えば僕が北欧まで会いに行こうか、という話が挙がっていました。そして、ありがたい事に職場で有給休暇が良い感じにとれたので、その連休を使って北欧旅行が実現したのでした。時期が時期でお盆シーズンだったので、この時期に好条件の航空券をゲットするのは難しく、中国の航空会社で、往復航空券で「日本→中国→オランダ→スウェーデン」というなかなか遠回りなルートで、しかも往路は乗継の上海で10時間待ち、日本からスウェーデンに着くまでに合計30時間かかるという南米旅行並みの長時間となってしまいました。ちなみにフィンランドへのルートは、フィンランド―スウェーデン間で別の往復航空券をとってあり、今回の旅程を全部合わせると「日本→中国→オランダ→スウェーデン→フィンランド→スウェーデン→オランダ→中国→日本」というなんとも忙しい旅になってしまうのでした。今回、乗継のためにまず上海に行き、しかもそこで10時間という長時間の待ち時間が発生する事になったので、「む、上海!これは用心せねば!」と思ったものでした。というのも、僕は以前アメリカから日本に帰ってくる時も中国の北京空港を経由(その時は15時間待ち)した事があったのですが、そこで一杯食わされた事があったのです。あ、そうそう、話は逸れますが、北京と言えば、伝説が生まれた地でもありますね。ここは、8年前の2008年に夏季オリンピックが開催された場所でした。この大会は「ボルトとフェルプスの大会」と呼ばれたほど、陸上短距離のウサイン・ボルトと競泳のマイケル・フェルプスが圧倒的な支配力を発揮し、どちらも世界記録を連発して出場した種目全てで金メダルをかっさらうという離れ業をやってのけた大会でもありました。そんな中で、日本のレジェンドも活躍していましたね。専門種目は違えど、フェルプスと同じく競泳の北島康介選手です。北島選手は北京の前の大会のアテネオリンピックで平泳ぎ100mと200mの両種目で金メダルを獲得し、「気持ちいい!超気持ちいい!」の名ゼリフも生まれました。そして両種目で連覇のかかる重圧に見事打ち勝ち、北京でも2種目とも金メダルを獲得しました。この時はさすがの北島選手でもこみ上げてくるものがあったようで、「何も言えねえ…(涙)」と一言絞り出すのがやっとでした。でも、これだけ思いのこもった一言だったからこそ、これもやはり名ゼリフとして人々の記憶に残るのでしょうね。そんな歴史のある北京の地に、僕自身も降り立った事があるのですが、僕はここでなかなか痛い目に遭いました。15時間も待ち時間があり、日本に帰るためのフライトは翌日の朝だったので、空港内で夕食をとって一晩すごす必要がありました。という事で現地のお金を使う必要が出てきたので、ドルを中華人民元に両替しようとしたのですね。空港のオフィシャルな両替所に行き、20ドルを中華人民元に両替してくださいとお願いしたら、「55元になりますがよろしいですか?」と聞かれました。僕は当時55元というのがどれぐらいのものなのかよく知らなかったので、2つ返事で「はい」と答えたのですが、すぐに気づいた事があったのです。「何も買えねえ…(涙)」そうです。55元では何も買えないのです。空港で売られているものは料金がやたらと吊り上げられている傾向があるのですが、それにしても何も買えなさすぎる。これはおかしいぞと思い、日本に帰ったらYahoo為替で20ドルは当時のレートで中華人民元でいくらになっているべきだったのかを調べてみる事にしました。その結果…126元。倍以上ぼったくられとるやないか!「悔しい!超悔しい!」と、アテネの台詞まで蘇ってしまうほど、北京で受けた衝撃は凄まじかったものでした。ちなみに、僕が現在働いている職場の同僚の一人には出張で中国に行く機会がけっこうある人がいるのですが、その人にこの「ぼったくり両替所」の話をすると、「ああ、よくある話ですよね」とサラッと返されました。どうやら被害者は僕1人だけではないようです。このような経験もありましたし、「1度ある事は2度ある」、「北京で起こる事は上海でも起こる」という格言もある事ですし(←ねぇよ)、僕は今回は両替は絶対に日本で事前にやっておこうと思ったのです。5,000円を両替し、手にしたのは300元。100元札3枚でした。そしていざ上海空港に降り立ち、昼食を取ろうと空港内のラーメン屋に入りました。しかしそこのレストランは空港内であるにも関わらず、スタッフは誰も英語を喋らない。こっちが英語で喋っても、返ってくるのは中国語ばかり。一言もわかりませんがな。しかも、最初チャーハンを注文しようと思ったら、No, no, this, no.とか言われ、ラーメンのページを強制的に開かされました。うーむ、チャーハンは売り切れという事か、それともこの時間帯はチャーハンはやっていないという事か?そんなこんなで、注文したのは85元のラーメン。為替レートを考えると日本円で1,200~1,300円ぐらいか。高いな!しかも客1人にラーメン一杯出すのに30分かかるらしいです。どうやら前金制みたいなので、100元札で払うと、注文をとった女の子はなぜかレシートを僕にわたさずにそのまま持って行ってしまいました。んで、お釣りを払わずそのまま戻ってこず。。。今度はお釣り分ぼったくりかよ!再びその女の子が僕の近くに来ると、すかさず僕はその子を捕まえて、こんな事もあろうかとリュックに入れておいた紙とペンを取り出して、100 – 85 = 15 という極めて単純な数式(←「数式」と言えるレベルか?)を見せてこう言いました。「あの、あなた、僕の事覚えてますか?さっきこの85元のラーメン注文した時に、100元札で払いましたよね?まだお釣りもらってませんよ、15元。」その子は英語が喋れないとはいえ、「100-85=15」のメモを見せながら喋ったので、普通なら何のことを言っているのか理解できるはず。でもなぜかその子は困惑した表情。すると若い男の子のスタッフがヘルプに入ったので、その子にも同じようにメモを見せながら事情を説明すると、なんとその男の子の口からは「No change」の一言。お釣りがないだと!ホワーイ?チャイニーズピーポー!僕のWhy?に押されたのか、男の子はプリーズウェイトと言って、そそくさとどっかへ行ってしまいました。オバサンのスタッフが近くに来たので、僕はその人にも食らいつき、またメニューとメモを見せながら事情を説明しました。ようやく僕の言い分が通じたのか、オバサンは女の子に言いつけ、遂にその女の子は僕にお釣りを持ってきたのでした。すると渡されたのは58元。どうやら僕が注文したと思っていたラーメンの85元という値段はセットメニューの値段だったらしく、ラーメン単品で注文すると42元だったのだそうな。でも42元なんてメニューのどこにも書いてなかったんですけどね(笑)それにしても危なかったな~。危うく今回もぼったくりに遭う所でした。【今回の教訓】中華人民元に両替をする時は、おつりぼったくりのリスク回避のため、100元とかの大きいやつではなく、10元とか5元とかの細かいやつに両替してもらうべし。