ウズベキスタンの旅を書き終え、ここまでに主だったイスラム教の国をほとんど書きました。(カナ?)







イスラム教は濃紺色の国々を中心に世界中に広がります。


wikiより






十数年前、ウズベキスタンのサマルカンドを訪ね、モスクに魅せられた私は、以降とにかくイスラム建築を目掛けて世界を旅してきました。イスラム教の国でなくとも、例えば東京の代々木上原のようにどこの国でも必ずモスクはあり、「それはハズさない」というくらいの勢いです。









単なる日本企業サラリーマンの私が、イスラム建築を求めてこれまで一体どれくらいのモスクや廟を訪ね、カメラやスマホ、ガラケーに収めてきたか。名もない小さいものも含めたら世界中で1,000近くになるかも知れません。数え切れないほどの写真があります。







ここで、これまでに訪ねた184ヶ国の中から、特に印象的だった美しいイスラム建築をランキング形式でご紹介しようかと思います。いきなり1位から!笑









  1位🔱イラク/カルバラー:アッバス・モスク

 

ちょうど昨年の今頃、イラクへ行った際に訪れたイスラム教アリーシーアの聖地カルバラー。ここまで私は既に世界中にある相当数のイスラム建築を訪ねてきておりましたが、これほど美しいモスクがまだこの世にあったのか!と呆然。




建築美もさながら、この内装の煌びやかさ玲瓏たる様は筆舌に尽くしがたく、一方で、皆様の祈りや静かにクルアーンを読まれる姿が、荘厳で神聖な雰囲気と壮麗さをより一層際立たせていました。




厳かさと絢爛華麗さを併せ持つこのような空間、これほどの世界観を持つ雰囲気は初めてです。



なんと表現したらいいのか、ふさわしい言葉が見つかりません。とにかく全てにおいて絶美で、死ぬまでにここに来れて本当に良かったと心から思える異次元モスク。ぶっちぎり一位です。


 

 


 

  2位🔱イラン/マシャド


アリーシーアの聖地マシャド(マシュド、マシュハドなど表現いくつかあり)のモスクや廟のコンプレックスです。メッカやメディナ同様、マシャドと言えば街の名前より、ここを指すくらい重要な聖地です。


 

敷地は広大。地平線が見えそうなくらい広いイマム広場と、その周りのモスクや廟の全てが燦爛たる建築美。




常時流れるアザーンの荘厳な雰囲気、ピンと張り詰めた繊細な空気と、大地から湧き上がる力強い気が、地球に生きる人間としての尊厳を改めて感じさせてくれる場所。



自分の人生を振り返り、どこへ進めばいいのかを再認識させてくれるような不思議な高揚感をもたらす聖地です。

 



 


  3位🔱ウズベキスタン/サマルカンド:シャーヒ・ズィンダ廟


最近書きましたので皆様の記憶にも新しい、サマルカンドにあるウズベキスタンの聖地シャーヒ・ズィンダ廟。あれほどイスラム建築がひしめき立ち並ぶ様子は壮観です。

roroのTranceWonderな日々

モスクではないですが、イスラム建築として数あるそれぞれの廟に趣向を凝らしたタイル、モザイク、デザイン。



細部に至るまで一切妥協のない壁や天井の緻密な装飾に、死者の静かなる主張を感じる美しい世界です。



イスラム建築の美しさに目覚めたのも、サマルカンドの訪問がキッカケでした。


 





  4位:トルクメニスタン/ギョクテベ:サバルムラド・ハジ・モスク


トルクメニスタンへ訪ねたとき、このモスクへ行く予定はありませんでした。別の目的地へ向け高速道路を走っていたとき目に入り、「なんて美しい色のドームなんだ!」と、ドライバーに無理やり寄ってもらったスンニ派モスク。



この見事なターコイズブルー煌めくドームにうっとり。



トルクメニスタンもイスラム教の国ですので美しいモスクは数多く点在しますが、個人的にはここが飛び抜けて華美に感じました。


 

 

Tripnote記事
https://tripnote.jp/turkmenistan/sightseeing-spot-in-turkmenistan

 

 



  5位:アルジェリア/コンスタンティーヌ:アデル・カデル・モスク

 

アルジェリアの首都アルジェからコンスタンティーヌへフライト中、上空から見下ろしてそれと分かるほど光り輝いていたこの白亜のモスク。



細く鋭角な白いミナレットは、雲一つない青空を突き刺すような勇ましさ。一方で、細部にわたって丸みある彫刻や緻密なモザイク装飾が施され、強さの中に優しさを感じる技の光るイスラム建築です。





Tripnote記事

 



  6位:アラブ首長国連邦/アブダビ:シェイク・ザイード・グランド・モスク

 

アブダビにある壮大なモスク。完全に観光地化しておりテーマパーク的な雰囲気に若干退きましたが、建築物としてのこのモスクは細部に至るまで完璧。世界で一番お金のかかっているモスクではないでしょうか。



立体的な建築のこの優美さはもちろんのこと、屋根のある外廊下や外床平面には色のついた美しい花模様の大理石が組み合わせられており、それもかなり難しい技法なのだとか。



内装も極めて豪華絢爛です。

 


 

 

 

  7位:カザフスタン/ヌルスルタン:ハズレット・スルタン・モスク

 

黒川紀章さん設計の新首都ヌルスルタン(当時アスタナ)。街自体が新しいのでモスクも新築が点在。その中でも青空に映える美しい白亜のモスクは空の青さと相まって感動的です。

 

コンスタンティーヌのアデル同様、白いモスクは一見するとあまり目立たないながら、よく見ると繊細な装飾が施されており、刺繍のような細やかなデザインも圧巻です。

 

 
 
Tripnote記事


  8位:サウジアラビア/ハイル:ラジ・モスク

 

サウジアラビアは、イスラム教の総本山であるメッカ、メディナがあまりにも偉大過ぎて、この二大聖地ばかりフォーカスされがち。そして、二大聖地以外はわりと地味なモスクの多いサウジにおいて、北部ハイルのラジ・モスクは珍しく艶やかなこのドームにインパクトあります。


 

メッカやメディナはイスラム教徒でないと街にさえ入れないですが、ここはモスク内までOKです。



 

Tripnote記事

https://tripnote.jp/saudi-arabia/culture-and-osusume-sightseeing-spots

 

 


 

 

  9位:パキスタン/イスラマバード:ファイサル・モスク

 

白を基調としシンメトリーな美しさもさながら、この外観の「斬新さ」に驚きました。これまでご覧いただいたように、イスラム教を国教とする国のグランド・モスク(国や都市の代表的な大モスク)はほぼ、建物上部にドームがあります。



しかしここは違う。下記のtripnote記事にも書きましたように、多くの国から設計案を募り、その中からこのベドウィンのテントをイメージしたデザインを採用したパキスタンという国の先進性を伺えました。






 

 

Tripnote記事



  10位:レバノン/ベイルート:モハメド・アリ・アミン・モスク


遠くから見ても目立つこのスカイブルーのドームが印象的。


roroのTranceWonderな日々


内部の装飾はオレンジを基調としていて、小ぢんまりのなかにも凝縮された球体幾何学が宇宙観を醸し出す、個人的に好きなデザインのモスクです。(羅列球体好き)


  

Tripnote記事

https://tripnote.jp/lebanon/beirut-byblos-baalbakk-sightseeing-spot







以上です。これまで訪ねた184ヶ国の中から、細部まで抜かりなくトータル的に美しく、荘厳で印象的だったイスラム建築を選びました。





 

他の国や同国他都市に、惜しくもtop10に漏れた美しいモスクは多々ありますので、もしよろしければ下記もご参考に!


 

■184th_どの都市のモスクも美しき
一位のカルバラー並みに美しいクーファ
一位のカルバラーに近い聖地ナジャフ
イラク北部のクルディスタン地域にあるモスク

外人一人では入れないはずのサッマッラーのモスク

Tripnote
イラク北部クルディスタンまとめ記事


■68th_イランも安定のペルシアンブルー
シーラーズのキンキラモスク
シーラーズのカラフルモスク
世界遺産の古都エスファハーン


■29th_ウズベキスタンから始まったモスク追っかけ旅
ハズラティ・イマム広場
世界遺産レギスタン広場
中央アジア最大ビビハニム・モスク


■170th_トルクメニスタンは砂漠色
悲劇の2大遺跡ゴヌルテペとメルブ

Tripnote

トルクメニスタン総まとめ


■126th_パキスタン/ラホールはムガル帝国から
ムガル帝国時代ラホールのイスラム建築

Tripnote

ラホールのイスラム建築 



■金持ち湾岸諸国はモスクもリッチ
【123rd_オマーン】ドライブ最高!マスカット
【121st_クウェート】空港に辿り着けない

【124th_UAE】ほとんど砂漠なアライン 

Tripnote
日帰りで行こう!クウェートでシティドライブ

砂漠のオアシス都市アライン




■北アフリカはスケールでかい
【138th_エジプト】カオスなカイロ






まだトルコやマレーシア、インドネシアなどイスラム教の国の詳細記事を書いていませんでした。そして、かなり美しいであろうアフガニスタン、シリア、イエメンへ訪ねていませんので、上記10選は変わるかも知れません。信じ難い事に、サウジ皇太子がイランやシリア、そしてイエメンとの歴史的な国交正常化を進めていますので、個人旅行で行ける日も近いと思っています。





この次は世界のモスク図鑑でも作ろうかな!