【菊と稲荷】の始まりの物語はコチラです→『プロローグ。』
<あらすじ>
『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』
その言葉と共に、六甲山の高取神社で
「神様」という存在に、接続してもらった私。
前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さまの
子狐眷属の姿も確認できるようになり、
奇妙な共同生活(?)が始まっていた。
***
菊「なんかすっかり! 高野山にも春!!✨」
標高は六甲山と変わらないのに、地形と場所のせいか
西宮よりめっちゃ寒い印象の高野山。
たまたま間に合って飛び乗った特急のおかげで、予定より1時間ほど早く到着♪
春。そして、朝。
そんな爽やかな清高稲荷大明神さまの境内を目指していた。
菊「この参道にも雪が積もってたなー。春だわー♪」
到着した境内は貸切。
朝一の空気の中、とても静か。
菊「清高稲荷大明神さま! おはようございます!
早く着けました♪」
そこでいつもの稲荷大神秘文を上げる。
「夜の守、日の守。
大いなるかな、賢なるかな。稲荷秘文、慎み白す……」
この『稲荷大神秘文』という祝詞の言葉は、
全体的に好きなんだけど。
終わりの方の言葉は感極まって涙目になることも多く……
「私を親しむ家を守護し
年月日時災無く……くらいから、いつも言葉がゆっくりになる」
しゃがみこんで下を向いていた私に、言葉が届く。
菊「清高稲荷大明神さま……あれ?」
菊「なんかお顔が違いますよ……???✨」
清高稲荷大明神(以下:清)「(笑)どう違う?」
菊「……キツネ顔……?」
子狐一同「あってるし。それで」
清「お菊の中で、えびす神と稲荷神が
より判別されたんじゃないか?(笑)」
菊「その(笑)って最後に付くのは、
えびす神の特徴なんですけど……(笑)」
その時、パサッと足元に何かが落ちてきた。
菊「?!」
それは苔むした木の皮。
菊「どの木から落ちたのかな? ……もしかして男檜?」
見上げるとそこに、本殿横のご神木。
男檜と女杉。
菊「男檜なら清高稲荷大明神さまからのプレゼントみたい♪」
清「縁は見えないものだから、表現……表に現す必要がある。
私からのプレゼントか。
そうだな。植物なら見えるからな」
清「気持ちも見えない。
だから、現す。この世はそれをしなければならない。
というか、した方が確実で早い」
菊「そうですね……でもなんか怖がってできない事も多くて、
……後で凹みます」
清「まあな。でも考えてる暇があったら、
どんどんする方が絶対に意味があるぞ」
菊「………ハイ💧」
清「揺れるのは風が吹くから。
それは変化が訪れているということ。
よどみを流しているということ」
菊「………」
清「揺れる。止まる。また揺れる。
それはこの世が動いているのなら、起こって当たり前のこと。
揺れを楽しめばいい。
自分を信じるだけのことだ」
菊「自分のこと、信じてないんでしょうか……」
清「神を信じるのに、自分を信じないのは変だろ。
そこにいるのに。そこに立っているのに」
私は自分の足元を見た。ここに立つその足。
清「西宮から来て、そこに立っている。
お菊にとってそれは普通だけど、他の者からすると
それは不思議なことかもしれないぞ(笑)」
菊「……確かに。よく高野山日帰りで行くの?って言われます(笑!)」
清「来たくて来てくれている。
それは自分で決めて、そうなっている」
清高稲荷大明神はニッコリと笑った。
清「自分を信じているとそうなるんだ。
全てが自然に起こっているだけのこと。
少し森を歩こうか」
雨が降らないのか、鎮守の森の水が見えなくなっていた。
清「悩みがあるからここに来る、という事もある」
菊「?」
清「喜びがあるから伝えに来る、という事もある」
菊「………はい」
清「そういう場所はこれまであったか?」
菊「……そこに行くことで気分転換というのはありましたが、
伝えに来るというような場所は……なかったです」
清「そういう場所である事が嬉しいんだ。
それに悩みがあるとしたら、それは人なんだから当たり前」
清「何もなかったら、ここまで来ないかもしれないだろ?」
菊「私は何もなくても来ると思いますけど(照)」
清「(笑)そうだな。お菊なら来るな。
往復5時間かけて通って、1時間ほどで帰ったこともあったね」
菊「あの時はなんかすごいモヤモヤしていて……
でもここに来たら、すぐにその気持ちの問題なさに気がついて
すっきりして帰れたんです。
家にいたらモヤモヤしたままだったと思うので、
来た甲斐があったなって思いました✨」
清「ここは受け止める場所。
悲しみも喜びも、たくさん受け止める場所」
清「そういう場所をそれぞれが見つけられたら強くなれる。
なぜならちゃんと強くなるための力を与えるから。
そういう場に行く事で、それを受けるから」
菊「………」
清高稲荷大明神さま……
キツネ顔が濃くなった(?)んじゃなくて、
前よりも凛々しくなられたのでは。
菊「増しはったのかな。御神威✨(惚れ惚れ)」
清「で、今日のお昼は何食べる?」
菊「? 突然!……清高稲荷大明神さまの食べたいもので♪」
凛々しさ増してもこのチャーミングさ!
私にとっての「ここ」
この特別な場所があるというだけで、なんか安心するなあと
その贅沢な満足の中にいたのでした。
《続く》
⛩【菊と稲荷】次のお話はこちら*
***
『ホシヨミノミコト』Mikoto君と菊ちゃんの参拝企画♪
【菊とMikoto】
星語りリトリート in 星田妙見宮
日時*2019年4月26日(金)10:00〜(解散予定14:00〜15:00)
集合場所*JR星田駅
募集人数*10名→ 残6名
参加費*6,000円(交通費・飲食費は各自負担)
集合場所*JR星田駅
募集人数*
参加費*6,000円(交通費・飲食費は各自負担)
参加者募集中です。お申し込みは→ ネットショップ『神仏広告代理店』
***
☆『三輪惠比須神社』さま☆公式フライヤー等、作成させて頂きました。
現在、本殿にて清め祓いして頂いたカードを社務所にて頂けます。
★女子神職さんのblogはコチラです♪→『三輪恵比須神社 ご神木に♥な女子神職』