2021年11月13日、2024年2月13日写真追加

 

多摩丘陵にはシイやカシの巨樹が幾つかあります。久々に見に行きました。

 

【平久保(びりくぼ)のシイ】

多摩市の平久保公園にあるスダジイの巨樹で、都指定天然記念物です。

多摩丘陵にはスダジイの巨樹が点在しますが、ここのスダジイが最も大きく迫力があります。近くの一本杉公園にも市指定天然記念物のスダジイがありますが、平久保のシイを見てしまうと小さく感じてしまいます。

久々に来て気づいたのですが、枝を支える柱が追加されていました。右側の大きい方のスダジイは樹高25m、幹囲5.9mあります。推定樹齢は500~600年とのことです。

板根も発達しています。

根元には小さな祠が祀られています。

遠くから眺めると、巨大な樹冠を形成していることがわかります。

東海地方以西では海沿いにスダジイ、内陸にツブラジイという分布になっていますが、ツブラジイが分布しない関東では内陸部にもスダジイが自生しています。

 

【南大沢のオオツクバネガシ】

八王子市の南大沢八幡神社にあり、市指定天然記念物となっています。私が初めて見たオオツクバネガシです。

境内にはオオツクバネガシが3本、ツクバネガシorオオツクバネガシの判断が難しい個体(本殿向かって左側にある)が1本あります。

八王子市由木地区樹木マップによると、樹高12m・幹周604cmとのことです。樹齢600年といわれています(2021年1月撮影)。

2023年2月に撮影したもの。幹の裂け具合が大きくなった気がします。

手前に社務所と御神酒所ができて、樹形全体を写せなくなってしまいました。

葉はツクバネガシよりやや幅広ですが、区別が難しいです。

幹の内部は空洞になっています。幹の内側は死んだ細胞の集まりなので、外側の生きた部分さえ残っていれば樹木は生き続けることができます。

幹からは沢山の枝葉が出ていて、内部が空洞でも元気そうです。

2021年11月に再訪した際には、カシナガ被害を確認しました。内部が空洞でも被害を受けるようです。

南大沢のものもアカガシと誤認されていたようです。ツクバネガシの認知度が低いのは、アカガシに比べると図鑑に掲載されていないことが多いためでしょうか…。