新潟県湯沢町のトレッキング湯沢Ⅰに行きました。トレッキング湯沢Ⅰが通行できるのは、7月上旬〜10月下旬までの期間です。通行の可否は、湯沢高原のホームページで確認できます。
〈参考リンク〉
・湯沢高原ホームページ
・コースマップ
https://www.e-yuzawa.gr.jp/sys/wp-content/uploads/2022/06/trekkingguide2022.pdf
・バス時刻表
https://www.minamiechigo.co.jp/
・湯沢ブナ100選
https://youspo.net/sakura/100buna.php
越後湯沢駅東口から西武クリスタル前行きバスに乗り、八木沢口で下車。清津川沿いを歩きます。
清津川渓谷は日本三大渓谷のひとつです。コバルトブルーの水が美しいです。
清津川沿いでは、ブナ・ミズナラ・オニグルミ・サワグルミ・シロヤナギ?・ウダイカンバ・ヤマグワ・ホオノキ・ヤマモミジ・コハウチワカエデ?・ハウチワカエデ・イタヤカエデ・ウリハダカエテ・テツカエデ?・カツラ・キハダ・ハリギリ・ウリノキ・ハクウンボク・シナノキ・オオバボダイジュ・トチノキなどが見られました。沢沿いですが、意外とブナが多かったです。また、大木も多く、幹径1mくらいのブナも見られました。湯沢では標高400~1600mでブナが優占するそうです。
フィトンチッド広場を過ぎた場所ではヤナギ科の高木(シロヤナギ?)やサワグルミが混生する湿生林がありました。
栄太郎登り口(標高約550m)から上り坂になります。2頭のカモシカが急斜面を物凄い速さで走っていきました。
ブナの大木。幹径75cmくらいでした。
そして、今回最も見たかったブナ姫が現れました!
幹周りは440cmとのことです。樹高は25mくらいでしょうか。これほど大きくて樹形も美しいブナは中々見られません。
ブナ姫まではブナの大木が点在する極相林、ブナ姫から先はブナの二次林でした。
麗人の森。幹が細いブナが林立する二次林です。十日町市の美人林のようです。雪国ではブナが純林を形成します。根元が曲がっていますが、これは雪が斜面に沿って下に移動し、幹が斜面下方に引きずられ続けることによるものです。
栄太郎峠が見えてきました。
栄太郎峠(標高994m)のブナ二次林。栄太郎登り口から約440m登りました。急登りと書かれていましたが、ブナ林が見事だったので思っていたほどきつくはありませんでした。この辺りの林は1924~1926年頃にかけて炭焼きのために伐採され、その後再生した二次林とのことです(「林野庁関東森林管理局中越森林管理署 中越署のブナ林 2006年」より)。
この先、一楠場コースのブナ二次林を下って、湯沢高原ロープウェイの山頂駅へ向かいました(下りロープウェイの最終は16:40です)。昨秋はブナが豊作だったようで、林床には沢山の殻斗と実生が見られました。
山頂駅付近にあるブナ王(2020年8月28日撮影)。幹周り465cmとのことです。午後だと逆光でした。現在は根元にあるデッキはなくなっていました。
コースの大部分はブナ林で、大木も予想以上に多かったので見応えがありました!新幹線を使えば関東からの日帰りも可能なので、関東周辺で日本海型ブナ林を観察するのにはお勧めの場所のひとつです!