八王子市指定天然記念物の巨樹を2箇所紹介します。

 

【宇津貫毘沙門天のシイ(スダジイ)】

八王子みなみ野駅近くにあり、横浜線の車内からも見えます。

左がスダジイ、右はシラカシです。

横広がりの樹形で存在感があります。樹齢約300年、目通り3.3m、樹高20mとされています。

写真中央のスダジイの右にある木は、オオツクバネガシです(銘板はアラカシとなっています)。

 

【横山事務所のオオツクバネガシ】

八王子市役所横山事務所にあります。樹齢200年以上。浅間様と呼ばれた小さなお宮の御神木でしたが、お宮は甲州街道の拡張、横山出張所(当時)改築のため、南浅川沿いの稲荷神社(稲荷森神社)に移され、この木だけが残されたそうです(現地案内板より)。

ここは木が1本しかないためか、結実が非常に悪く、殆どのどんぐりが成熟前に落ちてしまいます。

東京都立大学の牧野標本館には、牧野富太郎氏が1915年に採取した標本が保管されているそうです。

説明板に書いてあるように、幹から出た枝につく葉はアカガシに近い形質です。

しかし、高い枝につく葉は縁が裏側に反り返っており、この点ではツクバネガシの形質が表れています。オオツクバネガシは、同一個体でも葉の形に変異が見られます。