関東周辺でアクセスの良い日本海型ブナ林として、これまでに玉原高原(群馬県沼田市)、トレッキング湯沢Ⅰ(新潟県湯沢町)を紹介しましたが、谷川岳山麓の一ノ倉沢(群馬県みなかみ町)もお勧めの場所のひとつです。アクセスは、上毛高原駅または水上駅から谷川岳ヨッホ行きバスに乗り、終点下車です。土合駅から歩くこともできますが、下りホームは486段の階段があり、かなりの体力を消耗するので、行きはお勧めできません。
谷川岳ヨッホ~一ノ倉沢出合は、舗装された道を歩きます。
斜面に生えるブナの大木。
樹齢200年前後とのことです。
ブナの大木(マチガ沢出合~一ノ倉沢出合)。大木も点在するので極相林と言って良いと思います。
ブナ(左)とサワグルミ(右)。一ノ倉沢周辺は、ブナとサワグルミの林木遺伝資源保存林です。
一ノ倉沢出合(標高870m)から見た谷川岳。世界でも有数の豪雪地帯で、夏ですが写真中央にはまだ雪が残っています。一ノ倉沢出合から先は砂利道になります。
雪国の斜面に生えるブナは、雪の重みで根元が曲がっています。
斜面から湯桧曽川沿いに降ります。JR巡視小屋付近のブナの大木。
このブナもかなりの大木です。
幹が真っ直ぐに伸びたブナの大木。
ブナ(左・中)とミズメ(右)。
幹がねじ曲がり、萌芽幹になったブナ。イヌブナのような樹形をしており、ブナとしては珍しい樹形です。
湯桧曽川沿いは斜面よりもブナの大木が多いです。
ミズナラの巨樹。玉原高原はブナの純林ですが、一ノ倉沢にはミズナラも多いです。
サワグルミ(左)・トチノキ(中)・ブナ(右)。ブナ帯の沢沿いではサワグルミ・トチノキが優占しますが、湯桧曽川沿いではブナも多いです。
帰りは土合駅まで歩きました。今回歩いたコースはブナが優占種で、ミズナラ・サワグルミ・クマシデ?・ミズメ・ウダイカンバ・ヤマグワ・ホオノキ・ケヤキ・ハルニレ・ヤマモミジ・ハウチワカエデ・イタヤカエデ・テツカエデ・ウリハダカエデ・キハダ・ウリノキ・ハリギリ・ハクウンボク・マンサク?・シナノキ・オオバボダイジュ・トチノキ・リョウブ・イヌガヤなどが見られました。コースタイムは3時間で、殆どが平坦な道なので登山初心者でも歩けるコースです。
タムシバの花が咲く頃に、湯桧曽川左岸の白毛門のブナ林も訪ねてみたいです。