公会計の動向 -33ページ目

独法に契約監視委員会を設置することを総務省が求めた

 日経が11月17日に掲出した「総務相、独立行政法人の入札・契約総点検を要請 」は、原口一博総務相が17日の閣議で、各省が所管する独立行政法人について物品調達などの入札や契約の実態を総点検するよう要請したと報じる。各法人に「契約監視委員会」を設け、落札率が不自然に高い案件などを洗い出してもらい、総務省が点検結果を集約し、政府の行政刷新会議に報告するとのこと。入札や契約の無駄を減らして経費削減につなげると記事は伝える。

OECDが負の所得税を提言

 岩手日報が11月18日に掲出した「子ども手当は見直しを  OECDの政策提言 」は、経済協力開発機構(OECD)が18日、日本の経済政策に関する提言を発表したと報じる。鳩山政権が導入を目指している子ども手当について「目的と対象を再検討すべきだ」とし、大幅な見直しが必要だとの見解を明らかにし、所得格差是正のための税制改革も求めているとのこと。東京都内で講演したOECDのグリア事務総長は「巨額の財政赤字を抱える日本には、少子化対策と女性の社会進出を両立させる一挙両得の対策が必要」と述べ、一律に子ども手当を支給するよりは保育所の待機児童対策などに重点を置くべきだとの考えを示したとか。所得制限を設けない子ども手当には、巨額の財源が必要な一方で少子化対策の効果がどれだけあるか疑問視する見方が出ており、OECDの提言は制度づくりに影響を与える可能性があると記事は伝える。民主党は総選挙で、中学生までの子どもを持つ家庭に1人当たり月2万6千円の子ども手当を支給すると公約しており、鳩山政権は22年度予算で、半分に当たる月額1万3千円を支給する方向で検討しているが、OECDの提言は「教育は将来の経済的繁栄への戦略的投資だ」と指摘し、幼児教育と保育サービスの一元化などを促しているとか。税制改革については、納税額から一定額を差し引く税額控除による減税と、所得が課税最低限に達しない人たちへの給付金による支援を組み合わせた「給付付き税額控除」を導入し、所得格差を是正することを盛り込んでいるとの由。

概算要求額の圧縮が4500億円で「とどまった」と評するメディア

 東京新聞が11月17日に掲出した「予算要求カットは4500億円 「事業仕分け」前半終了 」〔共同〕は、政府の行政刷新会議が17日、22年度予算概算要求の無駄を洗い出す「事業仕分け」前半の最終日の作業を終え、一般会計への予算計上を認めない「廃止」「凍結」「特別会計への移管」などの判定を下した事業が、初日からの5日間で計51事業、約2200億円、「予算削減」とした事業のうち、「半減」などと幅を明示した事業の削減額は計約2300億円で、概算要求の圧縮額は合わせて約4500億円にとどまったと報じる。「とどまった」はいかがなものかと思うが、記事は、前半の作業では、独立行政法人の基金や特別会計の剰余金など“埋蔵金”の返納要求が相次ぎ、総額は約9千億円に上っており、予算カットと合わせた財政効果は1兆3千億円を超える計算になるとも報じている。事業仕分けは24~27日に後半作業を行い、これを受け財務省が各省の予算要求を査定し政府予算案を編成することになっており、鳩山内閣はこの過程で概算要求段階から少なくとも3兆円を削減したい考えで、判定結果を予算編成に反映させるとともに、仕分けの対象にならなかった事業の削減にも生かす方針と記事は伝える。17日午後の作業では、防衛省が概算要求で853億円を求めた領空侵犯の監視や、ミサイル防衛(MD)を運用する新自動警戒管制システム(JADGE)などのリース料や開発料について20~30%の削減を要請し、仕分け人は「コスト意識に欠けている」と指摘したとか。

戸別補償は行うが直接支払も拡大・存続!

 直接支払制度は政府の行政刷新会議で「事業仕分け」対象に挙げられているが、東京新聞が11月14日に掲出した「農水副大臣、直接支払制度は継続 中山間支援で 」〔共同〕は、郡司彰農林水産副大臣が14日、東京都内で開かれた農山村政策に関するシンポジウムで、急傾斜地などの耕作放棄防止活動に取り組む集落を支援する中山間地域直接支払制度について「来年度以降も制度としてきちんと残る」と述べ、今後も継続する意向を表明したと報じる。郡司氏は「(野党時代に)現在を上回る予算規模を求めており、その考え方はいまも持っている」と説明しており、鳩山政権が重要政策に掲げる戸別所得補償制度と組み合わせる形で継続、拡充を図るとしたと記事は伝える。郡司氏は今後の中山間地域政策について、第1次産業である農業に加工(第2次産業)、サービス(第3次産業)を組み合わせた「“6次産業”化を目指す」と強調し、人材育成や鳥獣被害対策にも取り組むとしたとか。シンポジウムでは、戸別所得補償制度に関し今井良博岐阜県白川町長が「全国一律の農業政策で良いのか。広大な北海道の農業と私の町では(条件が)全然違う」と発言し、出席者から中山間地への配慮を求める意見が相次いだとの由。


 借金をしてばらまくのか……。

石油配給切符は破棄に

 朝日が11月11日に配信した「石油配給切符、72億枚廃棄へ 30年間一度も使われず 」〔竹中和正〕は、1970年代の石油危機を受け、石油の輸入が途絶えた場合の配給制に備えて昭和54~55年に印刷された「揮発油小売切符」2億シート(計72億枚)が、廃棄されることになったと報じる。資源エネルギー庁が、磁気カードなどを使った新たな配給システムを開発したためで、約30年間一度も使われなかったのに、切符の保管には年間7千万~8千万円かかっていたとか。揮発油小売切符は、石油需給適正化法に基づく配給の実施を想定したもので、「いざというときに備えて保管を続けてきた」(資源エネルギー庁石油流通課)といい、現在は東京都中央区と神奈川県厚木市の倉庫に保管してあり、段ボール箱5万1千箱分で、保管料は19年度で約7400万円かかったとか。これまでの保管料の総額は少なくとも十数億円にのぼるとのこと。磁気カードなどを使った配給システムは、資源エネルギー庁が16年度から4億3500万円をかけて開発したとのこと。

事業仕分けの内容が報じられている

 東京新聞が11月13日に掲出した「14基金4572億円返納 仕分け2日目 国道、河川維持費を圧縮 」は、政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)が12日午後、22年度予算概算要求の無駄を洗い出す事業仕分けの2日目の作業を続け、農林水産省の「担い手支援貸付原資基金」など14基金、単純合計で約4572億円の国庫返納を求めたと報じる。「廃止」「予算計上見送り」と判定されたのは7事業、計約130億円に上ったとか。「担い手支援貸付原資基金」は、地方自治体の公社などが離農者から農地を借り上げる際、農水省が無利子資金を貸し付けるもので、これを含め農地集積対策関連3基金、計約823億円も返納対象となったとのこと。「廃止」となったのは、厚生労働省の障害者保健福祉推進事業費の一部(概算要求13億円)、健康増進対策費(同約4億円)などで、自公政権が23年度導入に向けて調査を進めるとした社会保障カード(同約7億円)も「見送り」となったとか。内閣府が重要政策に関する広報を行うための「政府広報」(同約85億円)は「予算半減」とされたとのこと。国土交通省の直轄国道の維持管理費(同約2325億円)、直轄河川・直轄ダムの維持管理費(同約1254億円)はいずれも、「少なくとも10~20%の削減が可能」と判定されたとのこと。これらの維持管理は、公益法人への事業委託が高コストを招く一因と指摘されており、仕分け人からは「入札方法を見直すべきだ」などとする意見が相次いだとか。

空港ターミナルビル運営会社の黒字

 東京新聞が11月10日に掲出した「空港施設の貸付料見直しへ 前原国交相が表明 」〔共同〕は、前原誠司国土交通相が10日の記者会見で、国が設置・管理する全国の26空港でターミナルビルなどの施設を運営する38事業者の大半が黒字だとして、国に納める国有財産使用料(貸付料)を引き上げる方向で見直す考えを明らかにしたと報じる。同時に、事業者が地方自治体も出資する第三セクターとなっているケースが多く、自治体や国交省出身者の天下り先になっているとの指摘を受け「空港事業に関する会社でも天下りは天下り。根絶方針にのっとって対処していく」と明言したとか。前原氏は「38事業者のうち、約8割の32事業者が黒字だ」と強調し、利益剰余金が2264億円に上ることを明らかにして「貸付料が適正でない。空港の運営は赤字なのに、施設は黒字で巨額の剰余金を生んでいるのは誰がどう考えてもおかしい」と述べたとのこと。羽田空港など26空港は国が直接管理しているが、空港のターミナルビルや給油施設などは、国から土地などを借り受けた民間事業者が運営していて、ターミナル内のレストランなどからテナント収入を得るなどして、国に貸付料を納める仕組みとなっているとのこと。26空港の貸付料の合計は19年度で201億円とか。

福井県監査委員が住民請求監査で政務調査費を指摘

 MSN産経ニュースが11月10日に掲出した「福井県政調費610万円が不適切支出 監査委員、一部返還勧告 」は、福井県監査委員が、平成20年度に県議会に交付した政務調査費で、県議が前年度の事務所賃貸費を計上するなど不適切な支出が計約610万円あったとして、返還や使途を証明する書類の提出などするよう県議会に通知したと報じる。うち約220万円は、「市民オンブズマン福井」が住民監査請求で不適切と指摘した内容と一致していて、監査委員も目的外支出と判断し、返還を求めるよう西川一誠知事に勧告したとのこと。監査委員事務局によると、不適切支出は3会派と県議35人にあり、最高額は約88万円、前年度の事務所賃貸費のほか年賀状購入費、あいさつだけなのに支出した懇親会費などで、書類不備で使い道が証明できないケースや公務出張に政務調査費を充てた二重計上もあったとか。20年度の政務調査費は総額約1億4千万円で、市民オンブズマン福井が9月、約7200万円の支出が不適切として監査請求していたとのこと。

内閣官房報償費は秘匿性を維持

 東京新聞が11月6日に掲出した「『機密費使途公表せず』 官房長官 首相も方針転換容認 」は、平野博文官房長官が5日の記者会見で、内閣官房報償費(機密費)について「性格上、オープンにすることはできない。私が責任を持って適切に判断していく」と述べ、使途は公表しない考えを示したと報じる。機密費の残高も明らかにしなかったとか。民主党は野党時代の13年に「機密費改革法案」を国会に提出し、機密費の透明度を高めるよう求めていたが、平野氏は「そういうことを言ってきたことは事実だが、相手のあることでもある。私を信頼してほしい」と、方針転換に理解を求めたとの由。鳩山首相は、官邸で記者団の質問に答えて、機密費の取り扱いは平野氏に委ねていることを明かした上で「国民に理解を求めるプロセスは必要になるが、すべてをオープンにすべき筋合いのものだとは必ずしも思っていない」と述べ、非公開を容認する意向を示したとか。

茨城空港ターミナルビルは赤字の見通し

 朝日が10月24日に掲出した「茨城空港、年1億円近い赤字見通し 来年開港 県穴埋め 」は、茨城県が、来年3月に開港予定の茨城空港(茨城県小美玉市)のターミナルビルの運営収支が、年数千万~1億円の赤字になるとの見通しを明らかにしたと報じる。23日の県議会特別委員会に報告したもので、定期便就航を決めたのが韓国のアシアナ航空1社しかなく、賃料収入の当てが外れたとの由。赤字は県の一般会計からの繰り入れで穴埋めする予定とか。当初は、国内2社、海外1社以上から賃料が得られると想定し、年間収入が約4億1700万円、損益は約200万円の黒字と試算していたとのこと。