公会計の動向 -34ページ目

内閣官房報償費は秘匿性を維持

 東京新聞が11月6日に掲出した「『機密費使途公表せず』 官房長官 首相も方針転換容認 」は、平野博文官房長官が5日の記者会見で、内閣官房報償費(機密費)について「性格上、オープンにすることはできない。私が責任を持って適切に判断していく」と述べ、使途は公表しない考えを示したと報じる。機密費の残高も明らかにしなかったとか。民主党は野党時代の13年に「機密費改革法案」を国会に提出し、機密費の透明度を高めるよう求めていたが、平野氏は「そういうことを言ってきたことは事実だが、相手のあることでもある。私を信頼してほしい」と、方針転換に理解を求めたとの由。鳩山首相は、官邸で記者団の質問に答えて、機密費の取り扱いは平野氏に委ねていることを明かした上で「国民に理解を求めるプロセスは必要になるが、すべてをオープンにすべき筋合いのものだとは必ずしも思っていない」と述べ、非公開を容認する意向を示したとか。

茨城空港ターミナルビルは赤字の見通し

 朝日が10月24日に掲出した「茨城空港、年1億円近い赤字見通し 来年開港 県穴埋め 」は、茨城県が、来年3月に開港予定の茨城空港(茨城県小美玉市)のターミナルビルの運営収支が、年数千万~1億円の赤字になるとの見通しを明らかにしたと報じる。23日の県議会特別委員会に報告したもので、定期便就航を決めたのが韓国のアシアナ航空1社しかなく、賃料収入の当てが外れたとの由。赤字は県の一般会計からの繰り入れで穴埋めする予定とか。当初は、国内2社、海外1社以上から賃料が得られると想定し、年間収入が約4億1700万円、損益は約200万円の黒字と試算していたとのこと。

年金照合のために6万人の雇用創出

 日経が10月25日に掲出した「年金記録照合、11年度までに6万人投入へ 厚労相方針 」は、長妻昭厚生労働相が、年金記録問題の8億5000万件に上る紙台帳とコンピューター内の記録の照合作業に、23年度までに約6万人を投入する方針を固めたと報じる。25年度までの全件照合を目指し、23年度までに全体の70%程度の照合を済ませる考えとか。来年1月に発足する日本年金機構の職員増員やアルバイト職員の雇用などで対応するとのこと。政府は年金記録問題の解明を「国家プロジェクト」と位置づけ、2年間で集中的に対応するとしているとの由。

大臣指示で補助金の流れを調査

 時事が10月20日に掲出した「全補助金の9割超交付=天下り先102法人に-農水省 」は、農林水産省t@20日、同省が所管する計426の公益法人に対する20年度の国からの補助金交付額のうち、およそ98%に当たる計1197億円を天下り受け入れの102法人が受け取っていたと発表したと伝える。天下り先に偏った補助金交付の実態が浮き彫りになった形と記事は評する。昨年12月1日現在のもので、赤松広隆農水相が実態調査を指示していたとか。

22年度に予算執行監視チームを設置

 時事が10月19日に掲出した「予算執行監視チームを設置=「複数年度」は11年度から-国家戦略室 」は、政府の国家戦略室が19日、予算の無駄遣い根絶に向けた予算編成過程の改革案を策定したと報じる。22年度から、各省庁に副大臣・政務官による「予算執行監視チーム」を設置して執行状況を常時チェックするほか、行政サービスの効率化を目指す政策達成目標を導入することなどが柱となっていて、鳩山政権の予算改革の目玉と位置付けられた複数年度予算については、23年度からの実施を目指す方針が示されたとか。改革案は「予算編成のあり方に関する検討会」(座長・菅直人副総理兼国家戦略担当相)が同日の会合で取りまとめたもので、国家戦略室担当の古川元久内閣府副大臣は会合後の記者会見で、「新政権では納税者の視点に立って予算編成を行い、1円たりとも税金の無駄遣いは許さない」と強調したとのこと。今後、政府内で改革案に盛り込んだ施策の具体化を目指すとか。

閉鎖した議員宿舎を再開

 東京新聞が10月19日に掲出した「衆院“廃虚”の宿舎を再利用 新人が大幅増、宿舎足りず 」〔共同〕は、先の衆院選で都内に自宅がない民主党新人議員らが大量当選したあおりで赤坂議員宿舎では収容しきれなくなり、衆院が老朽化で19年に閉鎖して“廃虚”となった青山議員宿舎を再利用する方針を固めたと報じる。ただ建築後50年近くがたち、補修工事が必要で、遠距離通勤や自腹のホテル暮らしを続ける約30人が入居できるのは年明けにずれ込む見通しとか。定数480の衆院の議員宿舎は、19年入居開始の300室の赤坂宿舎だけで、これまでは自民党を中心に都内に自宅があるベテラン、世襲議員が多かったことや「豪華なのに格安」との批判を受け入居を控える議員がいたため「需要」に対応できていたとの由。308議席を獲得した民主党への割り当ては選挙前の71室から189室に増えたが、希望者全員は入居できなかったとか。想定外の“再登板”となった青山宿舎は昭和37年完成で、かつては菅直人副総理兼国家戦略担当相も入居していたとか。1戸の広さ82平方メートルの赤坂宿舎に対し46平方メートルと手狭だが、賃料は閉鎖直前で月額約1万5千円で、同約9万2千円の赤坂宿舎に比べ格安で資金力不足の新人議員らには魅力とか。とはいえ真新しい赤坂宿舎と“老朽”青山宿舎との「物件格差」や、宿舎の部屋数が議員定数に遠く及ばない現状への不満が今後高まりかねないと記事は煽ってみせる。解体作業が進む九段議員宿舎(東京都千代田区)跡地への新たな宿舎建設も解決策の1つに挙げられるが、民主党政権は「無駄削減」を旗印としており、巨額の建設費投入は悩ましい選択肢と記事は伝える。

22年度の公的年金事務費は保険料で支弁

 日経が10月16日に掲出した「年金保険料の事務費への使用禁止見送り 厚労相 」は、長妻昭厚生労働相が16日の閣議後の記者会見で、公的年金保険料の事務費への使用禁止を22年度は見送る方針を表明したと報じる。民主党は衆院選のマニフェスト(政権公約)で使用禁止をうたっていたが、年金保険料を使わない場合には、年間2000億円の事務費を計上する必要があり、財源のめどが立たないため、15日に提出した22年度予算の概算要求には盛り込まなかったとの由。政府は19年度までの約60年間で、年金福祉施設の建設費用などに合計約6兆7000億円の年金保険料を使ってきた経緯がある。

大阪府人事委員会が民間準拠で8%の引下げを勧告

 朝日が10月13日に掲出した「大阪府職員の月給引き下げを勧告 人事委、橋下知事に 」は、大阪府人事委員会が13日、今年度の府職員の給与について、「深刻な不況の中、民間とのわずかな差も是正する」として月給を885円、期末・勤勉手当を0.35カ月分それぞれ引き下げるよう橋下徹知事に勧告したと報じる。昨年8月から人件費カットが実施されているため、実際の月給は民間より約2万6千円低くなるとか。府人事委によると、月給と期末・勤勉手当ともに引き下げを勧告するのは初めてだが、府内の従業員50人以上の554事業所の給与水準と比較し、府職員の4月の平均月給40万2125円を民間平均と同額にするため引き下げを勧告したもので、期末・勤勉手当も引き下げで4.15カ月分としたとの由。下げ幅は平均約8%で、これまでで最大とか。

空港勘定の使途を限定する動き

 日経が10月9日に掲出した「空港特会、建設に使わず 国交相検討、着陸料引き下げも 」は、前原誠司国土交通相が8日、空港の整備などを手掛ける特別会計について、空港の運営や管理に役割を限定する方向で検討に入ったと報じる。航空会社が支払う着陸料などが空港整備に回らない仕組みをつくるもので、他の特会の改革と併せて23年度にも実現したい考えと記事は伝える。22年度予算編成では特会の支出を圧縮し、着陸料の値下げを検討するとのこと。国交相が見直すのは社会資本整備事業特別会計の空港整備勘定で、航空会社が払う着陸料などの空港使用料、財政投融資からの借り入れ、一般財源などを原資に空港の整備や運営に充てており、21年度の予算規模は5280億円で、国交相は就任直後に「特会があることで採算の合わない空港が造られてきた」と抜本見直しの方針を示していたとか。

外貨準備が1兆525億ドルに

 日経が10月7日に掲出した「9月末の外貨準備、最高額に 米国債、評価額膨らむ 」は、財務省が7日I発表した外貨準備高が前月末に比べ102億5800万ドル増え、1兆525億9800万ドル(約94兆円)になったと報じる。3カ月連続の増加で、過去最高額を更新したとのこと。米国の長期金利の低下を受けて、保有する米国債の時価評価額が膨らんだもので、ユーロ相場が対ドルで上昇したため、ユーロ建て資産のドル換算額が増えたことも影響したとか。国際通貨基金(IMF)から米ドルやユーロなどと交換可能なSDR(特別引き出し権)が日本に24億ドル分配分されたことも、外貨準備を押し上げたとも。SDRは国際準備資産の1つで、価値は米ドル、円、ポンド、ユーロに連動して決まるとの由。外貨準備は、政府が輸入代金の決済や対外債務の支払いなどに備えて蓄えている外貨建ての資産で、自国通貨が下落した際には、外国為替市場で介入する原資にもなり、日本政府は16年春以降、為替介入をしていないが、外貨準備を米国債などで運用しているため運用益が積み上がっているとの由。これまでの過去最高額は21年8月末の1兆423億ドルだったとか。