奨学金の延滞が増加
東京新聞は10月4日に「奨学金未返済、最高の723億円 08年度、猶予の相談殺到 」〔共同〕を掲出。
記事は、独立行政法人の日本学生支援機構が4日、20年度の貸与奨学金の未返済額が723億円に上ったと明らかにしたと報じる。19年度の660億円から10%増加して過去最高を更新しており、返済猶予の相談も殺到して月平均約12万件に達しているため、コールセンターを新設して対応を強化したとのこと。機構は、景気悪化に伴う賃下げや雇用情勢の悪化が背景にあるとみており、収入が急減した利用者に対する返済の減免や返済の必要がない給付型への切り替えなどが課題になりそうと記事は伝える。民主党は奨学金制度の拡充を掲げており、22年度の予算編成などでの対応が注目されるとのこと。機構によると、20年度の奨学金利用者は122万人で、前年度に比べ8万人増加しており、今後、延滞者が全額返さなかった場合の「延滞債権額」も、前年度の2253億円から2386億円に増えたとか。20年度の詳しい分析はこれからだが、19年度の延滞理由で最も多いのは低所得で全体の41%となっており、機構は経済情勢の一段の悪化に伴い20年度もこうした傾向が強まったとみているとか。大学院修了後も研究を続ける「オーバードクター」にも年収100万円台の非常勤の人が多く、返済が滞るケースが増えているとのこと。機構は、給与所得が年間300万円以下を目安に、原則として最大5年間返済を猶予しているが、この制度の利用を希望する相談が急増したため「電話がつながらない」とする苦情も多くなっていたとのこと。