摂津国の住吉大社④ ~オリオン~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

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神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

住吉(すみよし)大社
境内北東あたりに、

星宮(ほしのみや)という
ちいさな末社があります。



原初神といわれる
国常立尊(くにとこたち)や

台所を護る
竈神(かまどのかみ)を
祀っているそうですが、

もともとは
金星を祀っていたともいい、

日・月・星を信仰する
星辰(せいしん)崇拝もさかんで

7月7日の七夕には
例祭が行われるといいます。

 



ホツマツタヱでも
地上に降りたった最初の神である
国常立尊と、

その8人の皇子である
ト・ホ・カ・ミ・ヱ・ヒ・タ・メを

北極星や北斗七星
見立てたりもします。

 



また、
竈神はまたの名を
シマツヒコといい、

海人族の
シマツヒコとも同じ名ですが、
これは別人のようです。

名前が同じなので、
混同されたのでしょうか?



七夕に例祭があるので、
天津甕星(あまつみかぼし)という
七夕の神さまを祀るのではないか
という推測もあるようです。

というのも、
『甕』という字には
『星』の意味もあるのだといいます。



ところで、
住吉大社の本宮で祀られる

底筒男(そこつつお)
中筒男(なかつつお)
表筒男(うわつつお)

住吉3神
『筒』という字にも
『星』の意味があるといいます。

 



金星には
『ユウツツ』という呼び名もあり、

夕暮れどきに輝く
一番星である金星を
「夕筒」と詠んだのかもしれません。

 



船の神ともされる
住吉大神ですから、

航路の導きに

利用してきた星を

神格化したともいわれ、

 

住吉3神は
オリオン座の3連星に
なぞらえているとも
いわれているようです。



たしかに、
住吉3神を祀る

住吉大社の
第一本宮~第三本宮は
一直線にならんでいます。

 



しかし、
神功(じんぐう)皇后
祀られている第四本宮は、

L字に折れ曲がり、
第三本宮のとなりにあります。


3社の縦に進むは
魚鱗の備え

1社のひらくは
鶴翼の構えあり

よって八陣の法をあらわす


などと兵法のいわれも
あるようですが、

どうやらこれも
オリオン座に関係があるようです。

 



日本ではかつて、
オリオン座の3連星を

『カラスキ星』と
いっていたそうです。

その形は、
ギリシャ神話ような

人型ではなく、

農耕具の

唐鍬(からすき)を模した
L字型だといいます。



こうみると、
第三本宮のとなりに
第四本宮があるように
みえなくもありません。

それに
『カラスキ』という音のひびきは、
カナサキ』ともどこか似ていて
住吉大神を思わせます。

ここでさらに
視野を広げてみると、



船玉(ふなたま)社からつづく、

末社の
市戎(いちえびす)社・
大国(だいこく)社や、

 



神饌の米をつくる
御田などがならんでいます。

 



社のならびも、
カラスキ星に
似ている気がします。

 

では、いっそ、

住吉大社の境内を

オリオン座にあててみたら

どうなるかというと、

 

こうなりました。

 



大海(だいかい)神社
オリオンの頭として、

星宮と、
結婚式場の
吉祥殿(きっしょうでん)を肩、

末社の
浅澤社(あさざわ)と、

 


細井(ほそい)駅あたりを

脚とすれば、

オリオン座が
浮かんできました。

 



細井川はかつて
細江(ほそえ)川といい、

 

河口付近の

細江という入り江には
住吉津(すみえのつ)という
港があったといいますから

もしかすると

西の脚部分が
住吉津だったのかもしれません。

また、

結婚式場の吉祥殿も、

 

住吉大神のカナサキさま

ワカヒメオモイカネ

仲をとりもった神さまでもあり、

縁結びの神徳もあるといいますから

 

重要な場所といえるでしょう。

さらに詳しく観れば、

第1本宮の南にある
若宮八幡宮(わかみやはちまんぐう)や

日本三大舞台に
かぞえられる石舞台も
星になぞらえてあるかのようです。



細江川を裾として、
腰から斜めにのびてゆく
参道のような道も
見られますから、

住吉大社の境内は
オリオン座になぞらえている

という説も、

ありそうな気がしますキラキラ爆  笑キラキラ

 

 

また、

住吉大社のちかくには

遠里小野(おりおの)という

地名があるそうですが、

 

これを

ローマ字で書くと

『ORIONO』となり、

『ORION(オリオン)』が現れるといいますラブ

 


ところで、

住吉3神にみられる
『ツツ』ですが
『星』のほかにも、


『津』をつかさどる男という意味の

『津つ男』や

船の帆柱の基底部が
『筒』であり

ご神体を入れていたからや

海人族の安曇(あづみ)氏の本拠が
対馬(つしま)の
豆酘(ツツ)であるとも

いわれているようです。



けれども、
NAVI彦ブログとしては
『~つつがなき神さまめぐり~』の
サブタイトルにもあるように

イサナギが黄泉の国から
帰ってきておこなった
禊(みそぎ)から生まれた

住吉3神は、

つつが(禍・災い)をはらい
つつしむ(慎む・斎戒)ことから
『ツツ』ともいう説も、
とても面白いと思います。


摂津国の住吉大社⑤ へ つづく

 

 

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☆住吉大社全記事リスト☆
摂津国の住吉大社① ~スミヨロシ~
摂津国の住吉大社② ~カナサキ~
摂津国の住吉大社③ ~六船霊~
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摂津国の住吉大社⑤ ~初辰まいり1・種貸社~
摂津国の住吉大社⑥ ~初辰まいり2~
摂津国の住吉大社⑦ ~五所御前~
摂津国の住吉大社⑧ ~津守氏~
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