筑前国の神功皇后めぐり⑧ ~宇美八幡宮~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

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神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

神功(じんぐう)皇后が、
応神(おうじん)天皇を
産んだという場所、

宇美八幡宮
(うみはちまんぐう)です。



産み、から転じて
宇美、になったといわれ、

現在では
安産祈願や、
初宮参り(お宮参り)の神社として
親しまれているようです。




しかしながら、
境内で目を惹くのは、
30本近い
楠の巨木です。



その枝ぶり、
樹勢をみれば

神功皇后が
なぜここへ来て
子をお産みになられたか
わかる気がします。



まさしく
生命の息吹を
感じられる、
そんな神社です。

 



2019年5月のことですから、
令和を祝う国旗を
掲揚していました。

 

若葉の季節ですから

よけいに素晴らしく

みえるのかもしれません。

 

冠木鳥居をぬけて

まず迎えてくれるのは、

巨石と巨木です。

 


 

この樹は虚になっていて、
なかに入ることができました。



小宇宙です・・・

身体の底から

大地の奥から

突き抜けてくるものがあります。

 

神門をくぐって

本殿へと参りましょう。



門のしたでは、
お宮参りの方が

可愛らしい赤ん坊を抱いて

並んでおられました。

 


こちらが本殿です。

祭神は

神功皇后
応神天皇
玉依姫命(たまよりひめ)
住吉大神(すみよしおおかみ)
伊弉諾尊(イザナギ)

だといいます。



創建は、第30代・

敏逹(びんだつ)天皇の
御世といいますから、
570年ごろのようです。

当初は、
神功皇后と応神天皇の
母子神をお祀りしていた
といいます。



八幡宮(はちまんぐう)では
玉依姫さま
祀ってあるところが
おおいのですが、


いったいなぜでしょう?



初代・神武天皇の母神にして、
鴨玉依姫ともいう
カモ族のかたです。

応神天皇を神武天皇にみたて、
神功皇后は玉依姫であろうと
したのでしょうか?

それとも、
瀬織津姫(せおりつひめ)さま
ワカヒメさまのように、
別の神様の代替なのでしょうか?


さて、
巨木ひしめく境内ですが、

なかでも
樹齢2000年を超えるともいう
大楠が2本あります。

そのうちのひとつ、
湯蓋(ゆふた)の森です。



1本の楠なのですが、
あまりに巨大なので
森と呼ばれているといいます。

こんな巨木、ぼくは
はじめて見ました。

 



美しすぎて、
畏怖の念すら覚えます。

この樹のしたで、
応神天皇を
産湯にいれたようです。

 



いまではその枝が
蓋のように広がっているので、
湯蓋の森というのだとか。

この森の背後には、
聖母宮(しょうもぐう)があります。



本殿とおなじく、こちらでも
神功皇后を祀っているといいます。



ご神体は
神功皇后の像であり、

二十五年に一度
御開帳されるそうです。

 


前回が

平成30年だったので、

次回は

令和25年でしょうか?

左右には、
随身(ずいじん)のような

方々がいらっしゃいました。

 



どちらの像も

迫力があります。

聖母宮のとなりには、
恵比須社があり、
事代主命(ことしろぬし)が
祀られていました。

 



ですがこれは、
神功皇后と縁のふかい
ワカヒメさまではないでしょうか?

事を知る神だといいますが、
琴を知る神かもしれません

 



さらにそのお隣には、
武内社です。



武内宿禰(たけうちのすくね)さまが

祀られているようですね。


神紋が五芒星でした。

 



武内社と
裏門をはさんで、


神功皇后が
息子の応神天皇を
抱いているという

珍しい像がありました。



銀(しろがね)も

金(こがね)も玉も

何にせむ

まされる宝

子にしかめやも



ここでは神功皇后は
子安(こやす)大神として
特別の信仰があるといいます。

 



石に囲まれた
湯方(ゆのかた)神社は、

神功皇后出産のおり、
産婆であった
湯方殿(ゆのかたどの)が
祀られており、

日本助産婦の祖神と
いわれているようです。

 



月延石(つきのべいし)を
抱いて
出産時期を遅らせたという
神功皇后の逸話からか

石をつかった
安産祈願があるようです。



これらは
子安石(こやすいし)といい
名前と日付が
書いてあります。

 



安産祈願をする方は、
石をひとつ持って帰り、

無事に安産が叶ったら、
石を返すときに

御礼として
子どもの名前と
生年月日を書いた
石をもうひとつ納める
という願掛けがあります。

 



安産が叶った方々の
思いが満ちている場所

のようです。

そしてこちらは、
神功皇后ご自身が
出産されたときに、

取りすがったとされる
槐(えんじゅ)の木です。

 


本殿の左に
御神木として残っています。

子安の木といわれ、
代々種が
受け継がれていると
いいます。

 



日本建国の母でもあり、

日本の紙幣に
はじめて描かれた人物でもある
神功皇后さまが

ここで子を
生まれたと思うと
感慨深いものがあります。

 



さて、
2本目の巨大樟、
衣掛(きぬかけ)の森です。

 



もはや森です。
すばらしいです。

 



応神天皇の産衣を
掛けたことから
衣掛けというようです。



この樹のすぐそばに、
産湯の水があります。



応神天皇の産湯に
使ったと言われる水が
湧いているようです。

 



いまでも
安産祈願として
この水を汲んで帰るかたが
いらっしゃるようです。



なんという
神気に満ち満ちた場所でしょう。



ここはやはり
神功皇后のお宮といった
感覚があります。



とてもたおやかで、
なおかつ芯の通った
美しいお人柄が
多くの人の心を
惹きつけているような気がします。



さてつぎは、
奥宮へと行きますよ。

 



本殿から北東へ
200メートルほどです。

そこもまた
とても素晴らしいところでした。

 

 

 

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