筑前国の神功皇后めぐり③ ~不老水~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

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神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

香椎宮(かしいぐう)
古宮(ふるみや)から

さらに北東へ
300メートルほどゆくと
大飯山(おいのやま)の
ふもとに、

不老水(ふろうすい)という
史跡があります。



仲哀(ちゅうあい)天皇
神功(じんぐう)皇后
仕えた忠臣である

武内宿禰(たけうちのすくね)
邸宅がこのあたりに
あったようです。

 

 

この屋敷跡には、

武内宿禰の子である

平群都久(へぐりのつく)の

子孫が暮らし、

 

いまでも

「武内」の表札が

かかっているといいます。

 



武内宿祢は
5代の天皇に仕え、

知略に長けた
参謀でありながら、

三韓遠征にも
参加した武人でもあり、

次代の子である
応神(おうじん)天皇の
育ての親でもあります。



日本名水百選にも
選ばれた水が
湧いているといいますが、

300歳まで生きたという
武内宿禰の伝説にちなんで
不老水と名づけられたといいます。

 

ですから背後の

大飯山(おいのやま)も

老いの山と書くこともあるといいます。

 



創建以来、
毎年正月に、
朝廷に献上されているそうで、

霊験あらたかな
神水のようです。



ただし、
開門時間は
10:00~15:00までで、

今回飲むことは
できませんでした。



中国の皇帝のような
身なりをしているのが、
仲哀天皇でしょう。

そしてその隣が、
神功皇后でしょう。

向かいにかしずく翁が、
武内宿禰でしょうか。

はて、
その奥に見える、
山間の池はなんでしょう。



武内宿禰は、
高良玉垂神(こうらたまたれかみ)とも
いわれ、
人々の尊崇を集めていますが、

もちろん、
香椎宮の境内でも
摂社として
祀られていました。



88姓の祖神として
仰がれるともあります。

 

本殿

西の守護をする

かのような社です。

 



武内宿禰は、むしろ、
仰がれ過ぎなほど、
そこかしこにいらっしゃいました。

たとえば楼門には、
このような絵が
描かれており、



境内には、
彫像までありました。



抱えるのは、

もちろん

応神天皇です。

 



さらに末社では
武内宿禰の子孫らが
祀られていました。

境内入口鳥居の

向かいにある
朽瀬(くちせ)神社は
 

羽田矢代(はたのやしろ)という
武内の子を祀っていました。



これは社家の
本郷氏の祖神だといいます。

また、
印鑰(いんやく)神社では
蘇我石川(そがのいしかわ)という
子を祀っていました。



これは社家の
石川氏の祖神だといいます。



さらに
高陪(こうべ)神社では、
 

武内宿禰の末裔であり、
創建時の宮司を

祀っていました。



ほかにも
平野(ひらの)神社は

小さいながらも
仁徳天皇を祀っており、

 



応神天皇の子にして、
武内宿禰が
最後に仕えた天皇でもあります。



仲哀天皇の
変革期からはじまり。

応神天皇の世に
諸外国との交易がはじまり

仁徳天皇の世に
国家としてようやく
安定してきたといいます。



大臣で言えば、
ほかにも
神功皇后に仕えた
中臣烏賊津(なかとみのいかつ)
を祀る神社ありました。



仲哀天皇亡きあと、
神託を審判する
審神者(さにわ)に

なった方だといいます。

 



中臣氏というからには、
天児屋根命(アマノコヤネ)の子孫で、
藤原氏の祖先でしょう。

本殿をはさんでならぶ

武内宿禰と中臣烏賊津ですが、

 

後年、おふたりの子孫は

仏教派の蘇我氏と

神道派の中臣氏として

大化の改新で対立してゆきます。

早辻(はやつじ)神社は
おなじく大臣の
大伴武以(おおとものたけもち)を祀り、



御田氏の氏神と

されているといいます。

こうして周囲をカチカチに
大臣で固められているのが、
香椎宮です。

 



ほかには、
鶏石(けいせき)神社という
祭神不詳の神社まであります。

 


石になったニワトリが

祀られているともいい、

 

修理個成(しゅうりこせい)の

神徳があるといいます。

 

これは古事記にある、

イザナギ・イザナミの国生み

修理個成(つくりかためなせ)

から来ているといい、

 

 

満願成就の

御利益だといいます。

そしてとなりには、

お稲荷様です。

 

 

ここでは

保食(うけもち)大神を

祀っているといいます。

 

 

綾杉を見守るように

ならぶこの2社を

ひもとくならば、

 

 

ちはやふる

天照大神の御業を

 

ホツマツタヱのアヤで

よみとき、

 

イザナギ・イザナミの

生み出した卵に

笏をさして生まれた

天照大神と、

(桃太郎の童話ですね)

 

その天照大神を

教え導いた

豊受大神(≒保食神)の御業が

 

ここで一体になっている

とも思えてきます。

 



掘り下げるごとに
楽しくなる

摂社末社探索でした。

 

ほかにも境外や、

海岸にもあるそうですが、

それはまたいずれ

行くことにします。

 

 

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筑前国の神功皇后めぐり② ~古宮~
筑前国の神功皇后めぐり③ ~不老水~
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筑前国の神功皇后めぐり⑤ ~警固神社~
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筑前国の神功皇后めぐり⑦ ~住吉神社~
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