『生物の変遷と進化』第12回 1回目の大量絶滅 | 奈良の鹿たち

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『生物の変遷と進化』第12回

<4億4400万年前>

(オルドビス紀)

「1回目の大量絶滅」

 

(ガンマ線バースト)

 

 

オルドビス紀の1回目の大量絶滅が、4億4400万年前から4億4300万年前までの間に発生しました。

この大量絶滅で、それまで繁栄していた三葉虫(半減)、腕足類(貝に似た生物)、ウミリンゴ、筆石、コノドントの大半が絶滅しました。そして、海洋生物の85%が絶滅しました。

この時代、生物が陸に本格進出する前であり、陸上に生物は存在していませんでした。

 

大陸移動による大陸氷河の発達に伴う海水準の低下や氷河の消滅に伴う海水準の上昇が、大量絶滅につながったともいわれています。

 

その地球気温の変動の原因は、大陸移動による火山噴火、ガンマ線バーストという説があります。

火山噴火による地球寒冷化によるものという説。

大陸移動による火山の大噴火で、マントルにあった水銀とともに二酸化硫黄ガスが大量に放出されて成層圏で亜硫酸ガスに変化。この硫酸が浮遊微粒子(エアロゾル)になって太陽光を遮断し、寒冷化して大量絶滅に至った。というシナリオを導き出されました。

火山の大噴火が起こると、一時的に寒冷化が進み、その後、大量に放出された温室効果ガスにより温暖化が進行します。

 

地球が超新星爆発によるガンマ線バースト の直撃を受けたためという説。

大きな恒星が最後を迎えるとき、超新星爆発を起こします。そのときに爆発する恒星から光速に近いスピードで強いガンマ線が放出されます。これが「ガンマ線バースト」と呼ばれる現象で、宇宙でもっとも強力なエネルギーとされており、何十億光年先までその影響が及ぶほどです。

2005年、NASAとカンザス大学は、1回目(オルドビス紀末)の大量絶滅は、ガンマ線バーストが数十秒間にわたって地球を襲った結果ではないかという仮説を発表しました。

 

そして、次の時代には節足動物やサンゴが繁栄します。

全球凍結や大量絶滅など過酷な環境変化の後には「大適応放散」というものが起きて、生物が生き残るための適応性を増大させるといわれています。

 

 

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次回は 第13回「節足動物の上陸」

 

(担当B)

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