なんでもない、ふつうの日々を愛おしむ、
暮らしのジャーナリスト&スタイリスト
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くらしスト
国際薬膳師国際中医専門員(旧国際中医師)
やくぜんもとこです




「もう重くて持てないから、使わない?

リサイクルショップで売ってもいいし」


昨年、母よりヴィトンのトートバッグを譲られました


それは、当時、趣味でコーラスをしていた母に、楽譜が入る大きさをと、25年前に海外でお土産として買った懐かしいバッグ


外側の金具は緑青がこびりつき、内側の皮はところどころ破けてベタベタでした


まずは緑青を近くのリペアショップで取ってもらうと、


「ルイ・ヴィトンの金具は真鍮製だから

本物は緑青がつくんです」


お店の方にミニ知識を教えていただきました



内側の皮のベタつきは、気になるけれどひとまわり小さなエコバッグを内袋としてそのまま使い続けること約1年


あまりの使い勝手の良さに、きちんと修理して長く使おうと、先月初め店舗へ足を運びました



バッグの状態を確認していただくこと数分で、修理費用の見積もりが出されます


当時のバッグの値段とあまり変わらなかったけれど、すでに廃盤になっているし、あと10年は持つだろうと判断、リペアをお願いしました


かかる期間は、修理によって異なりますが、大体1ヶ月半から2ヶ月


追加修理が発生した場合や納期が伸びる場合は、担当の方がご連絡くださることを説明され、お店を後にしました



待つこと、1ヶ月


「仕上がりました」


お電話をいただき、昨日お店へ向かいました





べたつきのあった内側は、新品のように生まれ変わり、さらに以前なかった内ポケットがついたおかげで、さらに使いやすくなりました


表側も軽く拭いてくださったらしく、艶々


嬉しくなってお礼をお伝えすると


「丁寧にお使いいただいているので、

皮がとても良い状態です

ぜひこれからも、長くご愛用ください」


笑顔で返して下さいました


保管用の袋に入ったバッグは、どこか誇らしげ





正直に言うと、母に贈った当時はあまりにヴィトンを持っている方が多すぎて、どちらかといえば敬遠していたブランドでした


でも、かつては青山に修理の受付センター*があり、今も国内にリペアの工房を持っているルイ・ヴィトンは、自社製品を最後までケアして下さる稀少なブランド

*今はありません



また、モノグラムの色合いは洋服を選ばず、自分の気持ちにしっくりきます


25年の時を経て、ようやく今、気になるブランドになりました


服を買わないチャレンジ以来、むやみに買うことが無くなり、選び抜いたモノを永く使いたいと考えるようになりました


これからは、売って終わりではなく、そこからお付き合いが始まる、そんなブランドやメーカーからモノを買いたいなと思います





ありがとうございます