『センゴク天正記 9巻』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 

『センゴク天正記 9巻 (宮下英樹)』

 

4063618994 センゴク天正記(9) (ヤングマガジンコミックス)
講談社 2010-06-04

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過去記事はこちら → センゴク 1巻~11巻  12巻  13巻  14巻  15巻

               センゴク外伝桶狭間戦記 1巻  2巻

               センゴク天正記 1巻  2巻  3巻  4巻  5巻  6巻  7巻  8巻

 

 

【あらすじ】

織田家最大の敵は――【軍神の国】上杉から【西の大国】毛利へ――信長の“新時代の合戦”その真価が問われる!!新しき合戦(いくさ)――今がその時かもしれん羽柴藤吉郎秀吉 史上無比の勝負師にして最も機微を知る男正面には百戦錬磨の上杉軍、背には手取川の濁流が渦を巻く。絶体絶命の窮地にありながら、仙石は一筋の活路を求め、退くことなく進撃する!!手取川の合戦編ここに完結!!そして次なる戦場は播州……西の大国・毛利の軍勢が迫る!!

 

 

『仙石権兵衛秀久』という実在の人物を主人公とした戦国時代マンガ。

圧倒的な画力、史実と創作の絶妙な融合、そして素晴らしい人物描写。

現在連載中の歴史マンガの中でも、最高峰と言っても間違いない作品です。

 

この作品が面白いところは、『仙石権兵衛秀久』という主人公がいるものの、

実際には、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康など時代の権力者を主役として時代を動かしている点です。

あくまで、『仙石』は、彼らの一武将に過ぎず、歴史イベントに大きく関わってくることはない。

時代の権力者たちが行った『有名な戦』・『有名なイベント』を多少脚色して描きつつ、

その時、一武将である主人公がどのような行動を取ったのかを描いた作品なのです。

戦国時代のファンならば、必見の作品だと思います!!

 

さて、この『センゴク天正記』は、前作・『センゴク』の第2部に当たります。

 

誤解が無いように最初に書きますと、仕切り直しということで、9巻表示されておりますが、

この作品は、実質的『センゴク』の24巻目に当たります。

つまり、前作・『センゴク』を読んでいないと、面白さ半減は間違いないです。

やはりまずは前作・『センゴク』を読んで戴きましてから、この作品に手にしてくださいませ。

 

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ここからは、9巻の感想。

 
『羽柴秀吉』が戦線離脱をしたあと、『柴田勝家』が『上杉謙信』の巧みな戦略に誘い出され、

洪水で手のつけようの無い手取川を背に戦いを強いられるという状況となってしまう。

『柴田勝家』は状況が不利と見るや、『羽柴秀吉』の代理・『仙石秀久』の進言を採用し、

手取川を渡るという撤退戦を開始する・・・。

 

という感じで始まったのが9巻でして、『上杉軍vs織田軍』の『手取川の戦い』の後半戦と、

『羽柴秀吉』による播州攻めの開始、『別所長治』の裏切り、『上杉謙信』の死、そして

毛利軍最強の男・『吉川元春』の登場など、様々な話が描かれました。

 

今巻のメインとなるのは、やはり『上杉謙信』の死ですね。

説明不要だと思いますが、『上杉謙信』とは越後国を治めていた戦国大名で、『武田信玄』・

『北条氏康』などの戦国大名と競い合ったことでも有名な人物です。 特に、『武田信玄』との

5回に及ぶ『川中島の戦い』は有名で、その軍事能力の高さから『軍神』と呼ばれておりました。

 
そんな『上杉謙信』の死が描かれたのが今巻です。

前巻から今巻にかけて、『上杉軍』が『柴田勝家』率いる『織田軍』を手取川の戦いで圧倒したことで、
『武田信玄』のときと同様に、『上杉謙信』の冴え渡る戦略の凄さに『織田軍』は震え上るわけですが、

その直後、脳溢血(脳卒中?)で『上杉謙信』が倒れてしまい、そのまま亡くなってしまいます。
(その後、『上杉謙信』の子供の頃から死ぬまでの一生が2話に渡って描かれることとなった)

 
そして、印象的だったのが織田軍の反応でして、『武田信玄』が亡くなったときと同じように、
織田家臣団が一斉にガッツポーズする姿が描かれました。 この描写からも、『上杉謙信』の存在の

大きさが判りますし、何よりも、手取川での大敗北が『織田軍』に与えた衝撃は凄まじいものだったの

だろうことが判りました(残念ながら、織田信長のゲッツポーズは無かったですけどw)。

 
まんが栄養素-センゴク天正記 9巻

(↑上杉謙信の死んだことにより、織田信長自身が魔王になることを決意するシーン)
 
そして、『上杉謙信の死』により、織田軍は中国地方へ侵攻していくことになります。
その先鋒となるのが『羽柴秀吉』でして、早速、『毛利軍』の『吉川元春』とぶつかってしまい、

『尼子勝久』・『山中鹿之助』という仲間を失ってしまいます(秀吉は直接は戦っていない)。
 
今後は、『秀吉軍vs毛利軍』が描かれつつも、『織田軍』の無双が描かれていくことになりそうですね。

そして、もうそろそろ、主人公・『仙石秀久』の本格的な立身出世が描かれていきそうです。

次巻も楽しみです。

 

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【総評】

о(ж>▽<)y ☆ 面白いです。

『織田信長』とまともに戦えるであろう最後の戦国大名・『上杉謙信』が今巻で亡くなってしまったことで
ここから、『織田信長』による天下統一が始まっていくことになりそうですね。 個人的には、もう少し

『上杉謙信』には長生きをしてもらい、『織田信長』を苦しめて欲しかったな~、とか思ったり。

 

点数的には

100点

です。

 

 

では、ここまで。

 

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