「ムーンフォール」　★★★～エメリッヒ作品はこれで良い

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2022』の掲載にあたって」

エメリッヒ作品はこれで良い ★★★

ハル・ベリー

パトリック・ウィルソン

ジョン・ブラッドリー

マイケル・ペーニャ

チャーリー・プラマー

ドナルド・サザーランド

【あらすじ】

　ある日、月が突如として軌道を変え、あと数週間で地球に衝突するということが分かった。

　NASAは秘密裏に現地調査を試みようとするが、自称天文学博士であるフリーターのハウスマンのリークにより世界中に知れ渡ることになりパニックとなる。

　月の引力により地球に大災害が起こる中、NASAの副部長ジョー・ファウラーとNASAをクビになった元宇宙飛行士ブライアン・ハーパーは、地球を救うべく月に向かい、未曽有の危機に立ち向かっていくー

【コメント】

　連日の残業でなんとか重要な仕事を片付け、夏期休暇でやっとこさの実家帰省。夏の帰省は2年振りということで楽しみにしていましたが、ここんところのコロナ急増や台風の影響による連日の大雨、そして実家でのいろいろな課題もありつつ、なかなかゆっくりできない夏休みであります。

　そんな2022年の夏休みですが、土砂降りで外出もままならない状況ならやっぱり映画鑑賞でしょうと、AmazonPrimeVideoで目をつけていたのが本作。映画ファンならご存じ、地球を壮大にぶっ壊す映画なら右に出る者はいないローランド・エメリッヒ監督の最新作で、テレビでも頻繁に宣伝しているし、こりゃあ観ない手はないだろうと、チャンスをうかがっていた映画です。

　もともと劇場公開の予定だったようで、劇場でも観に行っていたとは思いますが、きしくも動画配信行きという扱いでちょっとラッキー。夏期休暇の中、時間を見つけて鑑賞してみた次第です、

　エメリッヒ監督、分かってますよ僕は。それはもう、「インデペンデンス・デイ」シリーズや『デイ・アフター・トゥモロー』『２０１２』といった数々のSFディザスタームービーで鍛えられてますからね。本作にクソ真面目な考証なんて無粋も無粋、これぞローランド・エメリッヒ映画、エメリッヒ映画はこれで良いんです。月が軌道を変えて地球にぶつかってくるというトンでもな設定、自然災害になすすべなく虫けらのように死んでいく人類とぶっ壊れていく地球。この様をド迫力の映像で見せてくれるんだからある意味爽快ですよ。ストーリーなんて二の次、惜しげもなく地球をめちゃくちゃにしてくれる迫力の映像、一級品のSFムービーに見せかけた超絶B級な映画で、僕は大いに楽しませてもらいました。劇場で観ればもっと迫力満点だったのに動画配信は実にもったいないです。

　僕が本作に心くすぐられたのはそれだけじゃなく、「月は実は巨大な建造物」とか「月には知的生命体が居住している」とか「太古に人類は発展していて別の星から来た」といった都市伝説みたいな内容が、オカルトフリークの僕としては日本だけのオカルトじゃないんだなとニヤリとしてしまう設定も随所にちりばめられていて、同時にエメリッヒ監督もこんなオカルト大好きなんだなーオカルトについて一緒に美味しい酒が飲めそうだなーとも思ったりしましたね。

　ただ、本作の月に居住する知的生命体が、太古の昔に人類が作ってしまった自我に目覚めたAIとかどこの『ターミネーター』だよとか、クライマックスの展開なんか『アルマゲドン』かよといったツッコミもありつつ、フォーマットとしては非常にベタなもの。まあでも、そういったところも含めて、本作はTHEエメリッヒ作品として楽しませていただきました。

　そんなわけで、雨続きの憂鬱な夏休みの期間で楽しませていただきました。この迫力は劇場で観たかったなーと思いつつ、次回のエメリッヒ監督の壮大なディザスタームービーにも大いに期待したいところです。宇宙人襲来、天変地異、月の衝突ときたら次は何のネタでもって地球を崩壊させてくれるんだろうと、僕はひそかに期待しておりますので。

【2022年度 Myランキング】（8/18時点）

　本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。

　実家は大雨の連続。

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：スパイダーマンノー・ウェイ・ホーム ★★★★☆

　　２位：トップガンマーヴェリック ★★★★☆

　　３位：シン・ウルトラマン ★★★★☆

　　４位：さがす ★★★★

　　５位：キングダム2 遥かなる大地へ ★★★★

　　６位：ザ・バットマン ★★★★

　　７位：ドクター・ストレンジマルチバース・オブ・マッドネス ★★★☆

　　８位：ウエスト・サイド・ストーリー ★★★☆