「ナイル殺人事件」 ★★★☆~豪華絢爛のこれぞ本格ミステリー | そんなことより恋をしろ

そんなことより恋をしろ

『映画を観るよりもお前は恋をしろ恋を』
…そんな感じのブログです。

※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

 これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

『シネマ報告書2022』の掲載にあたって

 
豪華絢爛のこれぞ本格ミステリー
★★★☆
(C)2022 20th Century Studios. All rights reserved
 
(2022年/アメリカ/127分/Death on the Nile)
 
【 製作・監督 】
ケネス・ブラナー
 
【 原作 】
アガサ・クリスティー
 
【 出演 】
ケネス・ブラナー
トム・ベイトマン
アネット・ベニング
ラッセル・ブランド
アリ・ファザル
ドーン・フレンチ
ガル・ガドット
アーミー・ハマー
ローズ・レスリー
エマ・マッキー
ソフィー・オコネドー
ジェニファー・ソーンダース
レティーシャ・ライト
 

 

【あらすじ】

 

 莫大な遺産を相続した美女リネットは、親友ジャクリーンの婚約者サイモンと略奪婚をしてしまう。

 ハネムーンでエジプトを訪れたリネットとサイモンだったが、二人を恨むジャクリーンに付きまとわれ身の危険を感じ、旅先で知り合った名探偵エルキュール・ポアロに守ってくれるよう頼むが、ポアロはその申し出を断る。

 そして、リネットらはナイル川を下る豪華客船S.S.カルナック号に搭乗するが、そこでリネットが何者かに殺害される。容疑者は彼女の結婚を祝うために集まった乗客全員。ポアロは事件の真相に迫っていく―

 

 

【コメント】

 

 さて、今回劇場で鑑賞したのは、“ミステリーの女王”として今もなお語り継がれるイギリスの推理作家アガサ・クリスティーによる傑作ミステリーの映画化である本作。2017年公開『オリエント急行殺人事件』から5年、ケネス・ブラナーによる名探偵エルキュール・ポアロが再び登場ということで、新型コロナの影響で公開が延び延びとなっていて非常に楽しみにしていた作品です。

 本作の原作「ナイルに死す」の映画化については1979年のピーター・ユスチノフ版がありますが、僕はこの1979年版が凄く記憶にあって、まだ小さい頃父親に連れられて劇場で観た記憶があるんです。まだ年端もいかない時だったんで何のこっちゃ分かりませんでしたが、蛇のシーンとか妙に記憶に残っているんですよね。なんでこんな対象年齢高めの映画にガキンチョの僕を連れてったんだと今でも思いますが、当時もそれくらい話題だった作品なんです。

 そんな大昔の記憶を思い返しつつ、内容も全くもって記憶にないし、さすがに今の年齢なら理解も可能とさっそく「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

 

(C)2022 20th Century Studios. All rights reserved

 

 いや~面白かった。ゴージャスでミステリアス、豪華絢爛のこれぞ本格ミステリー作品だったと思います。『オリエント急行殺人事件』でも書いたとおり、僕の思い入れとしてはエルキュール・ポアロ=ピーター・ユスチノフなんですが、そんなこともうどうでもよいくらい冒頭のモノクロシーンから最後までひと時も目を離せない極上のミステリーで、あのゴージャスな世界観を存分に堪能しましたね。

 

 日本のミステリー作品はどこか暗くて陰湿な空気が漂っていて、それはそれで面白いんですが、アガサ・クリスティーのような海外ミステリーはとにかくゴージャスでスマートな感じがして、本作でもまるで自分がエジプトに旅行しているかのような、一緒に豪華客船でナイル川下りを楽しんでいるかのような没入感があってゴージャスな気分に浸れる。

 もっとも、前作でおそうでしたがメリハリ効かせてもらったほうが人物関係やトリックが分かりやすく伝わるかなとも思うんですがね。登場人物が結構いるので、時間内でその関係を頭で整理するのが大変です。でも、これぞアガサ・クリスティーの真骨頂ともいえますが。犯人についても、鋭い人ならばあいつじゃねーのなんて予測がつくかもしれませんが、そこはミステリーの原点でもある原作なので、そこはあまりツッコまないようにしましょう。

 

 ミステリーに大事なことって、犯人が誰かとかトリックがどうだったとかというよりも、その背景にある人間関係や殺人を犯さなくてはならない理由、もっと俯瞰して時代背景という要素が面白いミステリーの重要な部分だと思います。犯人やトリックに重きを置いてしまうと、一発ネタの映画になってしまいますからね。

 そして、ミステリーに共通してあるのが、背景には“愛”があるということ。本作も同様、愛が故の殺人ということが最も観客を引き寄せる要素なんだなと感じます。

 

(C)2022 20th Century Studios. All rights reserved

 

 そんなわけで、今回もゴージャスで王道の本格ミステリーを十分に堪能し満足のひと時でした。このケネス・ブラナー版ポアロの第3弾を僕はとても期待しているのですが、もうすでに企画が進行している模様です。

 

『ナイル殺人事件』に次ぐポアロ第3弾が進行中、「マイナーな小説を映像化」「大胆にシフト」とスタジオ社長 | THE RIVER

 

 本作の冒頭にあったモノクロシーンのように、本作ではエルキュール・ポアロのパーソナルに迫ったシーンが随所に見られます。ポアロの立派な口髭の秘密やかつて愛した女性などでも分かるように、これから先もっとポアロの人間像に迫っていく作品になることでしょう。いや~ミステリー好きの僕としては、第3弾の製作が今から楽しみでしょうがないです。

 

 

【2022年度 Myランキング】(2/27時点)

 

 本作は、本年度のベスト10中4位(暫定)にランクイン。

 トラブル長引いてジム行けないなー。

 

(ベスト)… ★★★☆以上が基準

 

  1位:スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム ★★★★☆

  2位:さがす ★★★★

  3位:ゴーストバスターズ アフターライフ ★★★☆

  4位:ナイル殺人事件 ★★★☆

  5位:ブラックボックス 音声分析捜査 ★★★☆

  6位:クライ・マッチョ ★★★☆

  7位:

  8位:

  9位:

 10位:

 次点:

     

     

     

 

 (ワースト)… ★★☆以下が基準

 

  1位:大怪獣のあとしまつ ★★☆

  2位:

  3位:

 

<その他ランク外一覧>

ノイズバイオハザード ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ嘘喰いコーダ あいのうたヤクザプリンセスHOMESTAY ホームステイ

 


 
 
『ナイル殺人事件』の公式サイトはこちら

 

 

 

 

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
 
映画 ブログランキングへ