kyupinの日記 気が向けば更新 -5ページ目
2025-01-28 14:15:15

日の出の頃の関門海峡

テーマ:旅行

 

 

日の出直前の関門海峡の動画。動画の最後に関門大橋の端のあたりが見える。ゆっくりと船が流れるように動いていて、青の光の点滅が美しい。

 

 

ホテルから見える日の出前の風景。長府駅方面。

 

 

海は凪でとても静かだった。

 

 

 

最初の動画とほぼ同じ方角の写真。

 

 

うっかり温泉に入ってたら、日が昇ってしまった。

 

 

 

風の海というホテルの朝食の時のテーブルマットに描かれていた関門大橋と遣唐使の歴史。関門海峡は難所だったと記載されている。遣唐使はまさに命懸けの航海だったようである。

 

 

読みやすいように拡大。

 

参考

 

 

 

 

2025-01-25 00:00:24

外来患者さんが保険証代わりにマイナンバーカードを使う率

テーマ:日記

 

 

令和6年から新規に保険証は発行されなくなり、マイナンバーカードを保険証として使うことを国は推奨している。しかし、今は移行期間で保険証を使うことも可能である。僕は未だにマイナンバーカードを保険証として使ったことがない。

 

うちの病院の外来患者さんのマイナンバーカード利用率は低い。おそらく10~20%ほどと思われる。それに対し、僕が通院している整形外科医院ではマイナンバーカード利用率が50%を超えていると言う。

 

単科精神科病院に通院する患者さんはマイナンバーカードを取得していない人も他科に比べおそらく多いと思われる。そのようなこともあり、マイナンバーカード利用率が低いままなのであろう。これが精神科、心療内科クリニックになるとおそらく取得している人が多いので、利用率が高いと思う。

 

マイナンバーカードは住民票や戸籍謄本がコンビニで簡単に取れるので便利である。つまりマイナンバーカードは社会とのかかわりの大きさで必要度は変わってくる。

 

精神科患者さんで終日引きこもっていて、外出するのも病院に通院するか、散歩するか、コンビニに行くくらいだと、マイナンバーカードはほぼ必要ない。行政が保険証の関係で取得しない人でも、しばらくなんとかなるように移行期間を設けたためである。僕は個人的にマイナンバーカードも普及率や更新しない人の問題から、この移行期間が永遠に続くような気がしている。

 

なお、マイナンバーカードは「2025年問題」なる重大な状況にさしかかっている。以下はその詳細である。

 

 
以下は抜粋。
 

マイナカードに搭載された電子証明書の有効期限は5年です。総務省が5月末に公表した資料によると2024年の更新必要枚数が1076万人で23年度(236万人)の4.5倍に増加します。25年は2768万人更新が必要となり、23年の11.7倍になります。

 

これだけ多くの方が電子証明書の更新を行えるでしょうか?電子証明書は市町村窓口にでしか更新できません。更新しないとマイナカードの電子証明書利用ができなくなります。更新しているかどうかはマイナポータルにログインするなどしないとわからないため、医療機関の受付でマイナ保険証として使えないことがわかるケースが今後増加することが懸念されます。

 

このような異常事態になっているのである。

 

最近、テレビを見ていたら、若者が「マイナンバーカードの更新はしない」とテレビインタビューで答えていた。つまり5年目の更新をしない国民が少なからずいそうなのである。つまり現在をピークに普及率が下がるまであり得る。

 

国がお金を配ってまで何兆円もかけた結果がこれである。

 

大変な国民資産の喪失で、誰か責任を取らないといけないレベルだと思う。

 

2025-01-22 22:00:29

今年は昭和100年

テーマ:日記

今年、令和7年はちょうど昭和100年にあたる。精神科医は、生年月日を見て年齢を計算して記載する場面が多く、今年が昭和100年であることを知っていると結構便利である。

 

例えば昭和10年8月生まれの人はまだ誕生日が来ていないので、90歳ではなく89歳とわかるのである。先日、ある病棟の入院患者の定期処方箋の年齢を更新していた際、たまたまだろうが平成生まれの人が1名もなく、昭和生まれの人しかいなかった。

 

つまりだが、それくらい精神科病院の入院患者さんは高齢化しているのである。以下は過去ログの精神科病院の未来に触れた記事である。

 

 

 

ちなみに今年は平成37年で令和7年と末尾が一致している。これも平成生まれの人の年齢を知るための便利な知識である。僕の外来患者さんは平成生まれの人がそこそこいると思う。平成生まれの人は元年生まれだったとしても、今年はまだ30歳代である。

 

実は、僕は平成元年には既に精神科医になっていて、後に平成元年生まれの人が精神科に初診した際に驚いたものだ。また当時は外来患者さんや入院患者さんに、明治あるいは大正生まれの人が多くはないが時々いた。今は精神科では入院患者でさえ、大正生まれの人はまず診ない。リエゾンでごく稀に大正生まれの人を診るくらいである。大正生まれの人は、相当に長生きの人だと思う。

 

日本の年号制度は海外にあるのかどうか詳しくはないが、本来、簡単な業務を面倒にしていることは確かである。

 

しかしこれも日本の文化なので、廃止した方が良いとまでは思わない。

 

そんな風に思うのも、僕が昭和生まれなのもあるのかもしれない。

 

 

 

 

2025-01-19 13:25:07

精神疾患や向精神薬に妙に詳しい家族

テーマ:精神科受診マニュアル

一般の人たちは、精神疾患や向精神薬について興味を抱かず、何らかのきっかけがないと、どのようなものか調べることがないと思う。

 

主治医から見て、精神疾患や向精神薬に妙に詳しいと思える時は、必ずと言って良いほどそうなった理由がある。

 

例えば子供が統合失調症やASDと診断されて、それについて書物やインターネット上で調べるなどである。患者さんをサポートする家族が興味を持ち、詳しく調べるのである。それにより、自分の家族がどのような疾患であるとか、その経過中のどのあたりに位置しているか理解が深まる。

 

一方、子供が例えば統合失調症や双極性障害と診断されても、主治医にまかせっきりか、ある種のネグレクトのために疾患についてほとんど理解が深まらない家族も意外に多い。僕は統合失調症や双極性障害こそ、服薬の必要性も含め理解を深めることを望んでいる。という理由は、患者さんの訴えを聴くと、家族が精神疾患について理解がなさ過ぎて困るという話もよく聴くからである。

 

精神疾患や向精神薬に詳しくなるのは良いが、疾患や薬の理解がズレていて主治医が困るケースもある。これは例えば本人は統合失調症など内因性疾患だが、ASDかグレーゾーンと思われる家族に時々みられる印象である。これは背景に反精神医学的な思考があり、容易に通常の薬物治療を受け入れない。

 

精神科は基本的に対症療法なので、何らかの症状に応じて向精神薬を処方することが多い。このブログでも、抗精神病薬は統合失調症や双極性障害だけに限らず色々な疾患で処方されうると記載している。それは今の非定型精神病薬は、精神疾患のさまざまな症状に治療的に働くからである。

 

ところが、そのような妙に詳しい家族は、○○の疾患は△△の薬を使うとか、頭にデジタルにインプットされており、患者さんの治療の際に拒否的な言動をとる。しかも和訳版の精神科薬理学の分厚い本などを持参してきており、

 

そういう治療は聴いたことがない。

 

くらいは普通に言う。ちょっと考えられない治療の拒絶があったため、紹介した医師に事情を伝えた。その家族にもどういう意図で、そのような処方をすべきか説明したが、デジタルに考えている人に、柔軟な治療は理解できないようであった。そもそも、彼らには添付文書に登録されていない疾患の適切な処方はわからないのである。

 

添付文書に登録されていない、つまり出てこない精神疾患はかなり多い。例えば、非定型精神病、身体表現性障害などはおそらく添付文書には登録されていないと思う。

 

このケースでは、元の身体科の主治医に説得されて、治療自体が進んだので、患者さんの症状は短期間に劇的に改善した。それは適切な薬物治療をしたからに他ならない。

 

しかし、最初拒絶したのに良い経過になったことも、その家族には気に入らなかったようであった。

 

その後、家族の病院に対する迷惑行為が続き、ある時、本人はともかく家族との信頼関係が保てなくなり、遂にクビにした。こういう話はかなり前の記事にも記載したことがある。

 

だって、思うように治療などできないのに。

 

精神科医が、なぜ処方すべきか説明しているのに、「そんな治療は聴いたことがない」と言うことは侮辱行為である。

 

精神科で患者本人や家族との信頼関係が保てないために治療を断わられることはそう多くはないが、時々あることである。

 

以下のPDFは、医師の応召義務について令和元年に厚生労働省からアナウンスされたものである。従来に比べて現場の状況を汲む内容になっており、少しだけ医師の立場に寄り添う内容になっている。

 

https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000581246.pdf

 

 

2025-01-16 04:07:35

デパスからエチゾラムに変更して思うこと

テーマ:デパス(エチゾラム)

 

 

2024年10月、先発医薬品の選定療養が始まり、先発品を処方していたほとんどの患者さんの薬がジェネリックに変更されている。2025年1月、ほぼ全ての患者さんは一度は検証されている。

 

僕は滅多にデパス(エチゾラム)は処方しないが、既に処方されているデパスは強制的に中止することもない。デパスを処方し始めると、患者さんの1日に飲む薬の数が多くなるのが難点である。以下の記事も参考にしてほしい。

 

 

しかし、ごく稀にデパスを勧めることはある。以下の古い記事(2007年)では、「デパス付加」という項目を挙げている。デパスを勧めるのは、よほどうつ状態の治療に困ったときである。

 

 
デパスからエチゾラムに変更を説明した際、ほとんどの患者さんから了解を得られた。その結果、大抵の人は変化に気付かないか、当初少し違和感があったものの、じきに慣れたという評価が多かった。
 
デパスはそこまでジェネリックに変更が難しくないのである。デパスは半減期が短く血中濃度の立ち上がりが早い薬なので、人によるとエチゾラムの方がむしろ即効性があり良かったという人もいる。一方、早めに効果が出るためか、夕方に少しバッドになると言う人もいた。おそらく立ち上がりが早すぎるため、効果が続かないのであろう。
 
これは製造するジェネリックの会社にもよる。実際、エチゾラムがその辺りの薬物動態までデパスに等しく製造するのは難しいのではないかと思った。
 
また、デパスとは異なる薬だが、ジェネリックメーカーは新しいジェネリックをOD錠(口腔内崩壊錠)で製造する傾向があり、それが飲み心地に影響している。おそらく、ジェネリックメーカーはOD錠の方が患者さんに喜んでもらえて、なおかつ高齢者にも良いくらいに思っているように見える。
 
しかし精神科の場合、その薬だけ飲むことは少なく、数種類の薬を水で飲むことが多い。何種類か口の中に入れているうちに速やかにOD錠が溶けていき、味わいたくもない薬の味が口内に残る。この味の悪さ(人工的な甘さも含め)を嫌い、先発品に戻すことを希望する人がいる。神経質な人は時にそのような希望をするため、これを「本人の嗜好による」とするか、微妙な判断になるのである。
 
自分の患者さんは、最初からジェネリックを嫌って変更を拒否した人は2名くらいである(そのため特別料金を支払っている)。
 
その後、さまざまな理由で、ジェネリックから先発品に戻った人が2~3名いる。上のエチゾラムの効果の持続力がないため、夕方から調子が悪くなる人は、「本人の嗜好」とは明らかに異なり、特別料金の対象にならない事例だと思う。
 
正当な理由があれば、医師の指示(判断)で特別料金は取られないのである。