kyupinの日記 気が向けば更新

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kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)
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ワクチン2回目接種時にサインバルタを中止する

ファイザー製新型コロナワクチン(コミナティ)は2回目接種の際に発熱、倦怠感などの副反応が出やすい。僕の病院では看護師は最初に接種した人の様子を見て2回目接種の翌日は休日を入れるなどして対応していた。発熱の際はたいていの人はカロナールを服薬していたようであった。(300㎎錠)

 

副反応は接種部位の筋肉痛以外に何もなかった人も結構いたが、発熱した人もそこそこいる。熱の上がり方はさまざまだが40℃近い発熱をした人もいた。小脳出血を起こした人は一時めまいなどが出て歩くのも大変だったが、大学病院の診断後も入院せず、今は後遺症もなく職場復帰している。なぜ入院しなかったかと言うと、子供の世話が大変だったためと言う話。コロナワクチンの副反応の治療は、基本、強制はない。

 

このように新型コロナワクチンはそこそこ体に侵襲性があるので、このワクチン接種の機会に向精神薬が中止できるのではないかと思った。

 

疼痛のためにサインバルタ40㎎を処方していた人がいた。その人は疼痛だけでなく季節性の「頭がぼんやりし、雲がかかって見える」にも有効だった。サインバルタを服薬していれば、春先のその奇妙な症状が出現しないのである。またサインバルタの副作用はなく仕事もスポーツ(テニス、水泳、ジム)も行けるので、もはやサインバルタは必要ないように見える人である。

 

ある時、サインバルタを40㎎から30㎎に減薬したところ、次第に「頭がぼんやりし、雲がかかって見える」の症状が出てきた。僕はたった10㎎だけ減量しただけで症状が再現したことに驚いた。また、サインバルタは奇妙な症状に効いていると思ったが、逆にこの程度の症状なら機会を選べば減薬中止できるのではと感じた。

 

そこで今回のワクチンである(コミナティ)。コミナティの副反応の規模を診ると、明らかに接種後に脳機能のバランス(全身への連係のようなもの)に影響している。つまり2回目ワクチン接種直後は、向精神薬を変更中止する千載一遇のチャンスなのである。このイメージは以下の記事の内容に近い。

 

 
今回は、40㎎から漸減せずに、そのまま全量を中止している。なおこの患者さんはサインバルタ以外に何も向精神薬を投与していない(降圧剤は服薬している)。
 
結局、全く何も自覚症状なくサインバルタ40㎎を中止できたのであった。

 

 

 

 

 

阿部一二三選手・阿部詩選手、兄妹で金メダル獲得

 

 

 

 

少し前まで、東京オリンピックに国民のヘイト溜まっていたけど、開催して良かったじゃない。

 

今の日本国民には娯楽が必要で、オリンピックがあることでステイホームしやすいことも重要だと思う。つまり、東京オリンピックはステイホームに貢献している。

 

今日勝った阿部一二三選手、詩選手とも、オリンピックを開催して頂いてありがとうございますと言ってました。

 

今の状況だと、ワクチン接種率が上がっていけば、新型コロナは季節性インフルエンザと同じようになると思う。

新型コロナウィルス・デルタ株とワクチンの有効性について

 

 

前回の記事ではコメント欄に反ワクチン論者の書き込みがあり、今回、信頼性の高いサイトを紹介することにした。英文だが自動翻訳の和訳でもかなり内容がわかるのでぜひ読んでほしい。上のサイトはYale Medidcineの記事で最近のものである。(Originally published: June 28, 2021. Updated: July 15, 2021.)

 

エール大学は新型コロナウィルスの感染状況や統計など、流行の初期から正しい情報を提供している。

 

デルタ株が出現する以前の株は、アジアの人たちは何らかの免疫(BCGなど)で守られているように見えた。しかしデルタ株はそうではない。これは当初デルタ株がインドで爆発的に流行したことでもわかる。デルタ株は感染力が強く、しかも若者でも重症化しうることが特徴だと思われる。

 

上の記事の重要点は以下の部分。(上記紹介した記事の後半)

 

1. Delta is more contagious than the other virus strains.(デルタ株は他の株より感染性が高い)

 

2. Unvaccinated people are at risk.(ワクチンをしていない人たちは危険にさらされている)

 

4. There is still more to learn about Delta.

Wilson says. “At least with immunity from the mRNA vaccines, it doesn’t look like it will be a problem.” A Public Health England analysis (in a preprint that has not yet been peer-reviewed) showed that at least two of the vaccines are effective against Delta. The Pfizer-BioNTech vaccine was 88% effective against symptomatic disease and 96% effective against hospitalization from Delta in the studies, while Oxford-AstraZeneca (which is not an mRNA vaccine) was 60% effective against symptomatic disease and 93% effective against hospitalization. (←ワクチンによりかなり軽症化することを言っている)The studies tracked participants who were fully vaccinated with both recommended doses.

 

Moderna has also reported on studies (not yet peer-reviewed) that showed its vaccine to be effective against Delta and several other mutations (researchers noted only a ”modest reduction in neutralizing titers” against Delta when compared to its effectiveness against the original virus). Johnson & Johnson also has reported that its vaccine is effective against the Delta variant, showing only a small drop in potency compared with its effectiveness against the original strain of the virus.


“So, your risk is significantly lower than someone who has not been vaccinated and you are safer than you were before you got your vaccines,” Dr. Yildirim says.  (ワクチンを受けている貴方のリスクは受けていない人より大幅に低い。受ける前よりずっと安全です)

 

5. Vaccination is the best protection against Delta.(ワクチンを受けることはデルタ株に対する最善の防御です)The most important thing you can do to protect yourself from Delta is to get fully vaccinated, the doctors say. 

 

最近、医療現場の医師がTwitterなどで情報発信しているが、反ワクチン論者が誤った情報を提示し反論しているのを良く見かける。下のインヴェスドクターのtweetを読んでほしい。

 

 

キュート先生もワクチンを2回をちゃんと接種してコロナ入院した人は診たことないとtweetしている。インヴェスドクターも同意。

 

木下先生も変なtweetで困っているでしょう。

 

 

 

以下の記事では、未接種者は時に若年者も重症化すると指摘。

 

反ワクチン思想は反精神医学の思想とベースが同じように思われるのでとても興味を持っている。

 

過去ログでは「僕は決断に興味がある」と記載している。反ワクチン思想にはまってしまうのはその人のインテリジェンスが大きな問題ではなく、実は脳の中での情報の取捨選択のあり方に問題があるように思われる。

 

つまり、インターネット詐欺の騙されやすさと関係が深いのである。(嘘を嘘と見抜けないため)。

 

 

精神科患者の新型コロナワクチンの副反応

現在、入院患者さんのうち、ワクチン希望者は高齢者は既に終了しており、若い人たちも少なくとも1回は終わっている。あと2週間ほどで職員含め院内のほとんどの人がワクチン接種を終えることになる。院内で集団免疫の環境になるわけで、少々ウィルスが持ち込まれたとしてもクラスターはほぼ生じないと言える。単発で感染者が出たとしても重症化や死亡者が出る確率は極めて低い。

 

 

上の記事は最近のデルタ株に対するワクチンの評価である。この記事の要点は以下の通り。

 

 そんな中、一足早く臨床結果を発表したのはイスラエル政府。ファイザー製の症状を防ぐ効果は6月の時点で64%で、前月までの94%に比べて大幅減ですが、これはデルタ株が広がった影響と報告されています。しかし、重篤な症状を防ぐ確率は依然9割を超え、ワクチンとしては機能しているとの評価です。

 

ワクチンを接種することは、無意味とは程遠いことがわかる。一方、現在の日本国内の接種後死亡事例は以下の記事に詳しい。

 

 

上のように記事が出た時点(2021年7月12日)で、接種後死亡事例が556件報道されている。記事にあるように死亡事例は心臓及び血管系が多く、アナフィラキシーは意外に少ない。20代など若い人の死亡例は医療関係者の可能性が高いと思う。

 

今回の記事は精神科入院患者さんと外来患者さんの副反応の出現状況について。

 

入院患者の平均年齢が高いこともあるのか、副反応はかなり少ない印象である。少なくとも熱発者は職員に比べても少ない。大学病院に紹介するような重い事例は看護職員だけであった。ワクチンの軽微な副反応は、よくわからないものが多数あるが、因果関係を証明することが意外に難しいのではないかと思った。(胃腸障害など)

 

興味深いと思ったことの1つは、ワクチン接種後、精神症状が悪化するようなケースはほとんど見当たらなかったこと。1日だけ急に幻覚が再燃した人がいたが、これだけで(他の患者さんの様子も含め)、ワクチンが原因で悪化したとは考えにくいと思った。

 

ワクチン接種後、むしろ精神症状を改善させているかどうかは微妙である。このブログ的には、統合失調症など重い精神症状の人は、身体に負担がかかるワクチン接種後、精神症状を改善することすらありうる。

 

個人的には、「ワクチンが精神症状を悪化させているように見えない」ことそのものが、精神症状にプラスの要素なのだろうと思う。

 

日本が国民にワクチン接種を推奨することは、国策と言えるものである。その証拠にワクチンを推奨しない国などない。ただし国として個人全てには強制していないものの、特に医療に従事している人たちは、職場環境的に「自分は接種しない」という選択が極めて取りにくいのではないかと思われる。

 

しかし今は、既に守られるべき高齢者や精神障害者の接種率が高くなっているため、仮に若い人たちの接種率が国が思ったほどは上がらなかったとしても、重症者や死亡者数はワクチン以前に比べ劇的には増えないと思われる。(現在のように感染者数そのものは増える)。

 

一応、ワクチン接種の成果は得られているのである。9月頃まで国民の希望者の接種が続くので、オリンピックには間に合わなかったのは残念である。

 

現在、東京で感染者数が増えていることは、オリンピックに選手、役員を派遣している国々に対し心証が悪いからである。

 

 

レキサルティやエビリファイは透析で除去できない

精神科で透析が出て来る場面の1つに「大量服薬」が挙げられる。ただし向精神薬には透析の意味がないケースも多い。なお、過去ログに出て来るが分子量が小さいことはあまり関係がない。炭酸リチウムは向精神薬の中ではかなり分子量は小さいが、浸透圧の差を利用してうまく血中濃度を下げることができる。

 

さて、タイトルの「 レキサルティやエビリファイは透析で除去できない」だが、レキサルティ、エビリファイとも血中でアルブミンに結合しているためである。ではレキサルティやエビリファイの大量服薬には何を使うかと言うと活性炭である。活性炭を内服し一刻も早く体内から出すしかない。

 

バルプロ酸Naも血中でアルブミンに結合しているために透析で除去できない。つまりバルプロ酸Naの大量服薬の際に透析は意味がない。あまりにも大量に服薬したケースでは、アルブミンに結合していないバルプロ酸Naがあるのでその部分のみ透析で除去できる。

 

このようなことを考えるのは大量服薬の人を診ているからではなく、リエゾンで透析患者さんに投薬するケースが稀ならずあるからである。上の知識は役に立つ。

 

上のような考え方をベースにリエゾンで投薬しているのである。

 

なお余談だが、エビリファイは肝臓で代謝されても代謝物にも同じ活性がある。最終的には糞中とか尿中に排泄される。注意したいのは主代謝物の方が半減期が長いこと。未変化体は尿中には出ていかない。

一方、レキサルティは活性代謝物はない。尿中、糞中に未変化体か代謝物が排泄される。エビリファイとレキサルティはこのような相違がある。

 

 

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