血液の循環には大きく分けて2つのルートがあると言われています。
ひとつは肺の循環で、心臓の右心室から静脈血を肺に送り、肺で動脈血になり、心臓の左心室に変える経路です。
もうひとつは、心臓の左心室から動脈を通って動脈血を全身の組織に送り、静脈を通って静脈血を心臓の右心房に送り返す経路です。
この働きによって、体の各組織に酸素と栄養を運び、二酸化炭素や老廃物を受け取るもので、大循環とも呼ばれています。
通常、血液の循環といえば、この大循環をさし、循環時間は50~60秒といわれています。
現代医学では、血液は心臓の筋肉のポンプ作用によって、全身を循環しているというのが常識です。
ところが、組織の末端には、小動脈や小静脈、毛細血管が網の目のように張り巡らされており、心臓の力だけでは、末端まで血液を行きわたらすのは無理と考えるほうが自然です。
ただし、現代医学では、静脈を通って血液が戻ってくる際には、足の筋肉がポンプの役割をしているとの考えをしています。
その心臓ポンプ説に異を唱えたのが、西式健康法の創始者、西勝造氏で、現代医学の専門家と大論争を引き起こしました。
血液のポンプは心臓ではなくて別の違うところにある
という説です。
西勝造氏によれば、
「血液循環の原動力は細胞(毛細血管)にあり、細胞の毛細血管が血液を引っ張ることによって、血液は全身を循環するとする」
ものでした。
この西勝造氏の説は、いまだ現代医学では認められていませんし、医学的には無視されていますが、非常に興味がある説です。
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