超久しぶりに新鹿沼の『サウンドカフェなかじ』に行ってきた | UNTITLED

超久しぶりに新鹿沼の『サウンドカフェなかじ』に行ってきた

1ヶ月前、超久しぶりに宇都宮に餃子を食いに行ったとき、栃木でもう1カ所、20年近く行けていない場所があることを思い出しました。

 

それは新鹿沼にある『サウンドカフェなかじ』さん。

広い店内でハイエンドオーディオによる音楽を楽しみながらお茶や食事を楽しめる喫茶店です。

 

とは言え、新鹿沼は電車では宇都宮から非常に行きにくいので、宇都宮に行ったときには行けませんでした。

 

 

 

 

そんなわけで、3月17日の日曜日、再び栃木に向けてお出掛けをして参りました。

 

 

東武野田線で春日部に行き、スカイツリーラインで南栗橋まで行き、南栗橋で東武日光線に乗り換えて新鹿沼へ・・・

 

お店のオープン時間が15時なので、15時頃に新鹿沼に到着する為に家を13時少し前に出て、15時半頃にお店に着いて1時間ほど音楽を堪能し、新鹿沼周辺で食事をしてから戻ってきて、友人のT氏がライブをする高田馬場へ向かえば、途中からライブにお邪魔できるな・・・

 

と、頭の中でしっかりプランを立て、12時50分に家を出発しました。

 

 

 

 

 

 

が、しかし。

 

そんな目論見は早々に打ち砕かれることになりました。

 

春日部に到着して南栗橋方面に向かおうとしたところ、人身事故で東武動物公園駅から南栗橋までの区間が運転見合わせに・・・

 

マジか・・・まさかこんな初っぱなから出鼻をくじかれるとは・・・

 

帰ろうか・・・

 

いやいや、なんとか上手く乗り継いで行けば新鹿沼までいけるはず・・・

と、調べたところ、東武動物公園駅で東武伊勢崎線に乗り換え、久喜まで行ってJR宇都宮線に乗り換えて栗橋駅まで行けば、そこから東武日光線に乗れる!というか、もうこの方法しかない。

 

そんなこんなで、全然来ない電車をなんとか乗り継ぎながら新鹿沼へ・・・

 

 

 

予定では15時少し過ぎに到着できているはずだったのに、新鹿沼駅に到着できたのは16時半でした・・・。

 

 

遠いよ!新鹿沼!!!

 

 

こんな時間になってしまった以上、急いでお店に向かう必要もなくなりました。

朝から何も食べていないし、もう、先に食事を済ませてしまうことにしました。

 

とはいえ、別に宛がある訳でも無かったので駅の周辺を見渡すと・・・随分味のある外観の食堂と、『みっちゃん蕎麦』というおそば屋さんがありました。

 

 

栃木と言えば、せいろ蕎麦に細切りの大根を一緒に盛った大根蕎麦が有名ですが、鹿沼周辺では大根では無く蕎麦と一緒に茹でたニラを一緒に盛り合わせたニラ蕎麦が名物だったのを思い出し、みっちゃん蕎麦で腹ごしらえをすることに。

 

夜の部は16時オープンだったようなのですが、16時半でほぼ満席の店内。

相当な人気店なのでしょうか。

これは期待が出来ます。

 

 

 

メニューを見るとやはりにらそばがあります。

しかも、そばと野菜天ぷら、味噌おでん、そば餅がセットになった「芭蕉そば御膳」があったので、にらそばがセットになったBセットを注文。

で、にらそばだけでは少し不安(やっぱりにら抜きが良かった等)だったので、十割蕎麦も注文。

さらに到着時間がここまで遅くなってしまったことへの苛立ちを忘れるため(?)のやけ食い要員(?)としてそばがきも追加。

 

我ながら、なんでこんなに頼んでるんだ?

 

 

 

 

注文後、最初に出てきたのは鹿沼こんにゃくの味噌おでん。

 

 

手で丸められた(と思われる)少し不格好なこんにゃくの、田楽味噌がかけられたこのこんにゃく、めちゃくちゃ美味しかった・・・。

 

工場で大量生産されたようなこんやくではなく、少し粗目のこんにゃくで歯触りは少しザラっとしますが、この粗目のこんにゃくの表面と断面に味噌がよく馴染んで田楽味噌の甘じょっぱさとこんにゃくの香りをしっかり感じられ、実は今回食った料理の中では一番おいしかったかも(笑)。

 

そんなこんにゃくをペロリと平らげて待っていると、次に運ばれてきたのはそばがきでした。

 

 

こちらも一見不格好ですが、いや、そばがきなんてこういうモノよ。

田舎では野良仕事の合間、時間のない時などに茶碗にそば粉をバサッといれて、そこに熱湯をかけて箸で一気にグルグルと練り上げたのを食べていたんだもの。

 

ちなみにこちらのそばがき、適当にベチャっと盛られてはおりますが、一応ひとくちふたくちくらいの大きさに取り分けられていて、その塊をそばつゆにつけて頂きますが、このモチっとした食感とそばの香りがそばがきの醍醐味ですな。

 

と、そばがきを食べていると本日のメイン(?)芭蕉そば御膳(Bセット)が出てきました。

 

 

・・・思ってたよりもボリュームあるな・・・

特に野菜天ぷら。

 

それにしても、にらそば、本当にニラまみれだなぁ。

 

 

ニラとそばをバランスよく箸でつまむのが結構大変ですが、何度か調整しながらそばつゆにつけゾゾっとすすります。

 

 

・・・うん、ニラだ。

香りはほぼニラだ。

噛むとニラのシャキッとした繊維の食感とそばのムチっとした食感が同時にやってくるので少し困惑しますが、ニラだ。

噛んでいるとそばの甘味がやってきますが、ニラも噛んでいると甘みが出てくるので双方の異なる種類の甘みが口に広がって、面白いと言えば面白い。

 

 

 

ニラ抜きで良いかな。

 

 

と、いうわけで早々ににらそばを平らげて、最後に出てきた十割蕎麦に移ります。

 

 

普通の二八蕎麦よりも少し茶色みがかった蕎麦。

蕎麦殻も一緒に挽いた挽きぐるみの十割蕎麦の様です。

 

十割蕎麦でも表面、蕎麦自体もボソッとした食感はなく滑らか。(二八に比べるとザラっとした舌ざわり)

香りはさすが挽きぐるみの十割蕎麦で、蕎麦の香りが高く噛んでいると蕎麦の香ばしさから甘みが引き立ってきます。

 

最初からこれでよかったかな。

 

 

最後にすでに表面が乾きつつあるそばがきを一気にかきこんで本日最初の食事は完了です。

 

 

蕎麦の余韻もそこそこに、いよいよ本日のメイン「サウンドカフェなかじ」に向かって歩きます。

 

 

 

 

 

思えば歩いて来たことはありませんでしたが、駅からは徒歩で10分かかるかかからない程度でしょうか。

 

お店は上都賀総合病院の近くなのであまり迷わず歩いて行けます。(大きな建物もないし)

 

 

この建物の階段を上っていくと、そこに念願の『サウンドカフェなかじ』があるのです。

 

 

めちゃめちゃ久しぶりですが、お店の扉を開けて入店すると・・・そうそう、この店内の感じだ。

 

 

思えば、最初にこちらのお店にお邪魔したのが2003年の8月でした。

 

お盆に母親の実家(栃木)に行った際に、両親を説得して(笑)岩舟町(現在栃木市と合併)から父の運転する車で北上してこちらのお店に来たのでした。

 

ちなみにその時の店内がこちら。

 

 

店内にはMcINTOSHのアンプと、スピーカーはJBLProject K2 S9500TANNOYKINGDOMの2機種が壁際に並んで設置されておりました。

 

懐かしいなぁ・・・。

 

 

もともと社会人になってから、職場の上司の影響で細々とオーディオを趣味としていたのですが、ここで「お店のオーディオを楽しむ」ことにハマってしまい、こちらを訪れた数日後、意を決して吉祥寺のジャズ喫茶「MEG」に足を踏み入れるのです。

 

そこから先は・・・まぁ、底なし沼にはまってしまいズブズブです・・・

 

そうなんです。

MEGよりも先にこのお店に伺っているんですよ。

 

 

そんな感傷に浸りつつ、当時からスピーカーもB&WNautilus800REVEL AudioSalonの2機種が追加されており、この日はREVEL AudioのSalonが鳴っていました。

 

 

店に入ったときからガンガン前に出てくるという訳ではないのですが、非常に響きが美しく、楽器の音の余韻が非常に綺麗な音だと感じていました。

 

4Way6ユニットとユニットの数は多いのですが、座って聴いても低音から高音までユニットの数の多さを感じない自然な音のつながりで、定位もかなりしっかりと描かれていました。

座る位置を少しずらして聴いても音像が揺らぐことがない辺り、スピーカーの素性もさることながらかなり綿密にセッティングされている様に感じました。

 

と、オーダーをしなければ・・・。

 

 

お料理は先ほどお腹いっぱい蕎麦を食っちゃ多ので、飲み物とデザートかな。

 

以前来たときは、マリアージュフレールのマルコポーロなどの紅茶がありましたが、紅茶のラインナップも変わっているようです。

 

まずは・・・うん、自家製ケーキの「リンゴのケーキ」は必須だな。

合わせる飲み物は、リンゴに合わせるのはコーヒーじゃないだろうな。

かといって紅茶はありきたりか?

と、色々悩んだあげく、リンゴのケーキと朝鮮人参烏龍茶を注文。

リンゴと朝鮮人参の香りがどうなるか少し不安ですが楽しみです。

 

ちなみに、お通しという訳ではないのですが自家製ポップコーンも出して頂いたので音楽を楽しみながらポップコーンをポリポリ食べながらケーキとドリンクを待ちます。

  

 

シットリしたタルト生地と甘酸っぱい林檎の香りとシナモンの香り、これは美味しい。

蕎麦でお腹いっぱいのハズなのに全然食べられちゃいます。

 

で、気になる朝鮮人参烏龍茶との相性ですが・・・・良くも無いけど悪くもない。普通。

朝鮮人参の香りがリンゴやシナモンの香りを台無しにしてしまうかなと思いましたが、台無しにはなりませんでした。

リンゴやシナモンの香りを引き立てるかと言われれば引き立てても居ないので、普通に飲めてしまいます。

ただ、朝鮮人参烏龍茶自体は口に含んだ瞬間と飲み終わった後の余韻で人参の香りが口の中に広がるのですが、リンゴの酸味と甘さが加わると人参自体のエグ味のような風味は上手く消え、その点に関しては面白い発見でした。

 

 

 

 

あ、違う、違う。

音だった。

 

マスターに「リクエストはあります?」と聴かれたので、持参したCDをかけて貰うことに。

 

ジャズ批評でも書かせてもらった、ピアニスト上野香織さんの2023年発売のライブ盤『BLACK HEART Live at Twilight』をかけて貰うことに。

去年何度聴いたか分からない盤ですからね。

とにかくライブならではの熱い演奏がREVEL AudioのSalonではどのように表現されるのか楽しみです。

 

 

 

沈み込むようなベースの低音でグイグイ来る音の出方ではないのですが、芯のしっかりした音でピアノの中~高音にかけての響きが美しい。

そしてこの広い空間、特に背面を贅沢に空けて設置されたスピーカーの背後には明瞭にステージが広がっています。

狭い我が家のオーディオルームではここまで綺麗にステージが広がりません。

ドラムのシンバルやハイハットの音がパシンッ!と空間に放たれて散っていくのも音が見える様で心が奪われてしまいます。

個人的にはもう少しボリュームを上げて聴きたい欲求はありましたが、他のお客さんの会話を邪魔しちゃうからなぁ。

 

それにしても、REVEL Audioの音は分かりましたが、コレ、他のスピーカーではどんな音で聴かせてくれるのか、とても気になってしまいます。

それにはスピーカーのローテーションを把握して何度も通わないといけません。

上手いなぁ。

 

オーディオファン垂涎ものの機器を眺めながらの音楽鑑賞。

最高じゃありませんか。

 

 

 

そうそう、2003年に来た時に撮影させて貰った店内やマスターの写真がAmazon Photoに保存されているのでマスターにお見せしたらとても喜んでくれて「その写真、送って下さいよ!」とLINE交換。

写真をお送りしたら店内の常連さんにも写真を見せて喜んでくれました。

 

 

次は20年後じゃ無くて、もっと早く来ないとな。

栃木に居た祖父母も亡くなってしまい、畑も無くなってしまったので栃木に来る機会自体がほぼ無くなってしまっておりますが、今度、職場のオーディオ好きを引き連れてお店にお邪魔してオーディオ合宿やろうかな。

 

 

なかじさん、素晴らしい音、ケーキ、お茶、コーヒーどうもありがとうございました!

またお邪魔しますので、どうぞ宜しくお願い致します!!