子宮内にポリープがある場合対処方法は3つ | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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子宮内にポリープがありました。どのように取れば良いでしょうか?

 

この様なご質問がありましたのでお答えします。

 

方法としては大きく分けて3つあります。

 

一つは子宮鏡で見ながら切除する方法です。TCRと言われており全身麻酔で行います。この方法のメリットは見ながらとるため取り残しがないのですが全身麻酔のため負担は増えます。保険も通り王道の治療方法です。費用は施設により様々ですが入院する場合10万円を超えることもあります。

 

もう一つは古典的な方法ですが胎盤鉗子などで掻爬する方法です。これは外来レベルで行います。この方法の問題点は痛みがあることや取り残しがあることです。かなり昔から行われており婦人科であれば行う事が可能です。

 

3つ目は最近吸引法で行うことも可能になっています。手動で吸引キット(MVAのキット)を用いて局所麻酔下に行います。この方法は内膜に負担を与えないためお勧めの方法です。流産のオペに使用する機材と同様の機材を用います。掻爬と異なり傷が出来にくい、内膜が薄くなりにくいため当院でおこなっている治療法です。ただキットを扱っている施設はかなり少ないのためこの方法を採用している施設は少ないと思われます。

 

それぞれの方法にメリットデメリットがあるため医師と相談の上どの治療法を選ぶかを決めるのが良いかと思います。