空手には外受けと呼ばれる受け技があります。
流派によって、外受けと内受けの名称が逆になりますが、極真空手の外受けは、外側から内側に受ける外受けです。
外受けは基本稽古では大きく振りかぶるようなフォームで行います。
このような受けは組手や試合では見られません。
果たして使えるのでしょうか?
大きなフォームから小さなフォームに?
基本稽古ではあくまで基本として大きなフォームで行い、実際に使う時にはコンパクトにする考え方があります。
確かにこのような考え方で外受けを使うと効果的です。
しかし二つの疑問があります。
一つは有段者になっても立ち稽古では依然として大きなフォームでの外受けを行う事が多い事です。
稽古体系上の問題も大きいでしょうが、五十四歩(スーシーホー)のような有段者が行う型でも、大きな外受けのような動きが確認できます。
もし、大きなフォームが初心者用の基本の動きであるならば、不可解な現象です。
次に中段突きの頻度です。
基本稽古の外受けは中段の高さで行う事が大半です。
フルコンタクト空手ルールでは、顔面パンチが反則な為、中段突きの頻度が高めですが、空手は本来顔面パンチも想定します。
顔面パンチが認められるボクシングなどの格闘技では、中段、すなわちボディへのパンチはブロックが基本です。
外受けの形で受けようとすると、顔面ががら空きになり危険です。
実際、格闘技の試合でボディへのパンチを外受けの形で受けている局面は殆ど確認できません。
その為、基本稽古で行う外受けのフォームを大きく変えずに使う為の方法を考察します。
柔道対策!
大山倍達総裁の時代には史上最強の柔道家と呼ばれた木村政彦先生がいます。
大山総裁は確実に木村先生を意識なされたでしょう。
また、武術家として同時代の強者を仮想敵と考える事は自然だと思われます。
そこで、外受けを
「柔道対策」
と想定し、用法を考察します。
相手が襟を掴んできた場合…手で叩き落としつつ、相手の腕の内側を腕刀で打ちます。その後に裏拳顔面打ち。
相手が裾を掴んできた場合…掴まれた裾を引きつつ、相手の腕の内側を腕刀で打ちます。その後に裏拳顔面打ち。
相手が奥襟を掴んできた場合…掴んできた腕を抑えながら、肘の上を腕刀で打ちながら、肘関節に繋げます。
互いに組み合う状態になった場合(五十四歩)…相手に貫手を入れつつ、頭部を鉄槌で打ちます。その後に貫手の連突き。
異種対策
異種対策の技術は、相手の土俵やルール内でもある程度戦える技量が無ければ使えないと思います。
柔道の猛者、ましてや史上最強の柔道家と呼ばれた木村政彦相手に、組技で対抗できる訳がありません。
しかし、全く組技が出来なければ、話になりません。
大山総裁は講道館柔道の高段者でもありました。
よって、柔道でもある程度対抗できる技量を持ちながらも、空手の技術を駆使する事で、万全な柔道対策ができていたと考えられます。
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