極真空手の立ち稽古は三戦立ちで行います。

三戦立ちには、どんな意味や効果があるのでしょうか?

今回は三戦立ちの用法と、その効果について解説します。

 

金的蹴りの防御

金的蹴りをされた場合、インローを受ける時と同じように、膝を挙げ、蹴りの方向に脛を向ける「脛受け」で受けます。

しかし、相手の金的蹴りが速かったり、変則的な軌道で蹴ってきた場合、脛受けが間に合わない時があります。

そこで金的に近い太ももから動かします。

太ももで金的の前をカバーするように動かす事で、脛受けよりも速く金的を防ぐ事ができます。

さらに拳を金的前に交差する事でより、金的を守る事ができます。

 

金的から上段突き防御

太ももで金的前をカバーし、拳を金的前に交差する事で、完全に金的を防ぐ事ができますが、顔面はがら空きになってしまいます。

そこですかさず、両腕を相手の顔前に交差します。

この時、ただ腕を挙げただけではガードが間に合わない可能性があります。

そこで、相手の距離感を狂わせる技術を行います。

 

距離感を狂わせる技術

三戦立ちを行う際、身体を前方に移動しようとします。

しかしそこから急ブレーキを掛け、三戦立ちになり、頭部は後退するようにします。

相手の視点では、自分に向かって大きく前進する人の顔に打撃を当てる際、

「前進後の顔の位置」

を無意識的に計算し、当てようとします。

しかし急に三戦立ちになる事で、

「現実の頭部の位置は目測位置より後方」

になります。

 

太ももから動く事で蹴りの威力アップ

三戦立ちでの、太ももから動く運足は蹴りの威力アップにも繋がります。

蹴りを行う場合、不慣れな人は蹴り足そのものの動きに気を取られがちです。

しかし脚の動きの要は股関節周りです。

よって、股関節から直結する大腿骨、つまり太ももの動きを意識し、自在に動かせるようにする事で、蹴りの上達を促すことに繋がります。

また、膝の伸展で蹴る意識の蹴りに比べ、脚の中で最も質量が多い太ももえを相手にぶつけるように意識する蹴りは、より重い蹴りになります。

 

三戦立ちを通じて、太ももから脚を動かす癖を付ける事は、蹴りの威力アップにも繋がるので、基本稽古では、三戦立ちから集中して行う事をお勧めします。

 

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14.上段受け:ショルダーブロックとダッキング

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