徳川園の風景
水の流れる音が聞こえます。
右手の垣の奥には、滝があります(大曽根の滝/人口の滝)
秋の日の花を訪ねて、3つの都市庭園で③ 10月23日(名古屋市内/鶴舞公園・フラリエ・徳川園)
10月の好日、秋の花たちを見ようと、名古屋市内にある3つの公園に行くことにしました。
JRとバスを乗り継ぎます。
身近な公園で探す、小さな花探しの旅。
3回目のレポートです。
今回は、何度も繰り返し足を運んでいる、日本庭園・徳川園です。
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洋風の庭園・フラリエ(中区)を楽しんだあと、栄の百貨店まで6分ほど歩き、家族へのおみやげに「栗きんとん」を買いました。
栄からバスに10分程乗り、日本庭園・徳川園(名古屋市東区)に行きました。
徳川園の入口
北門である黒門口(画像の右手です)。
徳川園の風景 ①
徳川園の風景 ②
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徳川園は、武家庭園(日本庭園)です。
名古屋駅から車で15~20分程の距離にあります。
JRの最寄り駅は大曽根(大曽根/中央腺で、名古屋から4駅目の駅)で、下車後徒歩10分程で園に着きます(バスなら、大曽根発の栄行きで2区乗車)。
平成16年に庭園として整備されました。
尾張徳川家の宝物を展示する徳川美術館が、隣接しています。
自宅から20分程の場所に、徳川園があります。
(自宅から徒歩8分+JR1区3分+降車後徒歩10分)。
庭園の花たちを楽しむため、そして隣接する美術館(徳川美術館)の展示を見に、折々訪れています。
小学生の頃(50~45年程前)、家も近かったので、この場所で遊んでいました。
園内に大きな池はなく(小さな池はあった)、どこでも見られる公園でした。驚くほどの変わり様です。
【徳川園について(公式サイト掲載文)】
徳川園は、徳川御三家筆頭である、尾張藩二代藩主光友が、元禄8年(1695年)に自らの造営による隠居所である大曽根屋敷に移り住んだことを起源としています。
当時の敷地は約13万坪(約44ha)の広大さで、庭園内の泉水には16挺立の舟を浮かべたと言われています。
光友の没後、この地は尾張藩家老職の成瀬、石河、渡邊三家に譲られましたが、明治22年(1889年)からは尾張徳川家の邸宅となりました。
昭和6年(1931年)、十九代当主義親から邸宅と庭園の寄付を受けた名古屋市は整備改修を行い、翌年「徳川園」が公開されました。
昭和20年(1945年)に大空襲により園内の大部分を焼失した後は一般的な公園として利用されてきましたが、平成16年秋に日本庭園としてリニューアルしました。
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カンボタン(寒牡丹/ボタン科 ボタン属 落葉低木)
カンボタン(寒牡丹)の花が咲いていました。
美しく、愛おしく、咲いています。
ボタンは普通、年に1度、春に花咲きますが、このカンボタン(寒牡丹)は、年に2度花を付ける変種です(開花は冬と春)。
花はやや小ぶりでしたが、その「生命の力」は。年に1度咲くボタンよりも、強く感じられるのです。
出会えば、生きる力を与えてくれるもののように、思えるのです。
カンボタンは生育に時間がかかるもの。
花を咲かせるまで、10年程もかかります。
フユボタン(冬牡丹)と呼ばれるものがあります。
例えば、雪の野で咲いているような画像が撮られたりするもの。
1月・2月に花咲くボタンです。
大ぶりで色とりどりの花を咲かせますが、これは人間が温度管理しながら栽培したもの。
温度を調節することによって、花に「もう4月が来ているようだ、もう花を咲かせないといけない」と錯覚させ、花を咲かせるものです。
人為的な意図を含みながら、栽培されたものです。
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カンボタンは、春・夏には葉を茂らせますが、花を咲かせる秋からは、葉を多く残しません。
限りある生命力を身にとどめるため、葉に回す栄養を抑えているからなのでしょう。
(茂らせても、冬の弱い日差しでは、エネルギー産生がうまくいかないのでしょう)
また生育に時間がかかり、花を咲かせるまで10年程も待たなくてはなりません。
「冬に咲く」ということに価値があるため、春に咲く花をツボミのうちに摘んでしまうこともあります。
カンボタン(寒牡丹)の花 ①
カンボタン(寒牡丹)の花 ②
カンボタン(寒牡丹)、ツボミが見えています。
カンボタン(寒牡丹)の花 ③
カンボタン(寒牡丹)の花 ④
これはカンボタン(寒牡丹)ですが、以下に、4月頃花を咲かせるボタンの知識を書きます。
ボタン(牡丹/ボタン科 ボタン属 落葉小低木)
生薬名:ボタンピ(牡丹皮) ※根の皮を用いる。
中国西北部が原産、もとは薬用として古い時代に日本に渡って来たものです。
中国・唐の時代(618~690年、705~907年)より後は、花の美しさから、多くは観賞用として意識されるようになりました。
華美な花を咲かせるので、「百花王」「花王」とも呼ばれます。
タネが発芽しない事もあるので、子どもを産まないという意味で、名に「牡(おす)」の文字を使ったとされます。
太平洋戦争前はタネから育てていたため、なかなか増やす事が出来ませんでした。
そのため、高値で取引されていました。
戦後は、シャクヤクを用いた接ぎ木での栽培が成功したため、市場に大量に出回るようになりました。
20cm程の鉢植えが3月~4月に花屋さんやホームセンターで、2,000円程で販売されています。
それを植える事が出来るので、各地にボタンの花咲く名所が出来ました。
ボタンは落葉小低木、「木」です。
ボタンは冬になると葉を落としますが、幹は残ります。
花の印象が似ていて区別しにくいシャクヤク(芍薬)は、木ではなく、「草」です。
そのため、冬になると地上に出ている部分はすべて枯れてしまいます。
花の時期に見分けたいというかたは、樹皮があるかどうかを、確かめてください。
(樹皮があればボタンです。シャクヤクは草なので、全体がやわらかな印象ですし、樹皮がありません。)
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ボタンの根皮(生薬名:ボタンピ、牡丹皮)を、薬にします。
それは表現が難しい、独特の香りです。
鼻の奥が刺激される香り、春の香りを放つ土壌を思わせる香りです
「わきあがる血の熱を抑える(例えば怒りによって感情が抑えられない、たとえば熱病によって鮮紅色の出血がある など)」という、クールダウンの働きをします。
漢方薬では、イライラ・のぼせを治す抗ストレス薬・加味逍遙散に、配合されています。
血流促進し、チクチク痛(頭痛・生理痛)を治す桂枝茯苓丸にも、配合されています。
【 ボタンピ(牡丹皮) 性味:苦・辛、微寒 帰経:心・肝・腎 効能:清熱涼血、活血化瘀 】
【ボタンピが配合される漢方薬: 加味逍遙散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) 】
カンボタン(寒牡丹)の花
モッコク(木斛/モッコク科 モッコク属 常緑高木)
モッコクの果実が、徐々に赤味を増して来ました。
サイズそのものは小さいのですが(直径2cm程)、リンゴ果実のように見えます。
美しく整った樹形になるため、庭木とされる事も多い常緑高木です。
モチノキやマツと並び、「庭木の王」と呼ばれます。
青かった果実が、赤く色づき始めました。
熟せばさらに赤味が増し、目に鮮やかで小さなリンゴを思わせる外観です。
果肉は薄く、中には、大きなタネが複数入っています。
クスノキ(楠/クスノキ科 クスノキ属 常緑高木)
「クスノキはいいなあ」と、この樹の近くに立つと思います。
緑の香り(芳香)がするからです。
そんなクスノキに、丸い小さな果実が実っていました。
幹・枝・葉・根を蒸留精製すると得られる顆粒状結晶を、樟脳(しょうのう)と呼びます。
防虫剤として用いられるものです。
また、精神・心臓に対する効能(開竅・かいきょう)を持つので、意識障害に対する気付け、強心などに、用いられます。
樟脳(しょうのう)の精油成分には、カンファ、カンフェン、ボルネオールが含まれています。
徳川園の風景 ③
徳川園の風景 ④
和装の美しいお嬢さん。
徳川園の風景 ⑤
結婚式の、前撮りでしょうか。末永くお幸せに。
徳川園・秋のイベント
徳川園周辺は、太平洋戦争の空襲がされなかった町もあるため、山車が複数残っています。
(三菱の工場はひどく空襲を受け、焼け野原になったと聞いています)
その祭囃子のイベント告知がされていました。
神皇車の祭囃子もあるとのこと、それは私が小学生の時期に乗って、横笛を吹かせてもらった山車です。
なつかしい思いがあります。
(引っ越しをして、その町からは慣れてしまいました)
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【 徳川園、過去のブログ/花風景 】
⇒ 10月5日の徳川園(シモバシラの花) をみる
⇒ 9月25日の徳川園(ヒガンバナ、満開) をみる
⇒ 9月17日の徳川園(ヒガンバナ、3分咲き) をみる
⇒ 9月11日の徳川園(コムラサキ、キンミズヒキ) をみる
⇒ 9月4日の徳川園(クラッシック音楽会) をみる
⇒ 6月11日の徳川園(ハナショウブ) をみる
⇒ 5月4日の徳川園(美しきシャクヤク、子どもの日の軒菖蒲・のきしょうぶ) をみる
⇒ 4月24日の徳川園①(シャクヤクの花)を みる
⇒ 4月16日の徳川園①(ボタンの花)を みる
⇒ 3月27日の徳川園①(春空を目指して咲くアンズ)を みる
⇒ 3月5日の徳川園(開き始めた春の花 ウメ・マンサク・オウバイなど)を みる
⇒ 2月20日の徳川園(冬ボタン展示の最終日に) を みる
⇒ 2月11日の徳川園(開き始めた春花・フクジュソウなど) を みる
⇒ 1月29日の徳川園(冬ボタンのはな) を みる
⇒ 1月15日の徳川園(冬ボタンのはな) を みる
⇒ 1月11日の徳川園(園で見られた、3つの美しいもの) を みる
⇒ 1月4日の徳川園(冬ボタンの花、美しく哀しい花) を みる
⇒ 12月5日の徳川園(紅葉、この心高ぶるもの) を みる
⇒ 11月28日の徳川園(紅き野に思ふ) を みる
⇒ 11月13日の徳川園(紅葉の日本庭園は、自然の宝石箱) を みる
⇒ 11月6日の徳川園(千両・万両、両手に受けて) を みる
⇒ 10月23日の徳川園(美しく咲くツワブキ、つややかなサンシュユ果実) を みる
⇒ 10月17日の徳川園(ツリバナの果実の美しさ) を みる
⇒ 10月10日の徳川園(寒ボタンの美しい花姿) を みる
⇒ 10月2日の徳川園(シュウカイドウ・スイレンの美しさ、武家装束展) を みる
⇒ 9月18日 血潮の色のヒガンバナ(2021年徳川園) を みる
⇒ 8月21日 カブトムシの唄、秋の花咲く(2021年 徳川園) を みる
⇒ 8月1日 カノコユリ、そしてホトトギス(2021年 徳川園) を みる
8月1日 タカサゴユリ、そしてシュウカイドウ(2021年 徳川園) を みる
⇒ 7月25日 刀剣乱舞の世界・徳川美術館(2021年 徳川園) を みる
⇒ 7月13日 夕刻に見た花たち(2021年 徳川園) を みる
⇒ 6月15日 ハナショウブと和傘の光景、そして刀剣乱舞 (2021年 徳川園) を みる
⇒ 5月8日 スイレンやショウブなど、水辺の花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 4月26日 鯉のぼりと、ボタンなど、春の花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 4月11日 咲き競うボタンの花に(2021年 徳川園)を みる
⇒ 3月28日 ツバキなどの花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 2月21日 冬ボタンの花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 2月9日 ウメやボケの花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 1月9日 冬ボタンの花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 12月19日 サザンカの花、赤い果実たち(2020年 徳川園) を みる
⇒ 11月2日 寒ボタンの花(2020年 徳川園) を みる
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テーマ
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11月16日(水)午前、18日(金)午後
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