春の風吹く、美しき花の命① ウメ・ツバキ・ロウバイなど《徳川園/2021年2月9日》

 

 

 ウメ 梅 徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

梅の花咲く(徳川園)

甘酸っぱい春の香りを漂わせます。

 

 

徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

徳川園の風景

龍仙湖に、観仙楼(正面の建物)

 

 

 2021年2月6日(土)には冬ボタンを見に、この名古屋の日本庭園・徳川園に行きました。1月にも、冬ボタンの花を見るため、ここを訪れています。

 

 徳川園は、武家庭園(日本庭園)です。名古屋駅から車で15~20分程の距離にあります。JRの最寄り駅は大曽根(大曽根/中央腺で、名古屋から4駅目の駅)で、下車後徒歩10分程で園に着きます(バスなら、大曽根発の栄行きで2区乗車)。

平成16年に庭園として整備されました。尾張徳川家の宝物を展示する徳川美術館が、隣接しています。

 

 自宅から20分程の場所に、徳川園があります(自宅から徒歩8分+JR1区3分+降車後徒歩10分)。庭園の花たちを見に、美術館(徳川美術館)の展示を見に、折々訪れています。

 

 小学生の頃(50~45年程前)、家も近かったので、この場所で遊んでいました。

園内に大きな池はなく(小さな池はあった)、どこでも見られる公園でした。驚くほどの変わり様です。

 

 

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【徳川園について(公式サイト掲載文)】

 徳川園は、徳川御三家筆頭である、尾張藩二代藩主光友が、元禄8年(1695年)に自らの造営による隠居所である大曽根屋敷に移り住んだことを起源としています。当時の敷地は約13万坪(約44ha)の広大さで、庭園内の泉水には16挺立の舟を浮かべたと言われています。

 光友の没後、この地は尾張藩家老職の成瀬、石河、渡邊三家に譲られましたが、明治22年(1889年)からは尾張徳川家の邸宅となりました。

 昭和6年(1931年)、十九代当主義親から邸宅と庭園の寄付を受けた名古屋市は整備改修を行い、翌年「徳川園」が公開されました。昭和20年(1945年)に大空襲により園内の大部分を焼失した後は一般的な公園として利用されてきましたが、平成16年秋に日本庭園としてリニューアルしました。

 

 

 

 

徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

徳川園の風景

園の西側にある茶室から見える風景。

 

 

徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)
お雛さま

茶室には、雛さまが飾られていました。やさしいお顔をされています。

 

 

お雛さま 徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

お雛さま

どなたかの家庭で女子が生まれ、その子の誕生を祝うため、このお雛さまが用意されたのでしょう。女の子の笑顔があったのでしょう。たくさんの笑顔があったのでしょう。その子につながる親御さん、一生のうちかかわるたくさんの人々の。

 

 

有楽灯篭徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

灯篭(とうろう)

茶室の脇に、石の灯篭。有楽灯篭。

 

 

 

 

 ウメ 梅 徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

ウメ(梅)

 茶室の並びで咲いていた美しいウメの花(品種名:青軸)、甘酸っぱい春の香りを漂わせていました。

 果実は梅干し・梅酒・梅シロップなどに加工され、未熟果実は燻蒸し生薬・ウバイ(烏梅)にします。 梅の果実は、下痢止め・寄生虫駆除・下血・ノドの渇き改善に役立ちます。

 

【 ウバイ(烏梅) 性味:酸・渋  帰経:肝・脾・肺・大腸  効能:止渇・止嘔・止瀉・安蛔 】

【 ウバイが配合される漢方薬: 烏梅丸(うばいがん/日本での販売なし)、日本では梅肉エキスや西洋人参烏梅など 】

 

 

 ウメ 梅徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

紅梅の花(品種名:道知辺)

鉢植えの紅梅の花です。北の門脇で目にしました。

 

 

 ウメ 梅徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

紅梅の花(品種名:道知辺)

 

 

 

 

 ボケ 木瓜徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

ボケ(木瓜/バラ科 ボケ属 落葉低木)

 3~4月頃に花を咲かせるボケの花。赤いジュウタン(毛氈・もうせん)を思わせる色合いです。花の色合いは、この深赤紅以外にも、ピンク色のものもあります。

 ボケは中国原産の植物、日本には花の観賞用として入れられたものと思われます。

 

 ボケは、名前がどうかと思う樹木です(音的に、よい名ではないと思える)。もう少し良い名前をつけられなかったのでしょうか、木の瓜と書いて「ボケ」と読ませます。秋に実る黄色い果実が、ウリを思わせる外観なので、そう名づけられたのでしょう。

 この花を図案化したものが、織田信長を輩出した織田家の家紋です(織田木瓜紋・おだぼけもん)

 

 

 

 

 ツバキ 椿徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

ツバキの花

東側の茶室近くに、ツバキの花が咲いていました。薄いピンクの花びら。品種名は関戸太郎庵です。

 

 

 椿 ツバキ徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

ツバキの花

東側の茶室近くに、ツバキの花が咲いていました。純白の花びらが、春の青空に映えます。品種名は胡蝶白侘助です。

 

 

 

 

 ウグイスカグラ徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

ウグイスカグラの花

西の茶室(茶室・瑞龍亭)の並びで、ウグイスカグラの花が咲いていました。花の長さは2cm程の小花です。

 

 

 

 

 ロウバイ ソシンロウバイ徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

ソシンロウバイ(素心蠟梅/ロウバイ科 ロウバイ属 落葉樹)

 ウメよりわずかに早く、ソシンロウバイは花開きます。甘い香りを漂わす花は、ロウ細工の様な触感で、半透明です。

 

 ロウバイ類の花(蝋梅花)は、寒気が強いカゼの治療に使われます。花をゴマ油に浸け、傷薬(傷に塗る)にもします。本種はロウバイの栽培品種、花びら全てが黄色くなるのが特徴です。

 

 

 ソシンロウバイ徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

ロウバイの花

徳川園から出た後で、ロウバイの花を見ました。

 

 

 

 

 徳川園(薬草の歳時記 加藤久幸)

徳川園の風景

 

 

 

⇒ 徳川園② 冬ボタンの花(2月9日・2021年) に つづく