徳川園、冬ボタンの風景
徳川園、大曽根門(北出入口)入るとすぐに見られる冬ボタンの花(品種名・黄冠)。
冬ボタンの風景 ②
冬ボタンの風景 ③
冬ボタンの風景 ④
美しい冬ボタンの花。龍仙湖と、観月楼(建物)。
冬ボタンの花(黒門口に掲示されていたポスター)
2月20日まで、徳川園では、冬ボタンの花を楽しむ事が出来ます。
冬ボタンの花
観月楼横の、冬ボタンの花。
冬ボタンの花を楽しむため、徳川園を訪れました。
中学生の娘が試験1か月前となり、勉強するときに、横で見ています。
何か、役に立つアドバイスが出来ることもありますので。
(塾には行かず、自宅で勉強しています)
※英語・数学・理科は、教科書を貸してもらって、目を通し、勉強しています。何も分からないでは、アドバイスも出来ませんので。
午前中は(彼女は)部活動のために学校に行っていましたので、その空いた時間に、徳川園に行っています。
(3週連続で、徳川園に行きました)
帰宅途中で、お肉屋さん(丸明)と、スーパー(ナフコ)に寄って、次週の食材を買います。
お昼に帰宅後、わたしと娘のお昼ごはんを用意しました。
たいてい、土曜日・日曜日の食事(朝・昼・晩)は、わたしが用意しています。
(徳川園、冬ボタンの花の野外展示は、2月20日までです)
冬 ボタン(冬牡丹/ボタン科 ボタン属 落葉小低木) 品種名・八千代椿
生薬名:ボタンピ(牡丹皮) ※通常は冬ボタンではなく、春に花咲くボタンの根皮を用います。
この冬ボタンは、ピンクの花びら。
北西から吹きつける伊吹おろしの寒風で身が凍えますが、花の色を見ると、心は温かく色づく気持ちがします。
通常、ボタンは4月半ば頃に花を咲かすものですが、これは冬ボタン(冬牡丹)と呼ばれるものです。
人間が、新年近くに花を見たいと思うがため、温室でボタンを促成栽培したもので、島根県・大根島での冬ボタン栽培が有名です。
【 4℃で約50日間置き、その後15℃で10日程置く事で、ボタンの樹に、「もう、春が来たんだね」と思わせ、花を咲かせます。 】
1~2月に花咲かせているボタンのほとんどが、この冬ボタン(冬牡丹)です。
自然の摂理に逆らって花を咲かせているため、命は削られ、多くは1年で枯れてしまいます。
生き延びたとしても春咲きに戻り、冬に花を咲かせる事はありません。
生命は、強さと弱さを併せ持ちながら、明日を目指すものです。
しかし、他に先駆けて咲く事を強要された生命は、いったいどんな思いを抱くのでしょうか。
見る者にとっても、それは美しく、そして哀しい花姿です。
・・・・・・・・・・・・
冬ボタンと違う、「寒ボタン(かんぼたん/寒牡丹)」とは
ボタンは普通、年に1度、春に花咲きます。
寒ボタンとは、自然な状況にあっても、年に2度花を付けるボタンの変種です(花は冬と春に咲く)。
春からは葉を茂らせますが、冬の花期には葉をほとんど付けません。
また生育に時間がかかり、花を咲かせるまで10年程も待たなくてはなりません。
冬ボタンの花(品種名・八千代椿) ①
寒い風が花を傷めないよう、ワラで作ったお家に入れてもらっています。
冬ボタンの花(品種名・八千代椿) ②
冬ボタンの花(品種名・八千代椿) ③
同じ花も、見る角度によって、異なる印象で目に映ります。
通常、春に咲くボタンの根皮(生薬名:ボタンピ、牡丹皮)を、薬にします。
それは表現が難しい、独特の香りです。
鼻の奥が刺激される香り、春の香りを放つ土壌を思わせる香りです
白い雪のように、冷やす薬効を持ちます。
漢方薬では、イライラ・のぼせを治す抗ストレス薬・加味逍遙散に、配合されています。
血流促進し、チクチク痛(頭痛・生理痛)を治す桂枝茯苓丸にも、配合されています。
【 ボタンピ(牡丹皮) 性味:苦・辛、微寒 帰経:心・肝・腎 効能:清熱涼血、活血化瘀 】
【ボタンピが配合される漢方薬: 加味逍遙散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) 】
白い 冬ボタンの花 ①
白い 冬ボタンの花 ②
白い 冬ボタンの花 ③
・・・・・・・・・・・・
徳川園は、武家庭園(日本庭園)です。
名古屋駅から車で15~20分程の距離にあります。
JRの最寄り駅は大曽根(大曽根/中央腺で、名古屋から4駅目の駅)で、下車後徒歩10分程で園に着きます(バスなら、大曽根発の栄行きで2区乗車)。
平成16年に庭園として整備されました。尾張徳川家の宝物を展示する徳川美術館が、隣接しています。
自宅から20分程の場所に、徳川園があります(自宅から徒歩8分+JR1区3分+降車後徒歩10分)。庭園の花たちを楽しむため、そして隣接する美術館(徳川美術館)の展示を見に、折々訪れています。
小学生の頃(50~45年程前)、家も近かったので、この場所で遊んでいました。
園内に大きな池はなく(小さな池はあった)、どこでも見られる公園でした。驚くほどの変わり様です。
【徳川園について(公式サイト掲載文)】
徳川園は、徳川御三家筆頭である、尾張藩二代藩主光友が、元禄8年(1695年)に自らの造営による隠居所である大曽根屋敷に移り住んだことを起源としています。
当時の敷地は約13万坪(約44ha)の広大さで、庭園内の泉水には16挺立の舟を浮かべたと言われています。
光友の没後、この地は尾張藩家老職の成瀬、石河、渡邊三家に譲られましたが、明治22年(1889年)からは尾張徳川家の邸宅となりました。
昭和6年(1931年)、十九代当主義親から邸宅と庭園の寄付を受けた名古屋市は整備改修を行い、翌年「徳川園」が公開されました。
昭和20年(1945年)に大空襲により園内の大部分を焼失した後は一般的な公園として利用されてきましたが、平成16年秋に日本庭園としてリニューアルしました。
・・・・・・・・・・・・
徳川園、こんな門もあります
JR大曽根駅方面から徳川園を目指すと、大曽根口が近いものです。
しかし、大曽根門(北出入口)横にある公園から、この門をくぐり、3分ほど歩けば、黒門(南出入口)に至ります。
次に目に入る風景 ①
先ほどの門をくぐり歩くと、この風景が目に入ります。
昔ここは、子どもたちが遊ぶ、小山だったところでしょうか。
(子ども時代、ここは公園になっていました/日本庭園も湖水も茶室もありませんでした。)
次に目に入る風景 ②
緑の風景が続きます。
次に目に入る風景 ③
園を整備するとき、盛り土などをして高低を作ったからなのでしょう。
この道も、上り、下り、しています。
次に目に入る風景 ④
小径から出て、広い場所へ。
次に目に入る風景 ⑤
左手には、徳川美術館の建物。
次に目に入る風景 ⑥
徳川美術館の建物、お寺の講堂のような作りです。
次に目に入る風景 ⑦
徳川美術館に隣接する、蓬左文庫。
尾張徳川園に伝わる文章などを収蔵しています。
(閲覧可能のものもあります)
次に目に入る風景 ⑧
日本庭園・徳川園の、黒門口に至ります。
(右の建物内に、グッズ販売店がありましたが、コロナ再拡大の余波を受けたためでしょうか、感染防止対策のためでしょうか、売店は無くなり、展示スペースになっていました。)
入口横には、飲食が出来る 蘇山荘 があります。
この画面の、すぐ右手が、徳川園の入り口です。
蘇山荘のメニューが貼りだされています。
庭園散策で訪れていて、ここでゆっくりしたことがありません。
いつか、ゆっくり、ここで休憩したいと思います。
マンリョウ(万両/サクラソウ科 ヤブコウジ属 常緑低木)
マンリョウの果実が、赤く色づいていました。
センリョウが果実を天に持ち上げようとするのに対し、マンリョウは果実をつりさげています。
赤い果実に好感を持たれ、その名前がめでたいものなので、正月飾りなどの縁起物にされます。
東アジアからインドにかけての、温暖な場所に分布する植物。
日本では縁起の良い植物として、古くから栽培がなされていました。
葉の縁が縮れたようになるのが特徴で、そこには共生細菌が小部屋に中に詰められているような構造があります。
ウグイスカグラ(山鶯神楽/スイカズラ科 スイカズラ属 落葉低木)
徳川園の茶室近く(敷地、北西の高台に位置する茶室の入口)に、冬に咲き始めていたウグイスカグラの花。
花の長さが2cmほどの小さな花、まばらに枝についているので、気づかずに通り過ぎてしまうかたも多いでしょう。
日本固有種で、地域によって、春~初夏頃まで花を見ることが出来ます。花後間もなく実るグミに似た果実は、赤く熟すと食べることが出来ます。
(本州の中西部、四国、九州に分布/山地に育ちます)
ウグイスカグラは、その名が「カズラ(葛)」ではなく、「かぐら(神楽)」です。
かぐら(神楽)と付けられた名の由来に諸説ありますが、果実を食べるウグイスが枝を行き来する様子が、神楽を舞うように見えるからと、説明されます。
(神楽・かぐら : 日本の神道や神事において、神に伝える・ささげる歌と舞い)
また、ウグイスの鳴く頃に、花をつけるからという理由も、伝えられます。
茶室脇の小径
この先、左側に、ウグイスカグラの花が咲いていました。
茶室
徳川園内の、北西の高台に建てられている茶室。
ここからの景色が良いものです。
茶室からの風景
龍仙湖の風景。
サザンカ(山茶花/ツバキ科 ツバキ属 常緑広葉樹・小低木)
サザンカが、園内のあちこちで花開いています。
サザンカは長く花姿を楽しめるもので、10月~12月の寒い時期におもに咲きます。
(1つの花が長く開いている訳ではなく、次から次へ、咲きつなぎます)
サザンカが寒い時期に元気咲くことから、「きっと寒さに強いのだろう」と思っていましたが、そうではありません。
園芸品種でない原種のサザンカは、四国・九州が分布の北限です。
寒さにそれほど強い訳ではありませんが、園芸種のサザンカが寒さに強い性質を得たのです。
このサザンカも、ツバキも、花の印象が似ています。
実際に目の前で花を見ても、区別がつき難いものです。
サザンカは、花びらがヒラヒラと散るものです。落花を見ると、花びらが、多く散っているのを見ることが出来るでしょう。
ツバキは、花の形をそのままに、落花します。
そこが、ツバキと、サザンカの、分かりやすい区別点です。
・・・・・・・・・・・・
ツバキの花について、1月頃咲いている者もありますが、3月・4月に花咲くものが多いです。
⇒ 1月15日の日本庭園・徳川園 ②/冬ボタンの花 につづく
⇒ 1月末の、ズーム講演会(無料 漢方講演会/取り上げるテーマ、逆流性食道炎・夜間頻尿など)
・・・・・・・・・・・・
⇒ 1月11日の徳川園(園内で見た、3つの美しいもの)を みる
⇒ 1月4日の徳川園(冬ボタンの花、美しく哀しい花)を みる
⇒ 12月5日の徳川園(紅葉、この心高ぶるもの) を みる
⇒ 11月28日の徳川園(紅き野に思ふ) を みる
⇒ 11月13日の徳川園(紅葉の日本庭園は、自然の宝石箱) を みる
⇒ 11月6日の徳川園(千両・万両、両手に受けて) を みる
⇒ 10月23日の徳川園(美しく咲くツワブキ、つややかなサンシュユ果実) を みる
⇒ 10月17日の徳川園(ツリバナの果実の美しさ) を みる
⇒ 10月10日の徳川園(寒ボタンの美しい花姿) を みる
⇒ 10月2日の徳川園(シュウカイドウ・スイレンの美しさ、武家装束展) を みる
⇒ 9月18日 血潮の色のヒガンバナ(2021年徳川園) を みる
⇒ 8月21日 カブトムシの唄、秋の花咲く(2021年 徳川園) を みる
⇒ 8月1日 カノコユリ、そしてホトトギス(2021年 徳川園) を みる
8月1日 タカサゴユリ、そしてシュウカイドウ(2021年 徳川園) を みる
⇒ 7月25日 刀剣乱舞の世界・徳川美術館(2021年 徳川園) を みる
⇒ 7月13日 夕刻に見た花たち(2021年 徳川園) を みる
⇒ 6月15日 ハナショウブと和傘の光景、そして刀剣乱舞 (2021年 徳川園) を みる
⇒ 5月8日 スイレンやショウブなど、水辺の花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 4月26日 鯉のぼりと、ボタンなど、春の花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 4月11日 咲き競うボタンの花に(2021年 徳川園)を みる
⇒ 3月28日 ツバキなどの花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 2月21日 冬ボタンの花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 2月9日 ウメやボケの花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 1月9日 冬ボタンの花(2021年 徳川園) を みる
⇒ 12月19日 サザンカの花、赤い果実たち(2020年 徳川園) を みる
⇒ 11月2日 寒ボタンの花(2020年 徳川園) を みる