ブルックナー交響曲第6番イ長調 / カイルベルト指揮 / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ブルックナーの交響曲第6番イ長調は、何故かあまり人気がなく、HIROちゃんもこれまではあまり多く聴くことはありませんでした。全体的に地味で平凡という印象が強かったのですが、何回か聴いているうちに、そうではなく、なかなか魅力のある曲であることに気が付きました。現在、手元にはヨッフム、クレンペラー、カラヤン、クーベリック、ヴァント、朝比奈、スクロヴァチェフスキ、バレンボイム、マズア、インバルなど16種類の第6番がライブラリーとしてありますが、今回紹介するのはヨーゼフ・カイルベルト指揮による第6番です。実は、初めて購入した第6番の音源がカイルベルトのLPレコードでした。キングレコードから発売されたテレフンケン原盤の1,300円シリーズの廉価盤でした。■ヨーゼフ・カイルベルト指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 録音:1962年頃?下記のCDでも持っていますが、このCDは、上記のLPレコードと同じ音源のものです。■ヨーゼフ・カイルベルト指揮/ケルン放送交響楽団 1962年11月30日 放送用ライブ録音 こちらは冒頭のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との録音と、ほぼ同じ時期に録音されたケルン放送交響楽団との放送用ライブ録音で、モノラルです。モーツアルトの交響曲第40番や、ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱」など、ケルン放送交響楽団との放送用ライブ録音を集めた、CD4枚組のBOXの中の1枚です。重厚でスケールの大きい秀演だと思いますが、やはり古いステレオ録音とは言え、前述のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのスタジオ録音盤を聴いた方がよいでしょう。 このベルリン・フィルハーモニーとの演奏ですが、全曲をとおして表現力のある力強い弦と、金管の音が素晴らしいのですが、特に第1楽章、第4楽章では、壮大で重厚な演奏となっています。また、第2楽章では、ブルックナーの緩徐楽章の中でも美しいもののひとつと言えるでしょう。カイルベルトの演奏は、オーボエによる第1主題、弦楽の第2主題を見事に伸びやかに表現しています。そして、第3主題も沈痛な暗い表情が印象深い演奏です。第3楽章では、少し変化に富んだ後、中間部での弦のピチカートに続く表現豊かな牧歌的なホルンが印象に残ります。とにかく金管の音が素晴らしいと思いました。 あまり人気のない第6番ですが、このカイルベルト指揮/ベルリン・フィルの演奏は、この曲を代表する名盤だと思います。では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。 (^^♪