昨日(10月9日)、福島県いわき市の「いわき芸術交流館アリオス大ホール」で開催された『第10回NHK交響楽団いわき定期演奏会』に行ってきました。久々に再会した、いつものメンバー・・、Mさんご夫婦とSさん、HIROちゃんの4人でのコンサート鑑賞です。
NHK交響楽団いわき定期演奏会は、ここ最近、毎年のように行くのですが、2019年11月以来、新型コロナ感染症で中止。本来ならパーヴォ・ヤルヴィさんの指揮でルドルフ・ブフビンダーさんのピアノも聴けたのですが・・残念でした・・
今回の定期演奏会は、指揮者にサッシャ・ゲッツェルさん、ソリストにピアノの牛田智大さん、そしてコンサート・マスターにウィーン・フィルのコンサート・マスターとして活躍されたライナー・キュッヒルさんを迎えての3年ぶりの、いわき定演です。
今回のオーケストラの配置は、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンを左右に分けた両翼配置です。サッシャ・ゲッツェルさんの指揮は、両手を大きく広げ、比較的大きな動きの指揮です。・・・
第1曲目のグリーグ/組曲「ペール・ギュント」より『朝』ですが、曲の冒頭では美しい朝の清々しさをフルートが奏でて描写します。その後、オーボエからオーケストラに受け継がれていきますが、気のせいでしょうか・・若干しっくりしません・・しかし、オーケストラが盛り上がっていくと、朝の清々しさが伝わってくる演奏となりました。コンサートの第1曲目としては少し短い曲かな~~
第2曲目のグリーグのピアノ協奏曲ですが、この曲を生で聴くのは初めてです。
ピアノの牛田智大さんというと、HIROちゃんにはショパン・・というイメージが強かったのですが、今回はグリーグ・・牛田さんはテレビでは子供さん時代の映像を何度か見たことはあるのですが、生で聴くのはもちろん初めてです。
第1楽章ですが、ティンパニのクレッシェンドに導かれて始まる冒頭のピアノの流れ落ちるようなフレーズ、生で聴くと素晴らしいですね~
オーボエからチェロに移っていく第1主題から静かな第2主題・・なかなかいい・・管楽器が演奏する中でのピアノの分散和音もきれい。
良かったのは長いカデンツァ部分です。ここでは繊細なタッチで表現力のあるピアノです。特に力強く迫力のあるffフォルテシモからppピアニッシモに変わった時のピアノの透明感の美しさが素晴らしく感じました。
第2楽章、柔らかいオーケストラの和音の旋律後に奏でるピアノ、とても美しい。
第3楽章ですが、軽快でありながら壮大さを感じる楽章です。残念だったのは終結部のオーケストラ、管弦楽とピアノが壮大に演奏するのですが、オーケストラの音が大きすぎ、特に金管楽器は頑張りすぎて最後の方は、ピアノの音が聞こえませんでした。
協奏曲が終わったところで牛田さんのピアノのアンコール・・
初めて聴く曲でしたが、終演後の出口に曲目が書いてありました。シベリウス作曲の5つの小品「樹の組曲」作品75から第5曲、美しい演奏でした。
休憩後の第3曲目はシベリウスの交響曲第2番、シベリウスというと第2番が最もポピュラーな作品ですね。個人的にはシベリウスなら第4番か、第5番、第7番あたりを聴きたかったのですが・・やはりコンサートというと第2番なのですね。
全曲を聴いた感想ですが、正直、「可もなく不可もなく、まあ普通のオーソドックスな演奏」とでもいうのでしょうか・・多くの聴きなれた名盤とよばれる録音を聴いていると少し物足りなさを感じます。
それでもロマンを感じさせる第1楽章、情熱的な感情表現が見られた第2楽章、少しスリリングな第3楽章、そしてだんだんと盛り上がっていく迫力のある第4楽章は、なかなかのスケールの大きさを感じました。
アンコール曲ですが、直ぐにシベリウスの曲だとは聴いていた4人ともわかったのですが、「何という曲だっけ?」 いくつかの曲名が出てきたのですが、HIROちゃんが隣席のSさんに「悲しきワルツっていう曲じゃないかな~?シベリウスにそんな曲なかったっけ?」、「多分、出口にアンコールの曲目が書いてあるよ・・」と、いうことで出口へ・・「悲しきワルツ」とHIROちゃんは言ったのですが、「悲しいワルツ」と表記されていました。同じですね・・
このアンコールの演奏はなかなか良かったですよ・・
また4人揃って近いうちにコンサートで再会できることを願い、常磐高速道路に乗り帰宅しました。
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。