英語を学習している方なら、きっと誰しもが一度は考えてみるに違いない「ワーホリ」。
 
かくいう私も、かつてワーキング・ホリデー制度を利用して、1年間カナダに行っておりました。
 
ワーホリは、とにかくめちゃくちゃ楽しいです。
また、過ごし方や向き合い方にもよると思いますが、人生観が変わります。
 

ワーホリを有意義なものにするために

ワーキングホリデー制度は年齢の上限はあります(国によって異なります)が、年齢条件を満たしていれば誰でも利用することができます。
 
但し、国によっては1年に発行できるワーホリビザの数は有限なので、準備は早めにした方がよいでしょう。

本当に楽しくて、得られるものも多いので、行こうかどうしようか迷っている方には、ぜひ行ってほしいと思います。
 
一方で、ワーホリには楽しいことだけでなく、シビアな現実もあることを忘れてはいけないということを、今回の記事ではお伝えしたいと思います。
 
ワーキングホリデーは本当に素晴らしい制度だと思うのですが、諸刃の剣ともいえるでしょう。
 
楽しかった話は、また別の記事で取り上げるとして、今回はワーホリをより有意義な経験とするための、現実的なアドバイスを中心にシェアしていきます。
 

①目的について

ワーホリに行こうかな、と思っている方の中には、外国語を学びたいが、留学する資金がないので、働きながら学校にも行けるワーホリ制度を利用しようという方が少なからずいらっしゃることと思います。
 
気軽な気持ちで、ワーホリでちょっと英語力がアップすればラッキーくらいのつもりで行くのであれば、全く問題ありませんが、もしあなたが、「本気で英語を勉強したい!」とか「1年後には英語がペラペラになっていたい!」という希望をお持ちであれば、かなり事前準備をしてからワーホリに臨む必要があります。
 
ワーホリは、その名の通り、ホリデーです。
 
1年間どう過ごすかは、あなた次第。
楽しいことが本当にたくさんあります。
 
そんな中で、1年間英語を必死で勉強するだけの、心の強さがあるかどうか。
 
友達をたくさん作って、旅行や遊びを楽しむことによって、生きた英語を学ぶことはできますが、そこで得られる英語は、友達同士で使える「カジュアル」な英語です。
 
実際のビジネスで使える「フォーマル」な英語ではないので、注意が必要です。
 
もし、ビジネスで使えるレベルの英語を身につけたい場合は、よく考えて1年間のプランを立てる必要があります。
 
英語にも敬語(丁寧語)があります。
TPOに合わせて適切な語彙も変わります。
 
こういったことに限らずですが何かを身につけたいと思うならば、意識して学ぼうとしない限りは、身につきません。
 
ですから、ビジネスで通用する英語を習得するためにワーホリ制度を利用する場合は、1年の計画をしっかり立てて、臨んでください。
 
そうしないと、1年後。。。楽しい思い出しか残らなかった!ということになるかもしれません。
それはそれでいい経験なので、悪いことではないですけどね。ニコ
 
無理のない計画としては、
 
ビジネス関係の学校に通って、コネを作ったうえで、現地の企業にアプライしてみる
くらいがいいかもしれません。
 
ちなみに、外国人(特にアジア人)専用の語学学校で斡旋しているインターンシップは、あまりお勧めしません。
 
高い割に、あまりたいしたところを斡旋してくれないことが多いです。
 
現地のカレッジに行って、現地の生徒相手にやっているインターンシップの方が、まだ実りあるでしょう。
 

②リスニング力を伸ばしたい場合

耳は確実に鍛えられます。
1年間海外で過ごせば、ある程度のリスニング力はつきます。
 
ただし、一般的に耳が慣れるのは英語環境に入って3ヵ月くらいといわれていますので、全く英語が使えない・聞こえない状態でワーホリに突入した場合、ようやく英語がすんなり耳に入ってくるようになる前に帰国する羽目になってしまいます。
 
ワーホリをされる方に、絶対にやっておいてほしい事は、
「事前にある程度の英語力をつけておく」
ということです。
 
ワーホリは、実践の場ととらえましょう。
今まで培ってきた英語力をさらに高めるための場として利用してください。
 
1年で伸ばせる英語力は(9割方)限られています。
どのレベルからどのレベルにまで自分を持っていきたいのか。
 
そこが重要なところです。
 
全く会話が成立しないところからスタートすると、1年後はまあそこそこブロークンに英語が話せる状態。
 
日本にいても、そのくらいは何とかレベルアップできますので、わざわざワーホリに行ってアップさせるレベルでもないかもしれません。
 
ちょっともったいないですね。
 
「ワーホリで1年間カナダに行っていた」
 
というと、ワーホリ・留学の経験がない人からは
 
「じゃあ、英語ペラペラなの?」
 
と絶対聞かれます。笑
 
そんな状態で、まだ英語がたどたどしい状態だと、ぶっちゃけ恥ずかしい思いをすることまちがいなしです。滝汗
 
ある程度のお金を使っていくのですから、それに見合った結果になるようにしたいですね。
 

③現地での就業について

まだまだ世界的に景気が不安定な世の中。
現地の方でさえ、就職先を見つけるのに苦労しています。
 
日本の状況を考えてみてください。
日本人でさえ、職を見つけるのに苦労している人がたくさんいますよね?
 
もちろん、職を選んでいるというのもありますが、真剣に探していてもなかなかすんなり採用にはいかないのが現実なのです。
 
海外でも同じです。
 
たとえば、英語が母国語のカナダ人と、英語がちょっとたどたどしい日本人(しかもワーホリビザなので、1年限定)。
 
スキルが同じ場合は、間違いなくカナダ人が採用されるでしょう。
(人間性に問題があれば別ですが・・・笑)
 
働けるから、ワーホリビザ。
 
という理由もわからなくはありませんが、現地企業に採用されるのは、相当難しいという心づもりで準備を進めるのがよいでしょう。
 
もちろん、選ばなければ働けるところはたくさんあります。
 
が、そういう仕事は、お給料は安いですし、あまり今後の自分のキャリアにプラスにならないので、キャリアを積むためにワーホリに行く場合には避けたい状況ですよね。
 
とはいえ、比較的、エンジニア系は需要があります。
カナダでは、当時オープン系のソフトウェアエンジニアなんかは結構募集が出ていました。
 
残念ながら組み込み系は、あまり募集がありませんでした。
C++はいくつか募集がありましたが、当時はCはほぼ皆無。
 
ですが、最近はAIが流行っているので、組み込み系の募集も今は多いかもしれませんね。
Pythonなんていいかもしれません。
 
また、ネットワークやデータベース系の技術も募集が多いので、そういう職業に就いている方は、比較的仕事が見つけやすいかもしれませんね。
 
自分のスキルを活かして、現地企業で働きたい!という目標を持っている方は、ある程度英語力を固めた状態で、ワーホリに臨むとよいと思います。

 

④お金について

 

「ワーホリって働けるから、お金がそんなになくても海外に滞在できる」
と思っている方は少なくないと思いますが・・・。
 
やりたいことをやろうと思ったら、結構お金がかかります。(当たり前ですが・・・)
 
海外に行ったら、絶対旅行に行きたいですよね?
 
ワーホリだったら、語学学校にも行っておきたいですよね?
 
友達と飲みにも行きたいし、クラブとかキャンプとか、BBQとか・・・。
 
ホントに楽しい事がたくさんあるので、お金がかかります。
働かなくても1年過ごせるくらいの余裕を持って、資金の準備をしておきましょう。
 
実際、お金がなくなってビザの期限(1年間)を待たずに帰国する人をたくさん見ました・・・。
(´・ω・`)
 
ワーホリの対象の国は、日本と同じ生活水準の国ならば、物価はそんなに変わりません。
 
家賃などは、ルームシェアなどをすれば抑えられますが、コンドに住みたい人なんかは、日本並みの賃貸料を考えておいた方がよいでしょう。
 
トロントでコンドミニアムを借りている友人がいましたが、日本の田舎より家賃ははるかに高いですww
(さすがに東京よりは安いですが。)
 
「働くのが目的」
 
という人以外は、ある程度の資金は余裕を持って準備しておきましょう。

 

⑤帰国後。。。

 

ワーホリに行った人のうち、結構な割合でワーホリに行っていたことを隠して就職活動をしている人がいるらしいということを耳にしました。

「1年間何をしていたのか?」
 
という質問に答えることができずに、せっかくのチャンスを強みにできなかった人が少なくないとか。
 
ワーホリという制度を活かすも殺すもあなた次第。
 
楽しい誘惑に飲み込まれない程度に楽しみつつ、何かを得て帰ってくるようなプランを立てましょう。
 
事前の準備が大切です。
何事もそうですが、準備なしで飛び込んでもあまり効果はありません。
 
行けばなんとかなるだろう、というのは妄想です。滝汗
もちろん何とかはなりますが、なるようにしかなりません!
 
どんなことでも経験にはなりますが、お金と時間、そして自分のキャリアを中断して、大きな犠牲を払って行くのですから、それ以上のものを得て帰ってきたいところですよね。
 
今の日本もだいぶ景気が良くなったとはいえ、キャリアアップできる30代以降の転職はまだ簡単とは言えないと思います。
 
これから、ワーホリに行こうと計画しているみなさんは、ワーホリを有意義なものにできるように、人生計画をしっかりと立ててから臨んでくださいね。

 

 

 

 ワーホリ体験記 in カナダ 

 

 

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