皆さま
あのちゃまみつが、ようやく
自分らしく生きることができるように
なるなんて、とても嬉しく思います。
さあ、どんな風に生きていくのでしょう。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「オウムの一生物語」
~⑯自分らしく生き始め、自分を表現する~
前回までのお話しはこちらです。
【第一部①~⑩話/人生の課題が作られる】
【第二部⑪話~/人生の課題と向き合う】
オウムのちゃまみつは、過去の
辛いと感じていた闇の出来事を
見事に光の出来事に変換していきました。
その結果、ちゃまみつが魂の奥から
やりたいと感じている「書くこと」で
「自分を表現」するようになります。
その成長ぶりは師匠雲十郎も
目を見張るものがありました。
数々の弟子を一流の看板書きに
育ててきましたが、それからの
ちゃまみつの成長速度はとても
速いものです。
来る日も来る日もちゃまみつは、
筆をくちばしでくわえては、看板に
思い込めて書いていきます。
居酒屋の看板、会社の看板、
自宅の表札、イベントの看板、
地域の交通安全の看板・・・
様々な種類の看板をちゃまみつは、
心から、いや魂から書いていきました。
そのどれもが、躍動感があったり、
安心感があったりと、もちろん
クライアントの望んだ想いを
乗せて、確かに、立派に表現
されているのです。
そうして、ちゃまみつの書いた
看板はとても評判を呼びました。
ちゃまみつは、そのことを誇りに
思っていましたし、雲十郎も
白い毛をフワフワさせながら
目を細めてそれを喜んでくれます。
ちゃまみつの書いた看板は
今のままでも、もちろん評価も
されていましたし、自分でも自分を
しっかりと表現できていると思って
いました。
でも、書き続けていると、どうしても
クライアントにも「あ、これはちゃまみつの作品だ」と
書き方ですぐにわかるようになっていきます。
確かに、それはそれで素晴らしいことです。
一介の看板書きが書いた看板を
誰が書いたかわかるなんて、とても
名誉なことでもあるのです。
そうして、雲十郎は、ちゃまみつが
こんなところで終わるようなオウムでは
ないと、感じていました。
ある日、雲十郎は、ちゃまみつに
こう聞きました。
「ちゃまみつ、お前の作品は素晴らしい」
「ありがとうございます」
「たしかに、多くの人の心に残る看板になっている」
「雲十郎さんのおかげでもあります」
「しかしな、このままではただの売れた看板書きだ」
「はい」
「本当に心、いや魂を揺さぶるような作品を書いてみたくはないか?」
「はい、もちろんです!」
「では、どうしたらいいか徹底的に考えてみなさい」
ちゃまみつは、正直に言って、
さらに他のオウムたちの魂を
揺さぶるような作品をどうやって
書けばいいかわかりませんでした。
たしかに、このまま書き続けても
きっと食うに困ることはないかもしれません。
でも、やっぱり、ちゃまみつには
生まれる前にやりたいと決めてきた
ことがあったのです。
だから、どうしてもこの状態では
満足できないようになっていました。
なので、ちゃまみつは、どうしていいか
わからず、迷い葛藤する日々を送ります。
もっとオウムたちの魂を揺さぶるような
作品を書きたいけど、今のままの状態で
書いていてもそれは、叶いそうにないのです。
しばらくの間、そんな日が続きました。
ちゃまみつは、師匠雲十郎にたまらずに
聞いてみることにしたのです。
「僕はこれからどうしたらいいのかわかりません」
白いフワフワとした毛を整えながら、
雲十郎は答えました。
「よーく、自分の心や身体に問いかけるのじゃ」
ちゃまみつは、雲十郎の言っていることが
よくわかりませんでした。
でも、きっとそこに正解があるような気が
しています。
その日の夜、寝ていたちゃまみつでしたが、
強烈な痛みが身体に出てきました。
あまりの痛みにちゃまみつは飛び起きます。
あまりの痛みに冷や汗をかいた、
オウムのちゃまみつは、大きくなった
右羽で左羽を何度も何度もさすっていました。
【続く】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。