皆さま
せっかく生まれてきた家族との
間に、様々な問題が起きている
ように見えます。
オウムのちゃまみつは、この辛い時期を
どう過ごすのでしょうか?
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「オウムの一生物語」
~④妹の誕生と母との因縁~
前回までのお話しはこちらです。
父ユクオが家に帰って来なくなってから、
数週間が経ちました。
ちゃまみつは相変わらず幼稚園での
集団生活に慣れることができません。
本当は父ユクオに羽ばたき方を
教えてもらいたかったちゃまみつですが、
大変そうな母トモコにそのことを
言い出すこともできませんでした。
そんなある日、ちゃまみつは
母トモコを見て、ある変化に
気が付いたのです。
なんと、母トモコのお腹が
大きくなってきていたのです。
母トモコはちゃまみつに言いました。
「ちゃまみつ、あなたお兄ちゃんになるのよ」
ちゃまみつは、その言葉に驚きました。
喜びを感じたことも事実です。
しかし、いったいお父さんは誰なのだろう?
小さいながら、ちゃまみつはなんとなく
そんなことを感じていたのです。
でも、きっと父はあのユクオだと
ちゃまみつは、なぜだか信じていました。
しばらく経つと、小さな小さな
オウムの赤ちゃんである女の子が
生まれてきたのです。
母トモコが赤ちゃんを両羽で抱えながら、
ちゃまみつに見せてくれました。
「ちゃまみつ、あなたの妹よ」
「初めまして、赤ちゃん。僕の妹」
それから、母トモコはとても忙しく
なりました。
妹の名前はアヤコと名付けられます。
ちゃまみつとまだ小さいアヤコの
世話をしながら、仕事にも出かけて
いくようになったからです。
みるみるうちに母トモコの
表情には疲れがあらわになって
いきました。
そうして、段々とそのストレスのような
ものの捌け口として、ちゃまみつに
母トモコはぶつけるようになります。
アヤコを抱きながら、ちゃまみつに
とても辛い言葉をかけることも
しばしばでした。
ちゃまみつの頭に母トモコでくちばしで
思いきり叩くこともあったのです。
ちゃまみつは、徐々に居場所が
なくなっていく感覚に陥りました。
幼稚園に行けば、いじめっ子が
います。家に帰っても母トモコからは
きつい言葉や暴力を受けます。
ちゃまみつは、まだ小さいながら
どうしていけばいいのか、困りました。
そんなときは、決まって目を閉じます。
大きな神様のようなイメージが湧いてきて、
ちゃまみつを慰めます。
「大丈夫だぞ」
今日もそんな声が聞こえてきました。
ホッとした安心感からかちゃまみつは
フッと涙を流します。
その瞬間に何者かの手のひらが
ちゃまみつの頭をポンポンと優しく
叩いたような感覚をちゃまみつは
感じます。
涙で濡れた目をフッと開けてみますが、
そこには誰にもいませんでした。
もう一度ちゃまみつが目を閉じると
大きな神様のような姿をしたものが、
先ほどより少し笑顔になっていると
ちゃまみつは感じています。
そうして、ちゃまみつは一見すると
とても辛い状況に置かれていましたが、
なんとか生き抜いていきました。
ちゃまみつは、その後小学校へ
入学します。
小学校へ入学すると、オウムたちは皆
飛行訓練を行います。
そこで、ちゃまみつに関わるとても
大きな事象が発覚するのです。
【続く】
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。