皆さま
ここまでちゃまみつの一生は、
とても辛くて苦しいもののように
感じられます。
でも、きっとそれを経ることで、
経験することで、また違った
新しいことを体験することが
できるはずです。
ただただ、今はそういう時期なだけです。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「オウムの一生物語」
~⑫師匠からの大切な提言、愛と家族~
前回までのお話しはこちらです。
【第一部①~⑩話/人生の課題が作られる】
【第二部⑪話~/人生の課題と向き合う】
オウムのちゃまみつが看板に書く文字の変化、
言動の変化から、ちゃまみつの愛の欠乏感を
感じ取った師匠の雲十郎は、ちゃまみつに
言葉をかけることにしました。
「ちゃまみつ、最近調子はどうだ?」
「はい、だいぶ慣れてきたように思います」
「そうか、それはよかった」
「もっと新しい文字も書いていきたいです」
「それは、素晴らしい、わしも楽しみじゃ」
「・・・・・・」
「何か気になることがあるのではないか?」
「・・・・・・」
「ちゃまみつの文字を見れば一目瞭然だがね」
「文字!に何かが」
「ハッキリ言おう、ちゃまみつの文字には圧倒的に安心感がない」
ちゃまみつは、脱力しました。
「そう、安心もせずに書いている文字になっているのじゃよ」
そうして、雲十郎は一枚の看板をちゃまみつに
見せます。
「ほら、この文字なんか、慌てて焦って、文字を払っているじゃろ?」
神妙な面持ちでちゃまみつは頷いています。
「そんな状態じゃあな、とてもじゃないけど、まともな文字は書けないぞ」
「では、どうしたらいいのでしょうか?」
「まずは、ちゃまみつ、自分を癒しなさい。安心するんじゃよ」
「でも、どうしたらいいかわからず・・・」
ちゃまみつは、夜になるととても不安な気持ちに
なることを師匠雲十郎に話しをしました。
それだけでも、ちゃまみつは少し整理されたのか
ホッとすることもできたのです。
雲十郎は、ちゃまみつのことを
さらに遡って聞いてくれました。
雲十郎は、ちゃまみつの母トモコとの
仲違い、妹アヤコへの嫉妬、父ユクオの
突然の失踪、幼稚園や小学校で
変わっていると言われていじめに
あったことを少しずつですが、聞いて
いったのです。
白いフワフワとした体の毛を、自分の羽で
整えると、雲十郎はちゃまみつに「書」を
書いて手渡しくれました。
そこには、
「愛」
「家族」
と書かれています。
ちゃまみつは、その「書」を
大切そうに受け取ります。
誰にも話したことのないことを
雲十郎に話したことで、ちゃまつの
心は少し軽くなっていました。
ちゃまみつは、「家族」「愛」について
少し考えてみようと思うようになります。
【続く】
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。