皆さま

 

ちゃまみつ、応援してるぞ!

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

不安な人生から安心の人生に転換した僕の物語

 

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「オウムの一生物語」

~⑥異常なまでの母からの心配~

 

前回までのお話しはこちらです。

~①生まれる前に大切なことを決めてきた~

~②決めてきた家族との出会い~

~③残った不思議な感覚と父との別れ~

~④妹の誕生と母との因縁~

~⑤決めてきたはずの左羽の不具合~

 

左羽に不具合があることが

わかったちゃまみつは、先生から

「お母さんに報告して病院に行きなさい」と

言われていました。

 

しかし、家に帰って母トモコの様子を

うかがっていると、妹アヤコの世話に

仕事にとても忙しそうにしています。

 

ちゃまみつは、自分がこれ以上

母トモコに負担をかけたくないと

思いました。

 

きっと、母トモコは怒りだすのではないかと、

ちゃまみつはそう信じています。

 

「僕が我慢すればいい」

「そのうちにきっと良くなる」

「先生には黙っておこう」

 

そう決めて、自分の左羽の不具合の件を

母トモコに報告しないことにしました。

 

ちゃまみつは母トモコに隠し事をすることになり、

先生にも嘘をつくことになります。

 

そんな罪悪感がちゃまみつを襲いましたが、

正直に言う方がとてもじゃないけど、

ちゃまみつには酷な選択だったのです。

 

そんなことがありましたが、日々は

いつものように過ぎていきます。

 

ちゃまみつとしても、もうこのことは

きっと先生も忘れていると感じていました。

 

しかし、ある日ちゃまみつが小学校へ行くと

教室で先生にこう言われたのです。

 

「ちゃまみつ、お前お母さんに左羽のこと報告していないそうだな」

 

ちゃまみつは小さい心臓を「ビクン」と

跳ね上がらせました。

 

と、同時に周りの児童たちが騒ぎたてています。

 

「え、え、え」

 

ちゃまみつは、何も言えずに

戸惑うことしかできませんでした。

 

どうやら、先生が母トモコと話したときに、

左羽の不具合について話が及んだことで

発覚したのです。

 

ちゃまみつは、先生からも約束を

破ったこと、自分の身体のことを

放っておいたこと、いろいろなことで

こっぴどく叱られました。

 

そのせいもあって、回りの児童からも

「ちゃまみつは変な奴」と

からかわれるようになってしまいました。

 

ちゃまみつにとって、それはそれで

辛いですが、もっと憂鬱なのは家に帰って

母トモコと顔を合わせることでした。

 

でも、行く先のないちゃまみつは

学校が終わってフラフラと歩いています。

 

近くの公園で佇んでみたり、近所の

駄菓子屋を遠くから覗いてみたりしました。

 

段々とまわりも暗くなっていきます。

 

それでもちゃまみつは、家に帰らず

公園でブランコに乗っていました。

 

ちゃまみつは下を向いていて気が付き

ませんでしたが、頭を上げるとそこには

先生がいたのです。

 

どうやら母トモコから

「ちゃまみつが帰らない」と

先生に連絡をしていたようでした。

 

先生をさらに怒らせてしまいました。

先生と一緒に家に帰ります。

 

その後、母トモコからは叩かれました。

昔の優しさを思い出せないくらいに

怒り心頭の表情をメラメラとちゃまみつに

向けています。

 

「お母さん、ごめんなさい、ごめんなさい」

 

ちゃまみつは必死に謝りましたが、

すぐには母トモコは叩くのをやめませんでした。

 

母トモコが息を切らしたところで、

少し落ち着いてきたようです。

 

ちゃまみつは泣きながら謝り続けています。

 

そうして、母トモコは言いました。

「ちゃまみつ、左羽が悪いこと、なんでお母さんに黙ってたのよ?」

「明日病院に行くわよ」

 

今度は母トモコはとてもちゃまみつを

心配しているようでした。

 

母トモコはひとしきりちゃまみつを

怒ったのですが、その後はちゃまみつに

愛を向けるつもりで、心配なことを

口にしました。

 

母トモコは、心配することこそ愛だと

どこかで勘違いしていたのです。

 

その心配っぷりはとても大きなものでした。

 

ちゃまみつを様々な病院に連れて行き、

事あるごとにちゃまみつにこういいました。

 

「いつか、飛べなくなるわよ」

 

オウムにとって飛べなくなることは、

それは生きることに支障が出るほど

大きな障がいとなります。

 

それでも母トモコは根拠もありませんでしたが、

事あるごとにこの言葉をちゃまみつに

言うのです。

 

特に母トモコの都合に合わせて

ちゃまみつが行動してくれないときは、

そのことを言いました。

 

気が付くと脅し文句のように

なってしまっていたのです。

 

でも、母と子の中だけで行われているので、

そのことは誰も気が付くことができませんでした。

 

母トモコも脅しているつもりなどなく、

心配=愛だと思って、言い続けます。

 

ちゃまみつも自分は言われていて

当然なのだと、そういうものなのだと

どこか受け入れていってしまっていたのです。

 

何もわからない小さな小さな

妹アヤコの笑顔だけが、その

家族の中の光になっていました。

 

【続く】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。