令和3年9月5日、パラリンピック閉会式が行われ、一連のオリパラの事業が終了いたしました。

私はパラリンピックの閉会式で一部の音楽制作・ディレクション等を担当していました。
今まで本件について黙っていたのは実質的な守秘義務があったためです。

オリパラ開催に関しては、賛否両論があったことは周知の事実ですし、私自身も強く認識していました。

オリパラ開催にあたっては従前より危惧されていた通り、医療関係のリソースがオリパラ対応のために接収され、市中の感染者への対応を逼迫し、このことによって間接的であったとしても自宅放置された患者などに十分な医療供給が届かず、助かるはずだった命が助からなかった可能性すらあります。

この点に関しては、いち末端の関係者ではあっても、本当に胸が押しつぶされる気持ちでいっぱいで、いくら謝罪しても足りないくらいの思いです。

まったく無意味な謝罪かもしれませんが、医療供給の不足により苦しんだ方たちとそのご家族に心から謝罪したいと思います。

本当に申し訳ありません。


私がこの事業に関わることとなった経緯と理由について、関係者に迷惑がかからない範囲内で可能な限りお話します。

私がこの話を受けたのは2021年5月末で、制作都合上のデッドラインのギリギリともいえる時期でした。
このギリギリの時期にオファーされたのは、様々な報道にあったように五輪開催が1年延期されたことや、パワハラ・差別演出問題などで、制作チームの布陣が二転三転と交代していったことに起因すると認識しています。

そのような特異な事由がなければ私のような底辺ミュージシャンにオファーなどはなかったでしょう。
一部のツイッターの経済クラスタからは「自己実現に失敗した者」と揶揄されるほどですので、正真正銘の底辺ミュージシャンです。

オファー元は仕事上旧知の関係の方で、「デッドラインがギリギリで困っている」ことを告げられ、承諾した次第です。
その際、私は「自分はいわゆる五輪開催反対派であるし、自分程度の能力のある人材なら他にもいる。他を当たったらどうか」と話しましたが、先方より「それでもcargoさんの今までの仕事を信頼している」との旨を告げられ、「それならばお受けします」とお答えしました。

また、オファー元から「パラリンピック閉会式のコンセプトは『誰もが生きているだけで楽しい世界』で、かつ『調和を超える”超和”』である」と告げられ、そのこともオファーを承諾した理由になります。

私自身は、奇しくも同様のコンセプト「誰もが生きていたくなる社会」を掲げる政治政党「れいわ新選組」を支持しており、個人的にもこのキーワードは極めて大事なコンセプトであると考えています。当該オファー元からこのキーワードを告げられた時には、強く賛同の意を表明しました。

そしてこの時期は「感染状況の悪化から五輪は延期されるだろう」との淡い予想を抱いてもいました。
しかしながら、この後すぐに、この当時の私の五輪開催に関する認識は甘かったかもしれないと振り返らざるをえない状況になりました。

5月末はCovid-19感染者数も減少ベクトルに差し掛かっていた時でありましたが、一方では、「ファクターX」と言われていた東アジア人特有の免疫構造を乗り超える強力な感染力を持つデルタ株の流行も早晩顕著になるだろうと一部では予想されていました。
結果として、8月中旬には東京の1日の感染者数は6000人にも届くかという程の大規模な感染拡大状況となってしまい、上述した通り、医療サービスさえ受けられない人々の存在まで許すこととなってしまいました。

オリンピック開催中にCovid-19感染者数が増加する状況に心痛の思いではありましたが、しかし、一度オファーを受けた以上、いち職人として途中で投げ出すことなど絶対にできませんし、なんやかやと自分自身に対し言い訳をしながらも、懸命に音楽制作に携わっていたという経緯になります。


もう一つ、オファーを受けた理由として大きいものが私の経済的事情です。
皆さんもご存じのとおり、2020年1月頃からのCovid-19の流行以来、私達イベント関係者はイベントを開くこともできず、その収入は途絶えたままになっています。
特に近年、事業の殆どをイベント関係にほぼ全振りしていた自分にとっては、収入が6割・7割と減少する事態となりました。

この点に関しては、イベント関係者に対して殆ど救済策を講じることのなかった安倍晋三並びに菅義偉ら日本政府、小池百合子ら東京都の愚策の数々を呪うばかりです。

安倍晋三は2020年1月に、Covid-19の発祥地とされる中国・武漢がロックダウンされた後に、能天気に「春節ウェルカム」ビデオを外務省ホームページに掲げ、中国からの感染者を含む旅行者の流入を歓迎、以降、4月の緊急事態宣言時まで400万人以上もの外国人の入国を許しました。

菅義偉は、感染力の高いアルファ株・デルタ株の国内流入が懸念される時期にあっても、入国者管理のための水際対策もろくに行わず、それら変異株の感染拡大を許し、その後もワクチン接種さえ増えれば支持率を挽回できるとの間違った認識をもとに「ワクチン一本槍作戦」を貫き、更なる感染拡大を誘因するに至りました。
また、補正予算編成のための臨時国会開催を忌避したいがばかりに、感染・経済対策予算の総額約59兆円の真水のうち、30兆円を未執行のままにすることで、困窮する人々を見殺しにしました。

小池百合子は、感染拡大の主要因とした飲食店ならびに周辺業者、イベント業者に殆ど支援を行わず、また感染拡大と医療供給の逼迫への誘因となる東京五輪を誤った時期に強行しました。

この三人とお仲間の日本政府と東京都の与党議員・上級公務員たちは、ろくな感染対策・経済対策を行わないまま、国民を困窮させるにまかせたのです。
(もちろん、現場レベルで懸命に対応してくださっている公務員の皆さんに関してはその限りではありません)

結果として、自殺者は12か月連続で前年比で増加し、廃業する企業も過去最高数を記録生活保護相談数も激増している事態となっています。

このような状況は、日本政府の無策・失策だけにより眼前に広がったわけではありません。
日本政府は意図的に中小企業や個人事業主などの弱い立場の人々を困窮させ、事業を畳むように仕向けました。

このことを私達は「中小企業淘汰政策」と呼んでいますが、これはただの妄想や陰謀論ではありません。
数々のエヴィデンスと経済学的事実から、彼らが意図的に中小企業を潰そうとしていることは明らかで、公党としても共産党とれいわ新選組の二党が異口同音のことを発しています。以下リンク先で、この件についてまとめています。
 

▼ 菅政権の「中小企業淘汰」政策 まとめ(保存版リンク集)
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12673250506.html


こうした状況のもと、自己実現に失敗した底辺ミュージシャンの私は、藁にもすがる思いでパラ閉会式の音楽制作のオファーを断るすべもなかった次第です。

そうはいっても、皆さんが想像するような金額を貰っていないのが実情ではあります。
当初百何十億円とあった開閉会式の予算が、なぜか1/10レベルにまで減っていたことは各報道により皆さまにも周知のことと思いますが、末端の使い捨て労働者の私には真相はよくわかりません。

ただ、日本政府が意図的に「中小企業淘汰」政策を行い人々を困窮するがままにまかせていること、また五輪開会・閉会式の予算の大部分がどこかに消え、関わったスタッフやボランティアの労働力を搾取してまで開催せねばならなかったことの2点に関しては私も激怒していますので、ことの真相を確かめるべく東京都やJOCに対して開示請求ができるならすべきだろうと思います。

東京都の財政や、その都の財政を「暗黙の政府保証」により担保する日本政府の財政はまったく問題ないため、労働者の権利侵害を伴わずして財源の捻出は可能でした。
もちろん五輪開催によって持っていかれたとされるコロナ感染・経済対策費も本来は捻出可能で、医療供給体制の拡充によって多くの人が自宅放置によって苦しんだり、経済苦で自殺者が続出するような事態も防げていた可能性も高いと考えられます。

国や都の財政について興味がおありの方は、以下リンクで経済学的論理をもとに詳細に調査しているので、ぜひご覧いただきたく思います。

 

  『東京都の財政について』

▼【都知事選】財源論を検証した記事のリンクをまとめました【山本太郎】
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12608741170.html

▼【山本太郎】東京都債15兆の起債と日銀引き受けは可能なのか考察します。【財源論】(7/2修正)
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12606121350.html

▼【都知事選】宇都宮氏の支出案に提案があります。(0626、0627、0630修正版)
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12606952216.html

▼【都知事選】宇都宮氏の山本太郎支出案に対する批判に、反論する。【財源論】
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12608016960.html
 

 

  『日本政府の財政について』

▼池上彰氏の「国の借金デマ」に反論します。
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12618755663.html

▼「池上氏の国の借金デマに反論する」ブログに対する質問にお答えします。
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12619583897.html

▼「池上氏の国の借金デマに反論する」ブログに対する質問にお答えします。その2
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12619896071.html

▼コロナ予算の半分を使ってなかった日本政府。おまけにIMFに粉飾報告も!
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12680206145.html

▼高井議員の質問に対する財務副大臣に反論します。【念仏ラジコン・伊藤渉財務副大臣】
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12676115088.html

▼竹中平蔵や緊縮リベラル様の言う「北欧のような税率に」は間違いです。
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12672097701.html

▼IMF、FRB、ECB、米財務省のトップが「金利が成長率以下なら赤字支出できる」と言ってる事実
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12671038773.html

▼【更新版】コロナ対策費、米国は637兆円、日本は59兆円!!【衰退国家ニッポン】
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12670848967.html

▼少子高齢化は問題じゃない。レイ教授に教わる日本の「Stop-Go-Stop政策(ドケチ財政)」
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12664539224.html

▼規制改革で行政をゆがめ続けた既得権益者としての自民党(アベとスガ)
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12659069868.html
 


しかしながら、私がどんなにマクロ経済学的事実をもって憤慨しようが、相手は利権のためのみに生きる無法者集団のようなものであります。

安倍晋三に関しては、河井夫妻の買収事件に関わっていた疑惑をはじめ、「桜を見る会」で有権者買収を行っても起訴さえされませんし、モリカケ事件でもやりたい放題でした。「空前絶後の世界最大規模の234兆円のコロナ対策」も完全な虚偽であったことは既知の事実です。

「森友事件」において財務省職員の赤木氏を自殺に追い込んだ主犯とされる菅義偉や官僚の和泉らが重要な公文書を隠蔽した疑惑も解決されておらず、安倍政権の数々の悪行の中心に菅義偉がいたことは確実であります。

小池百合子も学歴詐称疑惑や国家戦略特区における売国行為、政治資金に関する数々の不正疑惑がなどが未解決であるなど、その傲岸不遜な行いは枚挙にいとまがありません。

次期首相と目される違憲的存在かつ昭和で時間の止まった河野”イキりブロック”太郎も、「ワクチン接種の死者はいない」などとデマを吐きながらも傍若無人なふるまいを放置されていますし、このアンタッチャブルな人たちの暴政はまだまだ続くかもしれません。


この手の無法者集団を総取り換えしない限り、我々末端の労働者の未来は搾取され続けるものと予想されます。

そのためには10月に予定される衆院選で自民党を下野させることが必要ですので、皆さんの協力が必要です。


去年の5月にとんかつ油をかぶって火をつけて亡くなった、とんかつ屋のご主人のことを思い出します。
彼は、2020年に予定されていた五輪の聖火ランナーにも決まっていましたが、コロナ禍で消毒液が手に入らない、お客さんを迎えられない、と焦燥していたそうで、絶望し自死の決断に至ったという話でした。

このコロナ禍で、政治の愚策により人生をぶち壊された方は数多くいるでしょう。


平和の祭典であるはずの五輪が、多くの人を不幸にした事実は消し去ることはできません。
私がそこに関わった事実も、消し去ることはできません。

再度となりますが、医療逼迫の間接的原因の一つともなった東京五輪に関係したことを、深くお詫びしたいと思います。
どんなに言い訳をしようが、自分が生き延びるために、他人を犠牲にしてしまったような気持ちです。

まことに申し訳ありませんでした。


これからは自分のスキルを駆使し、頭のおかしい日本政府の悪行の追及と、「誰もが生きていたくなる社会」の構築にもより一層精進してまいります。

今後、「リベラル派」からは、私が死ぬまで「おまえのせいで人が死んだ」と攻め続けられることになるでしょうが、それは言い訳できない話ですので、甘受するほかありません。



なお、当然のことではありますが、憲法14条・18条ならびに、オリンピック憲章の根本原則4条、IOC倫理規定の1条4項を根拠法として、私が公務員(特別公務員・みなし公務員含む)から経済的不利益や差別的扱いを受けることはありません。  

もし、本件ブログ投稿に関して、私が上記公共事業関係者らから何らかの圧力ないし差別を受けた場合は、その旨を皆さまに報告し、しかるべき機関とも話し合いを行います。


以上。


cargo(GOKU)