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勝負の時が来た。

なぜ僕はここにいるのか・・・・・・・・・・・・。

ここに来るまでにどれだけのものを失ったか・・・・・・。

今の自分を見つめなおすためにも過去を振り返り、

今、自分が置かれている状況を再認識するために

素顔の自分を、ありのままの自分をさらけ出すことにしました。

ここに書かれていることは紛れもない真実。

いや、どこかで自分で美化したものかも知れないけれど

自分の心の中の真実を告白します。


目次

第1話  はじめに             

第2話  就職活動編・当時の就職事情

第3話  就職活動編・就職試験 面接

第4話  就職活動編・JTBを選んだ理由

第5話  就職活動編・筆記試験その1

第6話  就職活動編・筆記試験その2

第7話  就職活動編・筆記試験その3

第8話  アルバイト編・那須博之監督との出会い

第9話  アルバイト編・僕の仕事とは

第10話 アルバイト編・撮影所にてその1

第11話 アルバイト編・撮影所にてその2

第12話 アルバイト編・撮影所にてその3

第13話 アルバイト編・チーマー達との出会い

第14話 アルバイト編・僕の役割

第15話 アルバイト編・事件その1

第16話 アルバイト編・事件その2

第17話 アルバイト編・撮影の終わり

第18話 JTB勤務編 入社式

第19話 JTB勤務編・配属

第20話 JTB勤務編・旅立ち

第21話 JTB勤務編・いざ大阪へ  

第22話 JTB勤務編・独身寮へ

第23話 JTB勤務編・寮生活のはじまり  

第24話 JTB勤務編・初出勤

第25話 JTB勤務編・支店配属

第26話 JTB勤務編・支店長との対面

第27話 JTB勤務編・営業課へ

第28話 JTB勤務編・ 営業開始

第29話 JTB勤務編・飛び込み営業

第30話 JTB勤務編・営業の成果

第31話 JTB勤務編・新入社員研修

第32話 JTB勤務編・同期の事故死

第33話 JTB勤務編・同期の事故死その2

第34話 3人の男たち

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阪神大震災が起きたあの日。

僕はその日の晩にやっと新幹線で大阪に戻った。


高槻にある独身寮の僕の部屋は見事にめちゃくちゃだった。

棚から落ちただろう本やお皿、コップが床に散乱し、電話機も受話器を

吹っ飛ばして床におちていた。

後から支店長に聞いた話だが、僕は連絡がつかないため夕方までJTB

社員の行方不明リストに乗っていたらしい。


周りの独身寮の仲間に地震発生時の話を聞いた。

朝方の発生だったため、みんなはまだ寝床の中で経験した恐怖を口々に

していた。


「マジで死ぬかと思った。」みんなそう語っていたのを思い出す。


高槻は大阪と京都にある都市で神戸からは少し距離がある場所である。

そのため比較的被害が少なかったと言えるのかもしれない。

幸いなことに同じ独身寮の仲間は大きな怪我もなくみんな元気だった。


しかし、同じ日に東京ではある事件が起きていた。

その日から数日後、母親から電話があった。

僕の2歳年下の従兄弟のTが急に倒れて入院したとのことだった。

しかも意識不明の状態だと聞かされた。

 

電話口で僕は母に問いただした。

「何が起きたの?」

「事故にあったの?」

 

電話口で母親はこう答えた。

「よくわからないけど、突然倒れて救急車で運ばれたらしいよ。」

「検査の結果、脳に問題があるみたい・・・・・。」

 

「大丈夫なの?」

 

母「よくわからない。」

 

数日後、僕の両親は病院に見舞いに行き、叔母夫婦から詳しい事情を

聞いてきた。

 

そして、今度は父が大阪にいる僕に電話でその内容を教えてくれた。


「T君は東京でボランティア活動をしている途中に急に倒れたらしい。

救急車で病院に運ばれたのだけど数日たった今でも意識が戻らない

状態なんだ。

検査の結果、原因は脳の血管が破裂したことによるものらしい。

検査して初めてわかったことだけど、T君は生まれつき普通の人よりも

脳の血管が細かったらしいんだ。」


その後、さらに詳しい検査のあと聞いたことだが

彼の脳の血管は生まれながらにして破裂することがきまっていて

その危険性は1年に3%づつ増していたのだと。


つまり彼の脳の血管は33年以上はもたないことが

生まれたときから決まっていたことになる。


1995年1月16日。阪神大震災の日にその日が来たのだ。

当時、彼は慶応大学の4年生。春にはテレビ局に就職が決まっていた。


それ以来、彼の意識は戻らなかった。

2006年8月18日までの10数年の間。


人生とは何だろう。

運命とは何だろう。

生きるとは何だろう。


若くして不幸にもこの世を去った3人の男たち

高校時代の後輩

会社の同期

従兄弟のT


彼らは僕に無言で語りかけた。


そんなんでいいのか?

いつ死ぬかわからないんだぞ!


まだ20代の前半のことだった。

長くなるので今日はここまで。次回に続く・・・・・・・・・・・。


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