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勝負の時が来た。
なぜ僕はここにいるのか・・・・・・・・・・・・。
ここに来るまでにどれだけのものを失ったか・・・・・・。
今の自分を見つめなおすためにも過去を振り返り、
今、自分が置かれている状況を再認識するために
素顔の自分を、ありのままの自分をさらけ出すことにしました。
ここに書かれていることは紛れもない真実。
いや、どこかで自分で美化したものかも知れないけれど
自分の心の中の真実を告白します。
目次
第1話 はじめに
第2話 就職活動編・当時の就職事情
第3話 就職活動編・就職試験 面接
第4話 就職活動編・JTBを選んだ理由
第5話 就職活動編・筆記試験その１
第6話 就職活動編・筆記試験その２
第7話 就職活動編・筆記試験その３
第9話 アルバイト編・僕の仕事とは
第10話 アルバイト編・撮影所にてその１
第11話 アルバイト編・撮影所にてその２
第12話 アルバイト編・撮影所にてその３
第13話 アルバイト編・チーマー達との出会い
第14話 アルバイト編・僕の役割
第15話 アルバイト編・事件その１
第16話 アルバイト編・事件その２
第17話 アルバイト編・撮影の終わり
第18話 JTB勤務編 入社式
第19話 JTB勤務編・配属
第20話 JTB勤務編・旅立ち
第21話 JTB勤務編・いざ大阪へ
第22話 JTB勤務編・独身寮へ
第23話 JTB勤務編・寮生活のはじまり
第24話 JTB勤務編・初出勤
第25話 ＪＴＢ勤務編・支店配属
第26話 ＪＴＢ勤務編・支店長との対面
第27話 ＪＴＢ勤務編・営業課へ
第28話 JTB勤務編・ 営業開始
第29話 JTB勤務編・飛び込み営業
第30話 JTB勤務編・営業の成果
第31話 JTB勤務編・新入社員研修
第32話 JTB勤務編・同期の事故死
第33話 JTB勤務編・同期の事故死その２
第34話 3人の男たち
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Yは大阪生まれの大阪育ち、僕は東京生まれの東京育ち、
しかし新入社員の僕たちが配属されたところはYは東京・銀座で団体旅行
を専門に扱う団体旅行銀座支店。
僕は大阪の郊外にある高槻で個人旅行を中心とした一般支店だった。
正直、彼がうらやましかった。
東京で、しかも中心の銀座で大手企業の招待旅行や販促旅行などを扱う
支店。僕は郊外の工場や研究所の出張チケットの配達や慰安旅行の営業。
同じ会社の中でもしている仕事は天と地の差があった。
でも、僕らは新入社員で慣れない環境のもとで働くという共通点があった。
仕事もことでも重なることもあった。
だから何度か銀座の彼に相談したこともあった。
でも、旅行会社という多忙な職業柄、電話では話すことがあっても顔をあわす
ことはなかった。
しかし突然、彼と顔を合わすことになった。
あれは入社2年目のことだったと思う。
朝の朝礼が終わった直後のこと、新入社員研修で同じクラスの同期から
突然、支店に電話がかかってきた。
「Yが交通事故で死んだ。」
あまりにも唐突な電話に僕は動揺した。
そして、こう聞いた「何で？どうしたんだよ？」
電話ぐちの同期はこう答えた。
「今日の朝方のこと、東京の独身寮にいるYともう一人が車で帰宅途中に
交通事故を起こした。遊んで帰ってくるところだったらしい。」
「対向車と正面衝突だって。」
驚くほど冷静に僕はこう聞き返した。
「即死だったのか？」
同期は答えた。
「詳しいことはわからないけど明日、大阪の実家でお通夜だそうだ。」
彼の実家の住所とお通夜の時間を聞いて電話を切った。
僕は2年前に自分の目の前に起こった光景 を思い出していた。
今、目の前にいる仲のいい人間が、一瞬のうちに無残な姿になった
光景を・・・・・・。
そして、恐ろしく冷静にこう思った。
「よかった苦しまなくて・・・・・・・・・・。」
長くなるので今日はここまで。次回に続く・・・・・・・・・・・。
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