昨日はJFA、日本サッカー協会からの依頼で、Fリーグのフィットネス研修会で講義をしてきました。

 

 

 

 

 

僕の担当したテーマは、パフォーマンスアップ戦略論。

パフォーマンスを高めるための戦略、つまり考え方について、講義と実技の2パートの担当です。

 

 

 

 

 

 

数々の方法論が氾濫する中で、氾濫しているからこそ考えるべきは、「考え方」。

そしてパフォーマンスを高めるのであれば、パフォーマンスの構造を十分に理解することが求められるのではないか。

 

 

そしてトレーニングの方法論ばかりがフォーカスされていく中で、起こりがちなのが「手段の目的化」

 

 

 

トレーニングはあくまでパフォーマンスを高めるための手段のはず。

なのにいつのまにか何キロ持ち上げられるように、バランスボールに立てるように、何秒で走れるように、ということそのものが目的化してしまう。

 

 

トレーニングを通じて選手のパフォーマンスアップを支える手段を提供するはずの立場の僕らが、そのことを忘れてしまった結果、被害を被るのはいつも選手。

 

 

 

だから、手段を選ぶための考え方、戦略をもう一度見直そう。

 

 

例えばそれは体幹トレーニングの考え方であり、動きづくりの方向性。

本当の本当に、「ブレない体幹」で大丈夫なのか。

 

 

 

そして、「日本人」の特徴。

これまでも何度も書いてきた通り、フットサルやサッカーは南米や欧州が発祥である「高重心系」のスポーツ。

 

 

 

だから高いパフォーマンスを発揮できるための大前提として高重心がある。

でも、作った人たちはそもそも何も考えなくても高重心系だから、「高重心でやるんだよ」とは誰も教えない。

 

 

けれど僕らは日本人。

重心を下げる、腰を落とす、どっしり、安定、が精神性・身体性ともに好む。

好むだけでなく、無意識に重心を下げるという性質を持ち合わせている。

 

 

 

文化的、価値観的に。

 

 

 

「腰を落とせ」。

日本のあらゆる競技で「基本」として指導されているこの言葉に象徴されている。

 

 

 

 

 

日本人選手は、低重心系である相撲や柔道を生み出した文化を前提として、高重心系スポーツであるサッカーやフットサルをやるという構図の中にいます。

 

 

 

だから、必ず高重心系の身体操作を身につける必要があります。

だから、自分たちは無意識に低重心運動を起こすということに気づく必要があります。

 

 

 

欧米系トレーニングには、低重心の前提を持つ選手が高重心を獲得するというシステムは存在しません。

だから彼らと同じことをやっても同じ効果が得られない。

 

 

 

トレーナーやフィジカルコーチなど、トレーニングを指導する立場にある者は、「他者に努力させる側」。

 

 

 

だから、何よりも「努力の方向性」に注意する必要があるんじゃないかな。

 

 

 

今回もJFA側にお願いして、全て録画OKに。

チームに持って帰ってもらって、検証・復習・習得に使ってもらいたいから。

 

 

 

高重心の鍵になる前モモ抜き。

 

 

 

もう男子たちに前モモを触られまくるのは慣れました…。

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

実技の様子。

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

追伸

思い出せない爆笑。

 

 

 

 

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サッカーや野球など、チームトレーニングをしていていつも感じること。

 

 

 

時間の使い方がもったいない。

チーム全体というより、個人レベルでの話です。

 

 

 

ほとんどのチームには、追いつき追い越さねばならない相手がいます。

「自分たちより強い相手」のことです。

 

 

 

その相手に勝てるように、監督やコーチはひたすら作戦を練って、それを実現するために日々の練習を構築しています。

 

 

 

その観点として、チームとしての練習の「量」で勝るのはあまり現実的ではありません。

 

 

 

なぜなら、練習できる時間には練習場所、集中力持続、そしてオーバーユースの理由から考えても限界があるからです。

だからほとんどのチームに練習量の差はないはずです。

(本気で強くなろうとしているチーム基準です)

 

 

 

現実問題として、量で差は埋められない。

 

 

 

ということは、質で差を埋めていくという戦略に重きが置かれるべきです。

 

 

 

では質とは?

練習の質とは?

 

 

 

一つは集中力。

「一つひとつのプレーの集中力を高めよう!」

最も一般的に使われる手法です。

 

 

 

じゃあ集中力を高めるってどういう状態だ?という問題はありますが、ここはひとまずスルー。

(近いうちに書くかも。集中するだけでプレーの質は上がるとは言えないかもね…)

 

 

 

練習の質を高めために、あとは一つひとつの練習に「プレッシャーをかける」という方法もあると思います。

例えば全ての練習が勝負をつける形式でプレッシャーを高めるというのは、ヨーロッパなんかではよく使われる方法です。

 

 

 

他にどんなことが思い浮かびますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕が使っているのは、上記に加えて「基本動作そのものの動きの質を高める」という手法です。

上記プレッシャー云々は僕の立場ではコントロールできないことも多いので、練習の質を高める観点ではむしろこちらの方がメインタスクになっています。

 

 

 

ひとつのダッシュ、

ひとつのターン、

ひとつのストップ、

ひとつのジャンプ、

ひとつのコンタクト。

 

 

 

 

練習中に数多く使われる、これら一つひとつの動きの質が高まるようにもっていきます。

 

 

 

これらは基本的な動きであるがゆえ、多くのスキルに関与し、その質によってもプレーの差って生まれます。

だから数多くのスキルの土台になるこれらの動きの質が高まれば、その先にあるスキルムーブメント向上につながります。

 

 

 

例えばダッシュ力やターンが高まれば、シュートやパス、フォーメーション実行能力が高まります。

 

そんな風に考えればフィジカルとスキルは別物どころかかなり密接です。

 

 

 

じゃあ、どうやってその質を高めるのか。

 

 

 

もちろん日々のトレーニングはそのためにもとても重要です。

積み重ねないと、本物の質は身につかないのは当然です。

 

 

 

でも今回の話は練習時間の使い方がテーマ。

と書きながら決めました笑

 

 

 

練習時間中に、どうやって動きの質を高めるか。

僕はこんな方法を使ってます。

 

 

 

 

練習中に発生する5秒の余白を使う、というようなスタンスの方法ですが、プロのトップクラスはここを徹底的にやります。

トップクラスで居続ける選手との差はそういうところに現れます。

 

 

意識の量の差かな。。

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

 

追伸

量をこなすことで質を凌駕する、という考え方もあります。

もちろん、これは動きの自動化獲得の観点から欠かすことのできない考え方です。

しかし、量はみんなこなしている。

量をこなす動きにも質を求めれば、レベルアップは早いのではないか。

この部分は欲張るべきだと思う。

 

こちらも参照。→「動きの質」とは

 

 

 

 

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週末はサッカーの上半身操作に特化したトレーニングセミナーを開催するために金沢へ。

 

 

ちょっと人数は少なかったけれど、Fリーガーやコーチなどサッカーに本気で取り組んでいる方ばかりに参加していただき、僕自身もとても有意義な時間を過ごすことができました。

 

 

参加してくださった皆さん、ありがとうございました。

こんな変な動きばっかりだったので、翌日身体がきつかったかもしれません。

しっかり身体に落とし込んでくださいね。

 

 

 

金沢から帰宅後は1日だけのオフを使って、家族と過ごしました。

 

 

 

公園→バッティングセンター→釣り堀→銭湯

というフルコースです。

 

 

 

話は変わりますが。

選手を指導していても、トレーナーの方々に指導していても感じることですが、どんどん成長する人はとても謙虚。

 

 

 

すごい人は謙虚。

 

 

 

これってよく言われることですね。

 

 

 

実るほど頭を垂れる稲穂かな。

 

 

 

でも、そもそも謙虚ってどういうこと?

 

 

 

褒められた時に「いや全然そんなことないですよ〜」っていうのは別に謙虚とは言わないと、僕は思います。

 

 

 

本当に謙虚な人は、そんなタテマエ上のことではなく、本当に自分に足りないものを知ってる感じです。

 

 

 

自分に足りないものを知ること。

無知の知。

賢者は自分が無知であることを知っている。by ソクラテス

らしい。

 

 

謙虚。

 

 

 

頭でわかっていても、なかなか難しいことです。

でもやっぱり選手には謙虚であってほしい。

 

 

 

選手として、人としての成長のためにも。。

 

 

 

だからあくまでスポーツバージョンではありますが、僕が選手たちが謙虚になりやすいために行なっている方法を一つご紹介します。

 

 

 

それは、「自分が今できたプレーは、一つ上のカテゴリーで通用したかどうか」を常に問いかけることです。

 

 

 

初めは指導者が問いかけます。

 

 

 

中学生であれば、高校レベルで通用するプレーなのか。

高校生であれば、大学またはプロで通用するプレーなのか。

 

 

 

当たり前になってくれば、選手は自分で自分に問いかけるようになります。

ここまでがまずは目標。

 

 

 

今のカテゴリーでハイレベルなプレーができてしまうと、どうしても今出来ていないことは見えにくいもの。

だから知らず知らずのうちに天狗になってしまう選手はやっぱり多い。

 

 

 

だから、上のカテゴリーで通用するかどうかを常に基準にする。

そうすると今いるカテゴリーを基準にしている時には見えなかった課題はたくさん見えてきます。

 

 

 

「プロなど高いレベルの試合を見ることはとても重要」というセリフの使い方はここにあるのではなかろうか。

 

 

 

実際に見てなければ上のカテゴリーで通用するかどうかはイメージしにくいですしね。

 

 

 

こういう基準の作り方ができれば、天狗になってるヒマはありません。

 

 

 

「今のプレーに納得できてません」

 

 

 

本当の謙虚は、この言葉を心の底から本気で言えてこそ。

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

昨日から鹿児島に来ています。

仕事です。

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

 

追伸

サッカーの上半身操作を身につけると、今やっているトレーニングの効果を大きく高められる可能性があります。

どうせ同じ時間トレーニングに使うなら、上半身の要素を組み込んで効果の最大化を狙うべし。

http://jarta.jp/j-seminar/soccer/

 

 

 

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こんにちは。

スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。

 

 

 

先日、ソフトバンクホークスを引退になった川崎宗則選手を襲った「自律神経の問題」について記事を書きました。

https://ameblo.jp/bodysync/entry-12364255502.html

 

ショッキングな出来事でした。。

 

 

 

川崎選手はいろんな方面から、とても真面目でいい加減なことは一切しない人格者だったという話ばかりが耳に入ってきます。

 

 

 

残念すぎる。。

 

 

 

リンク記事内でも書きましたが、この類の自律神経の問題は、本人の性格とかなり関係します。

真面目な選手や責任感の強い選手が、「なんらかの役割やキャラクター」を「期待されて」、本来の自分とはギャップがある状態、そして弱音や愚痴を言いにくい、言えない環境や性格がここに乗っかってくるとリスキーです。

 

 

 

例えばめちゃ明るいムードメーカーの選手が、本当はそんな性格ではなく実は繊細で弱気、けれど周囲から「ムードメーカー」という役割を期待されていることを察知し、知らず知らずのうちに自分に負荷をかけながら期待に応えるような構図です。

 

 

 

こういう構図になりやすいのは、上にあげた真面目な選手責任感の強い選手、そして第一子の長男の選手(姉がいない長男)片親の選手親が不仲な選手

 

 

 

弱音や愚痴が吐けない環境にある選手は要注意です。

 

 

 

前回は、そういった状況下ではまず背骨にその信号が現れること、その対策をご紹介しました。

 

 

 

今回は、そんなタイプの選手にもう一つ伝えたいことが。

いや、選手じゃなくても、周りに頑張りすぎてる人がいたら伝えて欲しいこと。

 

 

 

 

<ずっと頑張ってきて、今ちょっとしんどくなってる人へ>

 

練習や勉強や仕事、やるべきとされていることをサボることは決して悪いことではありません。

 

 

 

あなたにとって、サボることは悪かもしれない。

頑張らないことは、悪だと思ってきたかもしれない。

 

頑張らなければならない、サボるのは良くないことだ、常に全力で、、そんな価値観や環境のもとで育ってきたのだと思います。

だから、そうしないことに罪悪感を感じるんでしょ?

 

 

 

けれど、サボりは悪だ、頑張らないことは悪だ、とあなたが頑張りすぎることで、実は周囲を振り回してしまっていることに気づいて欲しい。

 

 

 

もしかしたら、あなたが休まないことで、周りの人が休めなくなっているかもしれない。

 

 

 

あなたが休まないことで、近くの人を追い込んでしまっているかもしれない。

 

 

 

もしそうだったとしたら、「あなたが罪悪感を感じないために」周囲を巻き込んでいる可能性もあるんです。

 

 

 

頑張ることは、手段であって目的ではありません。

あなたがやりたいことは、「頑張ること」ではないはず。

 

 

 

あなたが今まずやるべきことは、休むこと、サボること。

休むことが仕事でありサボることが仕事と思ってもらってもいいです。

 

 

 

仕事は「キリのいいところまで」ではなく、時間で区切っちゃいましょう。

 

 

 

休むこと、サボること、誰かよりも頑張らないことは、決して悪ではありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

 

追伸

最後はちょっと偏った内容になりましたが、「サボれない人」にとってはめちゃくちゃ重要なことを書きました。

周りにそんな人がいたら、「あなたにとっての修行は休むことだよ」と伝えてあげてください。

 

そんな話は出てきませんが、JARTAの考え方の根底には「心身相関」という要素があります。

心と身体は密接なカンケイ。

心の動きがパフォーマンスに深く影響を及ぼす以上、トレーニングもそれを踏まえる必要があると考えます。

明日、金沢でサッカー上半身トレーニングセミナーをやります。

まだ間に合います。

サッカー上半身トレーニングセミナー

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こんにちは。

スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。

 

 

 

スポーツ界には、いくつかの有名なトレーニングがあります。

体幹トレーニングのプランクもそうですし、オーソドックスなところではベンチプレスなども当てはまります。

 

 

 

もちろん、賛否両論あれど一定の効果を一定の人数が感じたからこそ、有名になったのだと思います。

 

 

 

だからそういうトレーニングをやってみよう、と考えるのは自然なのかも。

 

 

 

けれど注意してほしいこともあります。

 

 

 

それは、トレーニングをやる「理由」。

 

 

 

有名だから、大勢がやっているから、みんなが効果あるって言ってるから。

 

 

 

本当にそんな理由でやって大丈夫か?

 

 

 

大勢がやっていて、大勢が効果がある。

でもその大勢の中に、あなたはいないでしょ。

 

 

 

大勢がやっているから、有名人がやっているからという理由は、はっきり言ってあなたがそのトレーニングをやる理由にはなりえません。

 

 

 

だってあなたとみんなの身体は違うし。

あなたとみんなのトレーニングの目的は同じではないはず。

 

 

 

そのあたりをよーく考えて、それでもやると判断できるならやるべし。

なんとなくやって、もし怪我やパフォーマンスダウンになっても誰も責任取ってくれません。

 

 

あと、もう一点。

 

 

 

その有名なトレーニングをやること、うまくできるようになることが目的になってしまわないように。

 

 

 

例えばプランクが「正しいフォーム」で、1分以上キープできるようになった!!

 

 

 

で?

 

 

 

選手は、この「で?」の後に明確に答える必要がある。

 

 

 

トレーナーや指導者も、同じく。

 

 

 

トレーニングの動作がうまくできるようになったけど、パフォーマンスには大して繋がってこない。

むしろ競技そのものの動きは悪くなる。

 

 

 

信じ難いかもしれませんが、こんなことはざらに起こっています。

 

 

 

スポーツのトレーニングにおいては、トレーニングをやること・トレーニングがうまくなることはパフォーマンスを高めるための手段のはず。

それが目的化するとこんなことが起こります。

 

 

 

「で?」の後をしっかり見つけてから、実行しましょ。

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

追伸

JARTAで指導しているコモドドラゴンも、スポーツ選手の間ではすでにかなり有名になっていますが、これも今回の記事と同じ構図に当てはまります。

トレーニングは、常に目的を明確に。

コモドドラゴンはJARTAのアドバンスセミナーで獲得できます。

またはJARTAへのトレーニングオファーで。

 

 

 

選手の皆さんへ→

今回の内容を踏まえた上でコモドドラゴンを習得したいと考える方は、JARTAのトレーニング指導を。(初回半額です)。

背骨の動きをかなり良くするので、子どものうちからやるのもオススメです。

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こんにちは。

スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。

 

 

 

動きの質とは、どういうことですか?

先日、学生の方から質問をいただきました。

 

 

 

質ですから、質より量のように一般的には量と対比して使われます。

でも、「だから運動の量よりも質が大切」と言いたいわけではありません。

 

 

 

量はもちろん重要ですし、自動化の観点から考えても反復練習で量をこなさなければなければ自動化は起こりません。

 

 

 

しかし、ことトレーニングに限っては、トレーニング動作の質が低い状態で量をこなすと、質がさらに下がる可能性があります。

 

 

 

質が下がる、つまりやればやるほど下手になる。

下手な動きを覚えてしまうリスクがあるってことです。

 

 

 

もちろん、量をこなせば質が高まっていくという観点もありますが(馴化)、それであっても「量をこなしながら動きの質を高めるというスタンス、目的意識」がないとそう都合よく質は高まりません。

量をこなすことが目的になっては本末転倒。

 

 

 

手段の目的化です。

 

 

 

だから、そもそも「動きの質が高い状態とは」を理解していなければ、ゴールまでの距離と方向を知らないまま走り出すようなものです。

 

 

 

では動きの質が高い状態とは。

 

 

 

①それぞれの局面において働くべきところが働いているかつ必要最小限、それを阻害するところは働いていない状態

 

②パワー・バランス・スピード・正確性・内外認識力が同時に発揮できる状態

 

③スピード・パワーが高い状態

*スキルの要因についてはここでは省略しています。

 

僕はこのように定義しています。

この①~③を同時に満たせば満たすほど、さらに動きの質は高いと言えます。

 

 

 

かなり抽象的ですね。。

 

 

 

これはスポーツの動きがかなり多種多様であるため、致し方ないところだとは思っていますが、一例を挙げてもう少し具体的に説明しますね。

 

 

 

特に質の問題になりやすいのが①なので、①を少し掘り下げます。

 

 

 

わかりやすくするために、とてもシンプルな動きであるフォワードランジを取り上げます。

 

 

こんな動き。

西武ライオンズ武隈投手

 

 

 

あ、間違えた笑

 

 

 

こちら。

上半身はちょっと別のことやってるので、無視してください。

 

 

 

一般的にはフォームの良さが質の高さと思われがちですが、僕の考えは少し違います。

 

 

 

フォームが全てではありません。

 

 

 

僕が考える動きの質は、①に書いたように、どこが働いていてどこが脱力できているかが重要です。

 

 

 

外見であるフォームよりもこっち。

 

 

 

それぞれの関節の角度が全く同じでも、踏み出した側の脚のモモ裏(上半分)が働いているのか、モモ前が働いているのかによって、ここから生まれる動きの質はかなり違います。

 

 

 

スポーツのパフォーマンスアップという目的のもとでは、前者が質が高く、後者が質としては落ちます。

 

 

 

あくまでスポーツのトレーニングにおけるフォワードランジという種目においてですが。

なぜモモ前がNGでモモ裏が働くべきなのかはこちらをご参照。

 

 

 

「動きの質」を考えていく上では、外見的には全く同じように見えても、どこを働かせてその外見を生み出しているのかが重要です。

 

 

 

だから極論を言うと、フォワードランジでいう「悪いフォーム」と言われる前側の膝が前に出るような踏み出しであっても、モモ裏(上半分)が十分に働いてモモ前が抑制されていれば「動きの質」は高いと言えます。

 

 

 

スポーツの実際の場面では、そんな動きが要求されることも多々ありますしね。

詳しくはこちら。

「”正しい動き”ばかりトレーニングすると怪我をする」

 

 

 

逆に、どんなに「正しいフォーム」でも、モモ前に入っていれば動きの質は低い。

 

 

 

色々書いてきましたが、要するにスポーツのパフォーマンスアップのためのトレーニングの目的は、「パフォーマンスが上がること」です。

 

 

 

だから、パフォーマンスアップにつながらない動きを誘発しているトレーニング動作は質が低いと言えます。

 

 

 

外見的には同じでも、質によってパフォーマンスアップにつながっている場合と、パフォーマンスダウンにつながっている場合がある。

 

 

 

ここを見極めるのが、トレーナーやセラピスト、インストラクターなどのトレーニングを指導する側における非常に重要な仕事です。

 

 

 

努力は選手の責任。努力の方向性はトレーナーの責任。

 

 

 

ってことは、トレーニングを指導する、トレーニングを実行するには、パフォーマンスが高い状態ってどんな状態のことを言うの?

そもそもパフォーマンスってどういう構造をしているの?

 

 

 

っていう疑問に論理的に答えられる必要があります。

 

 

 

論理的にですよ。

 

 

 

だってトレーナーや指導者は「他者に努力をさせる側」だから。

 

 

 

インナーマッスルを鍛える理由が、「全身が繋がるから」「関節の動的安定性が高まるから」「怪我が減るから」ぐらいで止まっているのは、論理的とは言えません。

 

 

 

多分この方向にゴールがあるから、走って。

 

 

 

そんなロジックで本当に走らせて大丈夫か?

 

 

 

全身が繋がるとなぜパフォーマンスが上がるの?

 

関節の動的安定性が高まるとなぜパフォーマンスが上がるの?

 

なぜ怪我が減るの?

 

 

 

選手にそこまで詳しく説明するかどうかは別問題として、自分が指導する内容にそれぐらいの論理性があるのは当然にしていきましょ。

 

 

 

 

JARTAベーシックセミナーはそのあたりにものすごく重点を置いた内容です。

ぜひ聴きに来てみてください。

http://jarta.jp/apply/basic/

 

 

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

 

追伸

インナーマッスルは僕も鍛える、働きやすくするべきだと思います。

ただ、同じインナーマッスルのトレーニングでも、「なぜ」を突き詰めてやるのか、なんとなくやるのかの差は実はとても大きいです。

また、動きの質を左右する要因は他にももちろんたくさんあります。

例えば重心位置と荷重位置(足のどこに体重がかかっているか)も、質を左右する要因です。

ベーシックセミナー以外にも、僕の個人的なセミナーでもこのあたりはかなり詳しく解説しています。

選手がいたら選手にもわかるように説明します。

 

投手用トレーニングセミナー

サッカー上半身トレーニングセミナー

 

 

 

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スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。

 

 

 

ナンバーワンでなく、オンリーワンを目指そう。

 

 

 

そんな言葉があります。

 

 

 

賛否両論、いろんな解釈がありますが、僕は結構好きな言葉です。

 

 

 

好きな言葉なのですが、僕にはこの言葉を鵜呑みにすることは出来ません。

 

 

 

なぜなら、このオンリーワンを目指すという言葉には、レベルという観点が抜けているからです。

 

 

 

高校野球レベルでのオンリーワンと、プロ野球レベルでのオンリーワンは、同じオンリーワンでもレベルが違います。

 

 

 

自分が今いるカテゴリーでオンリーワンの称号を得たとしても、それとレベルアップを求めなくて良いのとは違います。

 


 

オンリーワンを目指しつつ、ナンバーワンを目指す必要ってあるんじゃなかろうか。

 

 

 

そもそも、わざわざオンリーワンを目指さなくても、同じ人間はどこにもいないんだから、すでにオンリーワンだし。

 

 

 

ナンバーワンを必死で追求するからこそ、ほんとのオンリーワンが生まれてくるんじゃないかな。

 

 

 

勝てない相手に勝てない理由を、めっちゃ分析して、そして自分だからこそ勝てる方法を作り上げる。

 

 

 

その結果としてオンリーワンが生まれるんじゃないかな。

そんな努力の先にこそ本物のオンリーワンがあるんじゃないかな。

 

 

 

体格に恵まれなかったメッシが、ナンバーワンを目指さなかったら、「メッシ」にはなっていない。

 

出典:http://www.goal.com/en-us/news/messi-equals-39-year-muller-record-with-365th-barcelona-liga/tcn5baf4hz961e2hznkketvc5

 

 

 

 

イチローがナンバーワンを目指さなかったら、振り子打法は生まれていない。

 

出典:http://www.sankei.com/premium/photos/160816/prm1608160011-p6.html

 

 

 

オンリーワンは、ナンバーワンになるための手段。

ナンバーワンを目指すプロセスの先にオンリーワンがある。

 

 

 

オンリーワンという言葉はめっちゃ素敵な言葉だからこそ、自分が出来ないことや勝てないことの逃げ道には使われてほしくないな。

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

追伸

昨日の自分よりもほんの少しでもレベルアップしようと努力する選手たち。

トップを目指してひたすらトレーニングします。

 

 

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スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。

 

 

 

今日から4月ですね。

今年は1月の自主トレからずっと極寒にさらされ続けたので、暖かくなってきてほんとに嬉しいっす。

 

 

 

前回の記事で、僕が理学療法学生に向けて発した三つのメッセージの三つ目。

 

 

 

「全ては自分次第」という部分について、もう少し掘り下げたいと思います。

 

 

 

全ては自分次第。

 

 

 

こんな表現をすると何でもかんでも自分でやらないといけないのか、という解釈も出来るかも知れませんが、そうではなく。

 

 

 

同じ出来事でも人によって捉え方が違って、それによって同じものを見て、同じことを経験していても、捉え方次第でどんどん差が生まれますよ、という意味です。

 

 

 

よくある例えでいうと、水が半分ぐらい入っている同じグラスを見ても、「もう半分しかない。」と「まだ半分もある」と考える人の違い。

 

 

 

これにはいろんな解釈があるけれど、その捉え方の先にある、「半分しかないから無くなったときのことを考えて準備しよう」と考える人と、「まだ半分あるから全然大丈夫だろ」と考える人では、その後に生まれる差はかなり大きい。

 

 

 

何かやりたいことが出来て、それを実現しようとすると、まず間違いなく障壁が出てきます。

 

 

 

なにもこれまで誰もやったことがないような新しいことでなくても、必ず実行には障壁が伴います。

 

 

 

例えば時間がとれない、お金がかかる、周囲の人のネガティブな意見にさらされるとか。

 

 

 

そんなとき、大半の人が「出来ない理由」を列挙します。

大半の人がそうやって「自分が行動しないことを無意識に正当化」します。

 

 

 

無意識的に。

 

 

 

事実いろんな難しい事情があるのはもちろん理解できますが、それを「出来ない理由」「行動しない理由」にするのか、それとも「クリアするため考えるべき前提条件」にするのかの違いは果てしなく大きい。

 

 

 

どちらの考え方が自分のやりたいことを実現できるのかは、明白です。

 

 

 

そんなこと分かっている、でも。。

となるのが世の常。

 

 

 

でも、トレーナーという仕事の本質、つまり選手のサポートをするという観点から考えると、そんなトレーナーに誰が自分の財産である身体のことを頼む?

 

 

 

自分だけでは乗り越えられない課題があるから、選手はそのヒントや手段を必要としてトレーナーに依頼をするわけで。

 

 

 

そのトレーナーが自分の壁の乗り越え方を実行していないのは、ちょっとまずくないか。

 

 

 

実際に障壁を乗り越えられているかどうかは別として、そのチャレンジだけは続けているトレーナーでありたいなと思います。

 

 

 

最後に、全ては自分次第という考え方において不可欠なものを。

 

 

 

自分の行動は、全て「自分自身の選択」の結果です。

 

 

 

今日、何をするのか決めるのも、何もしないと決めるのも、自分の選択。

実行する、実行しないも、自分の選択。

諦める、諦めないも、自分の選択。

 

 

 

諦めるという選択肢を排除するのも自分の選択。

 

 

 

「自分で選択しているという認識」が、次のより良い行動へのヒントになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

JARTAのトレーニング指導をご希望の方は下記から(初回半額です)。

周りにあるトレーニングに違和感がある選手、トレーニング次第で自分はもっと伸びられると思える選手はぜひ。

http://jarta.jp/dispatch/

 

 

 

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こんにちは。

スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。

 

 

 

先日、理学療法士の学生団体であるJPTSAからのご依頼で、総会での講師として登壇させていただきました。

 

 

 

 

ちなみに他の講師の方々はスーツでカチッとした服装でしたが、僕だけスニーカーにジャケットという場違いな感じ

 

 

 

でも僕の普段着はジャージにトレーニングシューズなので、服装レベルアップ度合いは他の皆さんと同等であったと確信しております。

 

 

 

運営のみなさん、本当にありがとうございました。

 

 

 

質問者が多すぎて、まとめて別室に連れていかれたときは、焦りましたが笑、その場を整理する迅速な判断と実行力には感銘を受けました。

 

質問に来てくれた皆さんとの話は、ほんとに真剣なものばかりで、気づけば1時間半ぐらい過ぎてました

 

 

 

本番の講義時間より長いやん

 

 

 

そんな話はさておき、今回どんな講義をしたのか、少し紹介します。

 

 

 

理学療法学生の方々が講義の対象ということで、現段階の僕の感覚から考えて学生のうちに知っておいた方がいいと思う、「物事の捉え方・考察の枠組み・勉強のベクトル」について話しました。

 

 

 

今回、僕が彼らに向けて発したメッセージは大きく分けて三つ。

 

 

 

①目の前のことに全力を尽くせなければ、スポーツ分野では通用しない。

(高齢者リハビリの分野とアスリートサポートは上下関係にはない。)

この点については以前すでに記事を書いたので、参加した方はぜひ読んでみてください。

 

 

スポーツ分野に関わりたい学生のみなさんへ。

https://ameblo.jp/bodysync/entry-11979407709.html

 

「スポーツリハビリをするなら就職先は…」

https://ameblo.jp/bodysync/entry-11904929057.html

 

「スポーツに携わるための就職先」

https://ameblo.jp/bodysync/entry-12206323995.html

 

 

 

 

②やりたいことを実現するために、社会の構造を知れ。(政治や経済について知らなければ、やりたいことの実現と継続は不可能)

 

 

 

③全ては自分次第。

同じ出来事でも、例えば「理学療法士がスポーツ分野で食べていくのなんて無理だし!」ってことを言われたとき、捉え方によって差が生まれ続ける。

出来ない理由を列挙するのは誰でもできるし大半の人がそうやって「自分が行動しないことを無意識に正当化」する。

「狭き門」を通るには、実現手段にだけフォーカスを。

 

 

 

こんな感じで話しました。

他にもたくさん話しましたが、あとはお寺の説教とほぼ変わらないと思います。

 

スペインでプレーしている後藤選手、メンタルコーチの後藤さん、ご実家からのスカウトお待ちしております。

 

 

 

今回の講義は、スポーツのトレーニングやパフォーマンスの話を期待していた方もいたと思います。

その部分については、ご期待に添えず申し訳なかったです。

 

 

 

これは学生だけではないですが、どうしてもノウハウやハウツーに目が奪われて何となく追っかけた結果、気づいたら自分の本質的な能力である思考能力や状況分析能力が育っていなかったりということがあり得てしまいます。

 

 

 

そういうケースをたくさん見てきた以上、僕はご縁をいただいた皆さんに、学生のうちにそのことを少しだけでも理解しておいてほしい今回のような内容にしました。

 

 

 

厳しい表現もあったと思いますが、それでもやっぱりスポーツ分野に進んでいきたいと思ってもらえたのであれば、ぜひ一緒に進んでいきましょう。

 

 

 

スポーツに特有の知識や技術、トレーニングについて本当にしっかり勉強したい方はJARTAベーシックセミナーに来て必要性を確かめてみてくださいね。

そのための学割ですから。

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

 

追伸

昨日はフットサル日本代表の皆本晃選手とのトレーニング。

今はFリーグはオフ期間ですが、トップ選手はこの時期だからこそやれること、しっかり取り組んでいます。

 

動画はDDトレーニングの超基礎。

僕は5人の子どもの父です。

 

 

 

普段からかなりいろんなところを飛び回っているため、家にはあんまりいない父親です。

 

 

 

たまに、出張行かないでと泣かれます。

だから、流れに任せて外でなんとなく時間を過ごすことにはものすごく抵抗があります。

 

 

 

だから、仕事を選ぶ上で「我が子に胸を張れるものかはどうか」という判断基準は明確に存在します。

 

 

 

滅多に家にいない父親は、家にいるときに保育園などへの送り迎えを全力でやります。

 

 

 

神戸に連れて行って子どものリクエストに応えまくります。

 

特に娘のリクエストのプライオリティは高い。

世の常ですな。

 

 

 

 

値段は高いけど高さは高くない観覧車にも乗ります。

 

 

 

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公園にも行くし、

 

 



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探検もします。




子どもたちには、将来自分のやりたいことをひたすら追求できるようになってもらいたい。



それを応援してやれる親でいたい。




いろんな応援の仕方があると思うけど、、それを最も応援できるのは、親自身の姿だと思ってます。

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

中野 崇