皆さま、こんにちは！
昨年の年末、身延線沿線を旅した際に立ち寄ったのがこちらでした。
身延線・久那土（くなど）駅です！
久那土…現在は地名から消えてしまいましたが、
この辺り一帯はかつて久那土村（昭和31年廃村）だったそうで、
昭和２年に開業した際、当時の村名から付けられた駅名だそうです。
ちなみに久那土とは、
外部から侵入する悪霊を払うとして信仰され続けてきた道祖神。
神様の名を冠した駅名といい、山間の絶景といい、
久那土駅は本当に素敵な駅でした。
秘境の中の駅も好きですが、都会の雑踏を感じさせない
田舎の駅（地元の皆さますみません）も良いですよね。
自分が久那土駅に訪れたのは12月29日で、
地元のご家族が帰省された親族をお見送りされてました。
ひと昔前は我が地元でも駅でこんな別離のシーンがよく見れましたけど、
新幹線が主流になってから、すっかり風情が無くなっちゃった気がします。
さてさて、そんな久那土駅は
身延線（当時は富士身延鉄道）が開通した昭和２年に開業した駅で、
単式ホームが１本あるだけの棒線駅でした。
かつては開業当時から使われていた木造駅舎がありましたが
無人駅化とともに解体され、
代わりにホーム上に密閉式の待合室が設けられました。
駅前広場がやたらと広く感じましたけど、ここに木造駅舎があったようですね。
こうして師走にしては暖かい空気の中、
久那土駅で長閑な時間を楽しんでいたのですが…
ん？
棒線駅なのに複線用の架線柱が建ってる。
気にしちゃダメだ、気にしちゃダメだ。
こういうモノを気にしだすと他のモノが見えなくなる性分の自分。
ここはまったりと、久那土駅で優雅な時間を過ごさなきゃ。
でもやっぱり、コレが気になる！
複線用の架線柱が建ってるってことは、
以前はホームの手前側にも線路が敷かれていたことは間違いなさそうです。
貨物用ホームか、それとも…？
そこで毎度のことですが、古い航空写真で確認してみました。
こちらは約60年前の昭和32年に撮影された航空写真です。
ちょっとわかりづらいかもしれませんが…
今は単式ホーム1本の久那土駅ですが、
開業当時は列車の行き違いが可能な島式ホームを持つ駅だったようですね。
架線柱はその当時の名残だったようです。
そこで改めて、現在のホームを様子を眺めてみると…
草むらになってる部分がかつてはホームだったのは、間違いなさそう。
手前側の駐車場が線路跡でしょう。
お隣の甲斐岩間駅も列車交換が可能な構造なので、
久那土駅の交換設備は早い時期に撤去されたのかもしれません。
国鉄末期には取り払われたみたいですね。
駅から１キロほど東に行った先には久那土中学校がありましたが、
今年の３月をもって他中学と統合、廃校になってしまったようです。
景色もよく、とても居心地良い身延町久那土地区ですが、
若者人口の流失は深刻なようです。
道祖神さま、追い払っているのは邪気だけですよね？
↑（富士駅方面）
柚木駅
竪堀駅
入山瀬駅
富士根駅
源道寺駅
富士宮駅
西富士宮駅
沼久保駅
芝川駅
稲子駅
十島駅
井出駅
寄畑駅
内船駅
身延駅
久那土駅（平成27年12月29日）
↓（甲府駅方面）
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