皆さま、こんにちは!
自分は旅先で駅巡りを楽しむ際に、よくレンタカーを利用しておりました。
「そんな奴は鉄道ファンじゃない!」
とお叱りを受けそうな話ですけど、駅は好きなだけ堪能したいですから。
駅巡りとバイキングだけは、出来る限り時間の制約は受けたくはありませんからね。
最近のレンタカーには高性能なナビが標準装備されていて
行きたい駅に迷わずに連れて行ってくれますけど、毎回困るのが道幅のこと。
稀に崖っぷちギリギリの道路を案内されることがあって、
その時は車内でしくしくめそめそしておりました。
この駅に辿り着くときも、そんなんでした。
身延線・市ノ瀬(いちのせ)駅です!
自分はこの日、身延線を甲府駅側からひとつずつ駅を見て歩いたのですが、
久那土駅から市ノ瀬駅は急坂が連続する細道でした。
あとで地図を確認したら、波高島駅経由で大回りすれば楽だったようで…
ナビのルート案内に到達難易度まで表示されればいいのにね。
ちなみにこれまで、隣の駅に行くのに一番苦労した駅間は
飯田線の水窪駅-大嵐駅間でした。
電車での所要時間わずか7分の駅間ですが、
車での移動は1時間20分もかかりますので要注意ですよ。
市ノ瀬駅は身延線の前身である富士身延鉄道の手により
昭和7年に開業した停留場で、
昭和13年に駅に昇格ののち、昭和16年に国有化されました。
そんな市ノ瀬駅の西側には市ノ瀬踏切があるのですが…
警報機の向きが妙に気になる自分。
こんなんだから気持ちの大きな人間になれないんだろな…
そもそも警報機の位置、ここでいいのか?
市ノ瀬駅はカーブ上にある駅でして、ホームは弧を描くような形状です。
ホームの中央に鎮座する待合室はコンクリートブロック製。
その造りから昭和30年代に建立されたものなのかな?と思ったのですが…
念のために、昭和23年に撮影された市ノ瀬駅の航空写真を見たら、
待合室らしき建物が写真に写り込んでおりました。
でも、よく見ると形状が違っているような気が…
ちなみに市ノ瀬駅の待合室は、昭和6年に開業した甲斐住吉駅と同型のものです。
双方の待合室には支柱に古レールが使われているのですが、
明治時代に製造された国鉄が使用したレールですので、
やはり待合室は戦後に建てられたもので間違いなさそうですね。
っていうか自分、なんで建物財産標をチェックしてこなかったんだろう?
そしてもうひとつ、市ノ瀬駅は無人駅だってのに、
わおっ、ステップがカッチョよすぎる!
世間はバリアフリー化が進む中で絶滅危惧種になりつつある和式便所ですが、
市ノ瀬駅には昔懐かしいぼっとん便所が今でも健在ですよ。
戦前から多くの利用者が、このステップに足を掛けて用を足したんだろうなぁ。
この空間がノスタルジーすぎて胸熱ですわ。
く~っ、渋すぎて泣いちゃいそうっす。
徹底的に機能美を追求した意匠、
トイレットペーパーホルダーなんかあったらムードぶち壊しですよね。
市ノ瀬駅の便所は清い、清すぎます!
さてさて、ホームに立っているだけで心を癒やしてくれる市ノ瀬駅でしたが…
辺りには数軒の民家がなく、代わりに数軒の石材屋さんが並んでおりましたの。
石材屋さんね…
夜間のひとりぼっちは遠慮しときます。
先にも書きましたけど、自分、肝っ玉ちっちゃいですから。
駅から車で3分ほど進めば、集落や国道や町民体育館等など、
賑やかなスポットに辿り着きますからご安心のほど。
身延線内で人里離れた駅を目指す方にはオススメの、
踏切と便所と石像がステキな市ノ瀬駅でした。
↑(富士駅方面)
柚木駅
竪堀駅
入山瀬駅
富士根駅
源道寺駅
富士宮駅
西富士宮駅
沼久保駅
芝川駅
稲子駅
十島駅
井出駅
寄畑駅
内船駅
身延駅
市ノ瀬駅(平成27年12月29日)
↓(甲府駅方面)
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