皆さま、こんにちは!

昨年12月に

肥薩線・那良口(ならぐち)駅に行ってきました。

秘境駅揃いで知られている肥薩線ですが

ここもそのひとつらしいです。
g03074/肥薩線・那良口駅

駅に到着し辺りを見渡しましたが、

確かに民家はありません。

これぞ秘境駅って感じの駅前風景ですよね。
g03072/肥薩線・那良口駅

代わりにあったのが謎の黄色の建物。

気になり近づくと、

ソフトクリーム(&たこやき)屋さんでした。
g03071/肥薩線・那良口駅

現在は閉店しており廃屋状態でしたが、

この場所で商売が成り立っていた時代が

あったのかが気になります。

ちなみに一番近い民家さんは

北方に200メートルばかり歩いた地点にありました。


無いのは民家だけではありません。

駅前を行き交う車の姿も見られませんの。
g03073/肥薩線・那良口駅

那良口駅の裏手を球磨川が流れ、

対岸に国道219号線(人吉街道)が通りますが、

ここから国道側に渡るには

大きく迂回しなければなりません。
那良口駅が秘境駅と呼ばれる所以、

こんなところにあるのかもしれませんね。

待合室をホーム側から眺める。
g03075/肥薩線・那良口駅

那良口駅は単式ホームが1本あるだけの棒線構造です。
g03078/肥薩線・那良口駅
g03079/肥薩線・那良口駅

便所も備え付けられていたようですけど、

現在は開かずの間状態。
g03077/肥薩線・那良口駅

洗面所も完全やる気なし仕様です。
g03076/肥薩線・那良口駅

そもそも駅を利用する人の存在そのものが疑わしき状況、

これは仕方がありません。

それではなぜ、

こんな場所に那良口駅が設けられたのか?

そこにはしっかりとした理由がありまして…

 

那良口駅が開業したのは明治43年のこと。

当時は木材を輸送するための貨物駅だそうです。

旅客営業は大正2年に開始。

以後も営業のメインは貨物輸送で、

操車の関係から

昭和48年まで駅員が配置された有人駅だったんですって。
g0307b/肥薩線・那良口駅

上は国土地理院のサイトから転載した

昭和22年撮影の航空写真。

緑○印が那良口駅の駅舎(現在の待合室)がある位置で、

木材を荷役する貨物ホームは

構内の北側(赤矢印の先)にあった模様。

こちらは昭和51年に撮影された航空写真です。
g0307c/肥薩線・那良口駅

有人駅時代の木造駅舎は残るものの

貨物営業は終了したため、

貨物ホーム周辺は雑草で覆われてます。

この後に木造駅舎は取り壊され、

現在の姿に変わったみたいですね。

ホームから見える空き地が

かつて貨物ホームがあった場所です。

当時の施設は跡形なく撤去されてましたわ。
g0307a/肥薩線・那良口駅

秘境駅として名高い那良口駅ですが、

貨物輸送で栄えていた時代があったとはねぇ…
g03070/肥薩線・那良口駅

よく見りゃ、旧駅舎時代の石垣の一部が残っているし、

探せば当時の遺構がまだまだ見つかるかもしれません。

 

ヒーリングやマイナスイオンを浴びるよりも、

心が癒された那良口駅でした。

ただし駅ファン限定の話ね。

 

 

 

 

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