今夜は浮世絵など | 社会不適合オヤジⅡ

社会不適合オヤジⅡ

好奇心、いよいよ旺盛なもので・・・

浮世絵と聞いて連想するものはなんでしょう。

有名なのは哥麿、北斎、廣重などなど、すぐに何人もの作家さんが思い浮かびます。

あまたある浮世絵の中で今夜取り上げるのはこれ。



題は(本紙の右上に書いてあります)木曾路之山川(きそじのやまかわ)

作者は歌川廣重、サイズは凡そ38cm×76cm(三枚綴り)です。無論、木版画。

製作年代はおそらく1850年代半ば。

「木曾路はすべて山の中である」と藤村が書いたのは1930年の頃、それを遡ること80年ほど前に廣重はこの作品を世に出したというわけです。

三枚続く画紙一杯に、これでもかという存在感を主張する山塊が占める。
ただただ色を添えるのは、深く沈んだ鈍色の空の暗さとドウドウと流れる木曽川の青、いや群青。

シンシンと降る雪ではなく、やや大きな湿った雪があたりを埋め尽くすかのように覆う雪景色。
この重く積もった雪の下には銘材である木曽檜が眠る。時間が流れていることが感じられるようなこの画面。
この外套のような重く湿った雪に覆われた檜であればこそ、暖かい春の光のなかで冷たい初春の風に突き刺さるかのように、あの檜の新芽が萌えるわけです。



「木曾路はすべて山の中である」

藤村の著した「夜明け前」で、主人公半蔵は開国に寄せた思いを裏切られ、国学への傾倒に対する反発冷笑に心を裂かれ、そして獄中で病に倒れ死んでいく。
木曾檜を愛した半蔵は、もしかしたらこの廣重の描いた木曾路之山川を見ていたのかもしれません。

私も時折木曾川、奈良井川へ釣行で訊ねたこともありました。
廣重の見た木曾川の風景から150年以上経た風景を、私は見ていました。
それでも私は晩夏の木曾川に廣重の描いた風景を見ることができました。
切り出した檜を筏に組み木曾川を下っていたに違いないと。

木曾路之山川の圖 
平成と江戸時代を何の障害もなく重ねられる名作です。また明日(^.^)/~~~




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