源氏イラスト訳【若紫397】複数
やうやう人参り集りぬ。御遊びがたきの童女、稚児ども、いとめづらかに、今めかしき御ありさまどもなれば、思ふことなくて遊びあへり。
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【源氏物語イラスト訳】
やうやう人参り集りぬ。
訳)次第に女房たちが参上して集まって来た。
御遊びがたきの童女、稚児ども、いとめづらかに、
訳)お遊び相手の女の子や、男の子たちも、とても珍しく、
今めかしき御ありさまどもなれば、
訳)当世風なご様子 であるので、
思ふことなくて遊びあへり。
訳)何の屈託もなくて遊び合っていた。
【古文】
やうやう人参り集りぬ。御遊びがたきの童女、稚児ども、いとめづらかに、今めかしき御ありさまどもなれば、思ふことなくて遊びあへり。
【訳】
ようやく女房たちが参上して集まって来た。お遊び相手の女の子や、男の子たちも、とても珍しく、当世風なご様子 であるので、何の屈託もなくて遊び合っていた。
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■【やうやう】…ようやく。しだいに
■【人】…(旧邸にいた)女房たち
■【参り】…ラ行四段動詞「参る」連用形
※【参る】…「来」の謙譲語(作者⇒光源氏)
■【集まり】…ラ行四段動詞「集まる」連用形
■【ぬ】…完了の助動詞「ぬ」終止形
■【御―】…尊敬の接頭語(作者⇒若紫)
■【遊びがたき(敵)】…遊び相手
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【童女(わらはめ)】…女の子
■【稚児(ちご)】…雑用に当たったりする少年
■【―ども】…複数の接尾語
■【いと】…とても
■【めづらかに】…ナリ活用形容動詞「めづらかなり」連用形
※【めづらかなり】…珍しい
■【今めかしき】…シク活用形容詞「今めかし」連体形
■【御―】…尊敬の接頭語(作者⇒光源氏)
■【ありさま】…様子
■【―ども】…複数の接尾語
■【なれ】…断定の助動詞「なり」已然形
■【ば】…順接確定条件の接続助詞
■【思ふ】…ハ行四段動詞「思ふ」連体形
■【なく】…ク活用形容詞「無し」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【あへ】…ハ行四段動詞「合ふ」已然形
■【り】…完了の助動詞「り」終止形
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旧邸に取り残されていた女房や子供たちも、
ようやく皆、二条院に集まってきたようですね。
「やうやう」は、「だんだん」の意味が多いですが、
これはもともと、「漸く(やうやく)」のウ音便なので、
ここでは、現在の「ようやく」の意味の方がいいですね!
「御ありさまども」とは何でしょうか?
「―ども」と、複数形になっているので、
光源氏の廷内の様子、もしくは、
光源氏と若紫の人柄、
などと、複数形の何らかの様子を見て、
子供たちは、屈託なく遊ぶことができたわけですね!♪