源氏イラスト訳【若紫397】複数 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫397】複数

やうやう人参り集りぬ。御遊びがたきの童女、稚児ども、いとめづらかに、今めかしき御ありさまどもなれば、思ふことなくて遊びあへり。

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YouTubeにもちょっとずつ「イラスト訳」の動画をあげています。

日々の古文速読トレーニングにお役立てください。

おねがい

 

【源氏物語イラスト訳】

 

やうやう参り集り

訳)次第に女房たち参上し集まって

 

 

遊びがたき童女稚児どもいとめづらかに

訳)遊び相手女の子や、男の子たちも、とても珍しく

 

 

今めかしきありさまどもなれ

訳)当世風な様子 であるので

 

 

思ふことなく遊びあへ

訳)何の屈託なく遊び合っていた

 

 

【古文】

やうやう参り集り遊びがたき童女稚児どもいとめづらかに今めかしきありさまどもなれ思ふことなく遊びあへ

 

【訳】

ようやく女房たち参上し集まって遊び相手女の子や、男の子たちも、とても珍しく当世風な様子 であるので、何の屈託なく遊び合っていた

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【やうやう】…ようやく。しだいに

■【人】…(旧邸にいた)女房たち

■【参り】…ラ行四段動詞「参る」連用形

※【参る】…「来」の謙譲語(作者⇒光源氏)

■【集まり】…ラ行四段動詞「集まる」連用形

■【ぬ】…完了の助動詞「ぬ」終止形

■【御―】…尊敬の接頭語(作者⇒若紫)

■【遊びがたき(敵)】…遊び相手

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【童女(わらはめ)】…女の子

■【稚児(ちご)】…雑用に当たったりする少年

【―ども】…複数の接尾語

■【いと】…とても

■【めづらかに】…ナリ活用形容動詞「めづらかなり」連用形

※【めづらかなり】…珍しい

■【今めかしき】…シク活用形容詞「今めかし」連体形

■【御―】…尊敬の接頭語(作者⇒光源氏)

■【ありさま】…様子

【―ども】…複数の接尾語

■【なれ】…断定の助動詞「なり」已然形

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【思ふ】…ハ行四段動詞「思ふ」連体形

■【なく】…ク活用形容詞「無し」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【あへ】…ハ行四段動詞「合ふ」已然形

■【り】…完了の助動詞「り」終止形

 

重要古語一覧はこちら

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☆本日の『源氏物語』☆

 

旧邸に取り残されていた女房や子供たちも、

ようやく皆、二条院に集まってきたようですね。

 

「やうやう」は、「だんだん」の意味が多いですが、

これはもともと、「漸く(やうやく)」のウ音便なので、

ここでは、現在の「ようやく」の意味の方がいいですね!

 

ウインク

 

「御ありさまども」とは何でしょうか?

 

「―ども」と、複数形になっているので、

光源氏の廷内の様子、もしくは、

光源氏と若紫の人柄、

などと、複数形の何らかの様子を見て、

 

子供たちは、屈託なく遊ぶことができたわけですね!

 

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