源氏イラスト訳【若紫351】夜深 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫351】夜深

「幼き人は、御殿籠もりてなむ。などか、いと夜深うは、出でさせたまへる」と、もののたよりと思ひて言ふ。

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

幼き人は、御殿籠もりなむ

訳)幼い姫君は、お休みにな…。

 

 

などいと夜深うは、出でさせたまへ

訳)どうしてずいぶん深夜のうちに、お出であそばしのです

 

 

ものたより思ひ言ふ

訳)何かついで思っ言う

 

 

【古文】

幼き人は、御殿籠もりなむなどいと夜深うは、出でさせたまへものたより思ひ言ふ

 

【訳】

幼い姫君は、お休みにな…。どうしてずいぶん深夜のうちに、お出であそばしのです何かついで思っ言う

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【幼き人】…ここでは、若紫のこと

※【幼き】…ク活用形容詞「をさなし」連体形

■【は】…取り立ての係助詞

■【御殿籠もり】…「殿籠もる(ラ行四段動詞)」に「御」がついた形

※【殿籠もる】…「寝」の尊敬(少納言乳母⇒若紫)

■【て】…単純接続の接続助詞

■【なむ】…強意の係助詞(結びの省略)

■【などか】…どうして~か

■【いと】…とても。非常に。ずいぶん

■【夜深う】…ク活用形容詞「夜深し」連用形のウ音便

※【夜深し】…まだ位早朝だ。深夜だ

■【は】…強意の係助詞

■【出で】…ダ行下二段動詞「出づ」未然形

■【させ】…尊敬の助動詞「さす」連用形

■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(少納言⇒光源氏)

■【る】…完了の助動詞「り」連体形

■【と】…引用の格助詞

■【もの】…何か

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【たより】…ついで。機会

■【と】…引用の格助詞

■【思ひ】…ハ行四段動詞「思ふ」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【言ふ】…ハ行四段動詞「言ふ」終止形

 

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☆本日の『源氏物語』☆

 

「もののたより」というのは、

光源氏が、どこか、他の女性の所へ「通い婚」として行った帰りだと思ったのでしょう。

 

こんな、「夜深」に、

まさか、若紫を奪いに来るなんて、

思ってもみなかったようです。

 

びっくりチュー

 


 

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