源氏イラスト訳【若紫350】妻戸 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫350】妻戸

大夫、妻戸を鳴らして、しはぶけば、少納言、聞き知りて、出で来たり。

「ここに、おはします」と言へば、

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

大夫妻戸鳴らししはぶけ

訳)惟光大夫が、妻戸叩い、合図の咳払いをする

 

 

少納言聞き知りて、出で来たり

訳)少納言の乳母が、察し出て来

 

 

ここおはします言へ

訳)ここいらっしゃっているのだが」言う

 

 

【古文】

大夫妻戸鳴らししはぶけ少納言聞き知りて、出で来たり

ここおはします言へ

 

【訳】

惟光大夫が、妻戸叩い、合図の咳払いをする少納言の乳母が、察し出て来

ここいらっしゃっているのだが」言う

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【大夫(たいふ)】…ここでは、惟光のこと

■【妻戸(つまど)】…母屋の両開きの戸

■【を】…対象の格助詞

■【鳴らす】…叩く。ノックする

■【て】…単純接続の接続助詞

■【しはぶけ】…カ行四段動詞「しはぶく」已然形

※【しはぶく】…せき払いをする

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【少納言】…少納言の乳母(めのと)※若紫の女房

■【聞き知る】…聞いてよく知る。察する

■【て】…単純接続の接続助詞

■【出で来(き)】…カ変動詞「出で来」の連用形

■【たり】…完了の助動詞「たり」終止形

■【ここ】…この場所

■【に】…場所の格助詞

■【おはします】…「あり」の尊敬(惟光⇒光源氏)

■【と】…引用の格助詞

■【言へ】…ハ行四段動詞「言ふ」已然形

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

 

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

☆本日の『源氏物語』☆

 

「大夫」というのは、

光源氏の従者、惟光(これみつ)のことです。

 

「妻戸」というのは、

寝殿造りの母屋に入る、両開きの戸のことです。

 

「しはぶく」というのは、咳払いのこと。

 

ここで、もし導く者がいれば、

中に入れるのですが、

 

誰も導く者がなければ、

中に入れないわけですね。

 

さあ、少納言の乳母は、中に入れてくれるのでしょうか。

びっくりチュー

 


 

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