源氏物語イラスト訳【夕顔410-1】御使 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏物語イラスト訳【夕顔410-1】御使

御使、帰りにけれど、小君して、小袿の御返りばかりは聞こえさせたり。

「蝉の羽もたちかへてける夏衣
 かへすを見てもねは泣かれけり」

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【源氏物語イラスト訳】

 

使帰りけれ

訳)使いの者は、帰ってしまっけれど

 

 

小君して小袿返りばかり聞こえさせたり

訳)小君を使って小袿御礼の返歌だけ申し上げ

 

 

蝉の羽たちかへける夏衣

訳)蝉の羽のような薄く軽い布裁断して作り替え夏衣

 

 

 かへす泣かけり

訳) 返してもらう声を上げて泣かずにいられないことです

 

 

【古文】

使帰りけれ小君して小袿返りばかり聞こえさせたり

蝉の羽たちかへける夏衣
 かへす泣かけり

 

【訳】

使いの者は、帰ってしまっけれど小君を使って小袿御礼の返歌だけ申し上げ

蝉の羽のような薄く軽い布裁断して作り替え夏衣
 返してもらう声を上げて泣かずにいられないことです

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【御―】

■【使者】

■【帰り】

■【に】

■【けれ】

■【ど】

■【小君(こぎみ)】

■【して】

■【小袿(こうちき)】

■【の】

■【御―】

■【返り】

■【ばかり】

■【は】

■【聞こえさせ】

※【聞こえさす】

■【たり】

■【蝉(せみ)の羽(は)】

■【たちかへ】

※【たちかふ】

■【て】

■【ける】

■【夏衣(なつごろも)】

■【かへす】

■【を】

■【見】

■【て】

■【も】

■【ねは泣く】

※【ねを泣く】

※【は】

■【れ】

■【けり】

 

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

☆本日の『源氏物語』☆

 

空蝉からの返歌です。

 

光源氏の使いの者がすでに帰ったということなので

ずっとどう書こうか、あるいは返歌しようか、

迷ってたんじゃないかと察せられますね。

 

 

おねがい

 

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