【夕顔401-3】古文単語「かけ離る」
重要古語の記事では
源氏物語イラスト訳で出てきた古文の
単語を1つピックアップしています♪
源氏物語イラスト訳 重要古語
古文単語は、
1.とにかく丸暗記して覚える語
2.漢字やイメージで覚える語
3.文脈判断で決める語
があります。
今回はイメージで覚える古語です♪
【今回の源氏物語】
いとかけ離れ、気色なく言ひなして、なほ同じごと好き歩きければ、いとど夢の心地して、
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今回出てきた古文単語
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■【いと】…とても
■【かけ離れ】…ラ行下二段動詞「かけ離る」連用形
※【かけ離る】…かけ離れる。心理的に隔たりがある
■【気色(けしき)】…様子。そぶり
■【なく】…ク活用形容詞「なし」連用形
■【言ひなし】…サ行四段動詞「言ひなす」連用形
※【言ひなす】…言いつくろう
■【て】…単純接続の接続助詞
■【なほ】…やはり
■【同じ】…シク活用形容詞「同じ」連体形
■【ごと】…比況の助動詞「ごとし」の語幹
■【好き歩(あり)く】…色恋を求めて浮かれ歩く
■【けれ】…過去の助動詞「けり」已然形
■【ば】…順接確定条件の接続助詞
■【いとど】…ますます
■【夢の心地】…夢心地。夢を見ているような気持ち
※【心地(ここち)】…心持ち。気持ち
■【し】…サ変動詞「す」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
◇ 今回は「ごと」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「かけ離る」 ☆
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確かならねど、けはひをさばかりにやと、ささめきしかば、惟光をかこちけれど、いとかけ離れ、気色なく言ひなして、なほ同じごと好き歩きければ、いとど夢の心地して、
問)傍線部の説明として最も適当なものを、次の中から1つ選べ。
1.惟光はまったく気にかける様子もなく
2.惟光はとても心穏やかではなく
3.惟光はまったく来ようとしないで
4.惟光はそのうち離れていって
5.惟光は非常に思うところがあって
「かけ離れる」という言葉は
現代語でもよく分かりますよね。
【かけはなる(掛け離る)】
【自動詞:ラ行下二段活用】
①空間的に遠く隔たる。遠ざかる
②心理的に隔たる。人間関係において隔たりが生ずる
③予測、期待などと大きな隔たりがある。かけ離れる
*『全訳古語例解辞典(小学館)』より
①の、「空間的に隔たりがある」意味で捉えると
惟光は、もう五条の宿に来なくなった内容となります。
しかし…
五条の女たちも
惟光に恨み言(かこち)を言ってるし
この後、惟光が「同じごと好き歩く」という記述もあるので
①の意味ではないでしょう。
【好き歩く(すきありく)】
【自動詞:カ行四段活用】
①色恋を求めて浮かれ歩く
②風流を求めて浮かれ歩く
*『全訳古語例解辞典(小学館)』より
また、②の意味になると
これも「疎遠」になってしまうので
このあとの「同じごと好き歩く」という内容からズレます。
したがって、ここは
③の「予測と大きな隔たりがある」意味で捉えるのが妥当です。
てか、
惟光って…右近の恋人じゃなかったっけ?!
【答え】…1
いとかけ離れ、気色なく言ひなして、なほ同じごと好き歩きければ、いとど夢の心地して、
● 過去記事リンク
■いと
■言ひなす
■なほ
■同じごと
■いとど
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