【帚木82-②】「好き好きしき心のすさび」とは?
おはようございますあいです。
このイラスト解釈は、毎朝7時ごろに更新していきます。
毎日読むクセがつけば、着実に古文目線が身についてきますよ☆
↓今日の源氏物語はコレ↓
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「…好き好きしき心のすさびにて、人のありさまをあまた見合はせむの好みならねど、ひとへに思ひ定むべきよるべとすばかりに、…」
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【源氏物語~これまでのあらすじ】
桐壺帝の御子である光源氏は、臣下に降格してからも継母である藤壺宮を忘れられないでいました。ある五月雨の降る夏の夜、宮中の宿直所で、光源氏は頭中将(源氏の義兄)と、女性論の話になり、そこに友人の左馬頭、藤式部丞が加わって、さらに話は盛り上がります。「品定め」とは、身分を定めるという意味であり、女性の身分を3つに分けられ、様々な議論が交わされます。左馬頭はこう話を続けます。
今回は、「好き好きしき心のすさび」の解釈です♪
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以前の重要古語でも説明してあります。
(※まだ未読の方は、そちらもご覧くださいね^^♪)
どちらの語も、古文特有にある程度意味の深みがあるので、注意しなくちゃいけませんが、
「好き好きしき→心」
「心の→すさび」
こういう言葉の繋がりから、文脈的に意味がはっきりとしてくるんですよ♪
(o^-')b
「好き好きしき心のすさび」の意味として最も適当なものを選べ。
1.高貴な貴公子たちが、好色めいた心をなくし、女性のもとに通わないこと。2.世間一般の男が、浮気心の赴くままに、気まぐれに女性をもてあそぶこと。
3.一般的に男というものは、風流心のあらわれで、女のもとに通っていること。
4.左馬頭が、物好きな心の持ち主のため、どんな女のもとにも通っていること。
5.左馬頭は、仏心が荒んでいるから、勢いで女をもてあそんでいるということ。
【好き好きし(すきずきし)】
①好色である、異性に関心が深い
②物好きである、こだわりがある
③風流である
【すさび】
①(遊び)心がある方向にどんどん進むこと、勢い
②(荒び)気の向くままに行うこと、なぐさみ半分
一語一語の単語だけにこだわってしまうと、
上の選択肢のすべてが、あてはまるような気がしますよね。
(;゚;∀;゚;)
ただ、一語一語にこだわることは、古文読解の上で非常に大切なことなんです。
でも、それだけじゃないっ;;
このブログで、寝る前に「イラスト訳」、
次の日に、「イラスト解釈」「重要古語」と設定してるのは、
①イラスト訳…一語一語を抽出しての古文理解
②イラスト解釈…前後の文脈からの古文理解
③重要古語…古語の意の判別による古文理解
一語一語の理解から、文脈・多義語の判別も含め、
総合的な古文目線を身につけてほしいからなんです!
(=^・・^=)
今回は、わざと、
左馬頭が「好き好きしき心」を持っているという意訳をしてみました。
実は、選択肢にあるよう、一般的男子とも取れるんですね^^;
しかし、あなたが、問題文を読む際にも、
それほど気にせずに、「この意味~」と自己判断して読んでいくと思います。
そうしなくちゃ、古文は読めませんからね(;゚;∀;゚;)
で、今回の選択肢☆
「あ、たしか今回は、「左馬頭」が主語だったから、
1,2,3は×だな(*^m^*)」
という観点から、選択肢を消さないでください!
■「好き好きしき心」のつながりから→「好色な心」と判断
■「心のすさび」のつながりから→「心の向く勢い」と判断
そして、
■前後の文脈から、ここでの全体の要点を読み取ること!
この3段階のステップで、選択肢を徐々に消去していき、
「最も適当な」選択肢を導き出すんです!
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1.高貴な貴公子たちが、○好色めいた心をなくし、×女性のもとに通わないこと。
2.世間一般の男が、○浮気心の○赴くままに、○気まぐれに女性を○もてあそぶこと。
3.一般的に男というものは、△風流心のあらわれで、女のもとに通っていること。
4.左馬頭が、△物好きな心の持ち主のため、×どんな女のもとにも通っていること。
5.左馬頭は、×仏心が荒んでいるから、○勢いで女を○もてあそんでいるということ。
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正解は……2
(o^-')b
今日も最後まで読んでくれてありがとうございました☆
夕方5時ごろに、本日の重要古語を更新しますね♪
あいでした