【夕顔394-3】古文単語「書き出づ」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔394-3】古文単語「書き出づ」

重要古語の記事では

源氏物語イラスト訳で出てきた古文の

単語を1つピックアップしています♪

源氏物語イラスト訳 重要古語ラブラブ 

 

古文単語は、

チェックボックス1.とにかく丸暗記して覚える語

チェックボックス2.漢字イメージで覚える語

チェックボックス3.文脈判断で決める語

があります。

 

今回は現代語と同様の古語です♪

 

【今回の源氏物語】

あはれげに書き出でたまへ

ただかくながら加ふべきことはべらざめり申す

   サゲサゲ↓

今回のイラスト訳はこちら

 

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今回出てきた古文単語
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■【あはれげに】…ナリ活用形容動詞「あはれげなり」連用形

※【あはれげなり】…しみじみとした感じがする

■【書き出で】…ダ行下二段動詞「書き出づ」連用形

※【書き出づ】…書き表す

■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者→光源氏)

■【れ】…完了の助動詞「り」已然形

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【ただ】…ただただ、まったく

■【かくながら】…このまま

■【加(くは)ふ】…書き加える

■【べき】…当然の助動詞「べし」連体形

■【はべら】…ラ変動詞「はべり」未然形

※【はべり】…「あり」の丁寧(文章博士⇒光源氏)

■【ざめり】…~ないようだ

※【ざ】…打消の助動詞「ず」連体形撥音便無表記

※【めり】…推定の助動詞「めり」終止形

■【と】…引用の格助詞

■【申(まう)す】…「言ふ」の謙譲(作者⇒光源氏)

 

今回は「ざ」にも注意しましょ♪

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

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☆ 本日の古文単語「書き出づ ☆

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あはれげに書き出でたまへれば

「ただかくながら、加ふべきことはべらざめり」と申す。

 

問)傍線部の説明として最も適当なものを、次の中から1つ選べ。

 

1.光源氏の願文が、しみじみ趣深く書き表してあったので

 

2.文章博士の願文が、悲しげに書かれていたので

 

3.文章博士の願文に光源氏がうまく書き加えたので

 

4.光源氏の願文が夕顔を思い出すものであったので

 

5.文章博士の願文は、光源氏が書いたのにまさっていたので

 

ゲッソリびっくり滝汗チーン

 

重要古語の中で有名なものに、

 

「見入る」⇔「見出だす」

 

という対義表現があります。

 

 

 

「見入る」=外から中を見る

 

「見出す」=中から外を見る

 

 

こんなふうに、

「出⇔入」というのは、

自分が出るvs入るというだけでなく

 

「外を見るvs中を見る」

というニュアンスにも使われるのですね!

びっくりびっくりびっくり

   下矢印

【かきいづ(書き出づ)

【他動詞:ダ行下二段動詞】

①文字にして表す。書き表す

②書くことを始める。書き始める

 

 *『全訳古語例解辞典(小学館)』より

   

この古語も、

文字を「外に出す」という意味で

「書き表す」というニュアンスなんですね!

ニヤリ

 

 

 

 

 

 

 

てか…「書き入る」って、ある?

 

 

 

 

 

 

【答え】…

   

 

【夕顔(第9章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

あはれげに書き出でたまへ

ただかくながら加ふべきことはべらざめり申す


 

過去記事リンク

あはれ

~げなり

に(識別)  「に」識別②

いづ(出づ)

たまへり

たまふ  たまふ②

れ(「る」の意味の識別)

り(完了の助動詞)

ば(接続助詞)

ただ(直)

かう・かく(指示語)

ながら

加ふ(くはふ)

べし①  べし②

はべり

ざめり

と(格助詞)

申す(まうす)

 

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→今回のイラスト訳はこちら

→今回のイラスト解釈はこちら